「厳しい」というと、他人に厳しいパターンと、自分にとって状況が厳しいパターンとの2パターンがありませんか?相手にきつく言いすぎて反省していたり、スパルタな人がいたらそれは相手に厳しいパターン。そして仕事量が多くてとても今週中にこなせそうにない状況や、スケジュール的に調整が難しい場合は自分にとって状況が厳しいパターン。この2パターンは、英語によって言い方が異なります。それぞれどう言うのかを見ていきましょう!

他人に厳しいパターンで使う英語

他人に厳しいパターンで使う英語

厳しい先生、厳しい上司、厳しい親などなど、人の性格に基づく「厳しい」を英語で言うとしたらどんな表現があるのでしょうか。複数あるので、それぞれが持つニュアンスを大事にして覚えていってみましょう!

strict

厳しい性格の人に使う形容詞と言えばStrict。この単語はルールをきっちり守ったり、時間に正確であったりと、守るべきものを守るように言う真っ当な人のことを指します。

つまり、きつい言い方をする嫌な性格の持ち主ではなく、真面目である故に厳しいというイメージです。もし何か指摘されたら、相手を批判するのではなく「自分が悪かったよな」と反省させられるような人のことを言います。基本的にはいい人で、変な理屈で厳しいわけではないということですね。

Aさん
Don’t you think she is always strict?
訳)彼女っていつも厳しいと思わない?
Bさん
Yes, but I like her. She says right thing.
訳)そうだね、でも彼女のこと好きだよ。正しいこと言うもん

tough

Toughの発音はタフですから、日本語でも言うものだとわかりますね。ただ日本語だと「強い」という意味で使うので、「厳しい」と訳すのには最初違和感があるかもしれません。徐々に別のイメージもあるのだと慣れていきましょう。

人並み以上に強いため、他人に強くあたりがちな人だと覚えれば派生させられるでしょうか。他人に厳しい人にはToughという表現がぴったりです。もし職場にいたらちょっと避けたいなと思うような人ですかね。他人に厳しい分その人がちゃんとしていたらいいのですが、自分に甘いようなら周囲から人がいなくなってしまいそうです。

demanding

こちらは厳しい人の中でも、要求が多くて厳しいという意味になります。Demandが「要求する」という動詞ですね。ある程度自由に仕事を進めさせてくれる人もいれば、仕事を終わらせるための工程まで指示する人もいますから、このうちの後者のような人をDemandingと言います。

Demandingは形容詞として使うので、「〇〇 is demanding」というような文章ができます。仕事などで要求してくることが多い人は「厳しい」人とも言うので、ビジネスシーンで使われる表現とも取れるでしょう。

Aさん
How can I deal with it! My boss is so demanding!
訳)どうやってこなせって言うのよ!上司は厳しすぎる!
Bさん
Just relax, Mary.
訳)落ち着いてジェーン

harsh

Harshは文脈にもよりますが、言い方や行動が厳しい、きついことを指します。言い方が悪かったりすると「今のはないんじゃない?」とフォローが入るドラマなどがありますが、まさにそんな時に使う英単語ですね。

「That was harsh.」と言えば、「今の言い方はきつかったよ」と言う表現になります。覚えやすく、一息で言えるのでぜひ覚えてみてください。実際に使う機会は少ないと思いますが、ドラマや映画では人の心を揺さぶるために誇張された会話や激動のシチュエーションが訪れるので、聞く機会や読む機会は少なくないと思いますよ?

自分にとって厳しいパターンで使う英語

自分にとって厳しいパターンで使う英語

次は、他人の性格や言動が厳しいのではなく、自分にとって状況が厳しいと言いたい時に使える英語表現を見ていきます。テストまでに提出物が終わらない!納期に間に合わない!そんな勉強や仕事をするシーンで使える表現です。

tight

Tightは「きつい」など、窮屈感を表す単語です。ファッションだと、スーツのようなピシッとしたスカートのことをタイトスカートなどと言ったりしますね。

このように、予定などが窮屈なくらい詰まっている状態を表すのがTightです。「tight schedule」は日本語でも言いますが、英語でも決まり文句のようにして使うので覚えておきましょう。同じようにして「tight deadline」と言えば納期が厳しいことが言えます。

difficult situation

こちらはかなり率直に言った感じですが、Difficult situationで「厳しい状況」となります。直訳だと「難しい状況」となりますが、意味的にはどちらでも良さそうですよね。

とりあえず今の状況が厳しいことを相手に伝えてから、どうして厳しいのか詳細を語って愚痴を聞いてもらうという流れの会話はよくありそうですね。

Aさん
Sorry, I’m in a difficult situation now.
訳)ごめん、今ちょっと厳しい状況にいて
Bさん
Oh? OK, I’ll call you back later.
訳)そうなの?じゃあまた後でかけ直す

rough

Roughは「粗い」や「乱暴な」といった意味がありますが、つらい状況にあることもRoughを使って表せます。日本語でラフと言うと「カジュアルな」という意味合いになりますが、この意味でのラフは和製英語なのでネイティブには通じません。

よく使うのは「rough time」で、これはセットで覚えておきましょう。つらい時期であることを表現できます。

まとめ

「厳しい」には2パターンあり、ひとつは他人に厳しいこと、そしてもうひとつは自分にとって状況が厳しいことでした。他人に厳しい場合に使われる英語の代表といったらStrictですが、他にもHarshなど、使える表現はたくさんあったのでコツコツ覚えていってみましょう。自分が厳しい状況にいることを伝えたいのであれば、そのままDifficult situationと言うのも良いですし、Tightと表現してもOKです。そして単語にはそれぞれに相性の良い別の単語があるので、セットで覚えられるものはそのような言い回しなのだと暗記してしまうことをおすすめしますよ!Tight scheduleやRough timeなどがそうですね。