日本は世界一の少子高齢化社会です。いや、正しくは少子高齢社会と言うのでしたね。人口ピラミッドはキレイに逆三角形になっており、この数の高齢者を、少ない若者でどのように支えていくのかということが大きな問題となっています。だから国民年金を支払っても、将来自分が高齢者になった時には年金暮らしができないのではないかという不安も渦巻いています。この社会問題、英語では何と言って伝えるのでしょうか。今無視できない課題にチャレンジするためにも、英語で言えるようにしておきましょう!

「少子高齢化」の英語は2パターンある

「少子高齢化」を英語で表すと、主に2パターンあります。日本語と違って英語では少し説明口調になっている点が気になるかもしれませんが、ひとつひとつの単語をよく見ていくとなるほどを思えるはずですよ?

  • Declining birthrate and aging population
  • Low birthrate and aging society

ここで解説をしても良いのですが、少子高齢化はもともと「少子化」と「高齢化」がくっついた言葉です。だから上記の英語にも途中でAndが入っていますよね。よって、先に以下で「少子化」と「高齢化」を分けて考えていくことにします。

「少子化」は英語で何と言う?

「少子化」は英語で何と言う?

先ほど「少子高齢化」という英語をご紹介した時に出てきた2パターンの中に、「少子化」という表現は同じく2つありました。それが以下です。

・declining birthrate「減少しつつある出生率」
・low birthrate「低い出生率」

最初の英語表現に出て来るDeclineは「減る」という意味の動詞です。そしてBirthrateは「出生率」のこと。2つ目の英語表現ではLowという単語が出てきますが、こちらは「低い」という意味ですからもうそのまま訳せば意味はわかりますね。

ちなみに動詞はing形になると、「今まさに~している」という躍動感が生まれます。進行形の形だってing形を使いますよね。ここで使っているDeclining単に名詞化したいからing形を使っているという意味もありますが、今まさに少子化が進行している国ではこちらを使う方が適切と言えます。

日本の場合、少子化はいつから始まったのかというと約30年前です。そこからずっと少子化状態で、子どもの数が増えることはないためLow birthrateでも問題ありません。労働人口は減るばかりで、これからの日本は誰が支えるのかも非常に重要な議論すべき課題となっています。

「高齢化」は英語で何と言う?

「高齢化」は英語で何と言う?

「高齢化」も、上記でご紹介した「少子高齢化」の英語表現では2パターンありました。それがこちらです。

・aging population:高齢化人口
・aging society:高齢化社会

AgingはAge「年齢」という意味から派生して、これだけで「高齢化」という意味を含みます。最初の英語表現のPopulationは「人口」という意味ですから、高齢化した集団であることを表しています。そして2つ目の英語表現に出て来るSocietyは「社会」ですから、そのまま「高齢化社会」と訳せます。

他に「a society of seniors」と言うこともできるのですが、あまり一般的ではありません。決まり文句のように、「高齢化」と言えば上記2つの言い方がメジャーなのであえて使い方を変える必要もないでしょう。

「少子化」と「高齢化」、この2つの英語がわかったら、あとはこれを組み合わせれば「少子高齢化」という単語になるというわけです。

「少子高齢化」にまつわる英語表現

「少子高齢化」にまつわる英語表現

では、今度は「少子高齢化」にまつわる言葉を英語にしていってみましょうか。この問題は日本だけが抱える問題ではないのですから、世界中で議論が交わされています。そんな時に使われる英語には何があるのでしょうか。

life expectancy:平均寿命

日本の平均寿命も世界一と言われていますが、これは英語でLife expectancyと言います。少し長い単語が含まれているので頑張って覚えましょう。

女性の方が平均寿命が長いというのは有名ですが、男性よりも力が弱く、毎月生理で苦しみ、出産する人はその度に死ぬほどの体力を使うというのに、それでも寿命が男性より長いというのは不思議なものです。

productive population:生産年齢人口

子どもを出産できる年齢の人の人口のことは英語でProductive populationと言います。なんだかProductiveと言うと人間味がなく、商品展開する時に使うようなイメージがありますが、議論の場などでは普通に使われます。

別の言葉では「productive-aged population」とも言いますが、ほぼ同じ英語表現になっていますね。

population pyramid/demographic pyramid:人口ピラミッド

社会の教科書に載っていた人口ピラミッドはPopulation pyramid、またはDemographic pyramidと言います。Populationは先ほども出てきた通り「人口」ですから、そのまま訳せば「人口ピラミッド」になりますよね。

Demographicの方は単語が難しいので覚えにくいですが、どちらの言い方もするので両方覚えておくことをおすすめします。知らないとエジプトのそういう王様のピラミッドかなと変な勘違いをしてしまいそうです。

発展途上国で使用頻度が高い英単語

私たちが住む日本は先進国なので、上記のような「少子高齢化」や「平均寿命」などの言葉がよく使われますが、一方で発展途上国では人口に関する英語表現で使われる単語が異なります。例えば以下のような言葉の使用頻度が高くなります。

  • Perinatal Mortality (PNM) :周産期死亡率
  • Neonatal Mortality Rate:新生児死亡率
  • Infant Mortality Rate(IMR): 乳幼児死亡率
  • Under-5 Mortality Rate(U5MR):5歳未満児死亡率
  • Maternal Mortality Rate(MMR):妊産婦死亡率

難しい言葉もありますが、すべて死亡率となっていることに着目してください。妊婦さんや新生児、どちらも命がけで出産していることがわかりますね。かといって少子化になっているわけではなく、避妊できなかったり、文化や習慣としてたくさんの子どもを産むこととなっていたりしてむしろ人口爆発が起きている国もあります。子どもを産みたいと思う女性が安全に出産できる世界になると良いですね。

まとめ

「少子高齢化」は、英語ではDeclining birthrate and aging population、またはLow birthrate and aging societyと言うのでしたね。どちらも「少子化」と「高齢化」を合わせた言い方になっているので、それぞれの表現を覚えてみてください。特に日本は世界一の少子高齢社会なので、どうやってこの問題を乗り越えていくかを世界が見守っています。少し難しめのリスニングをする時には出て来る用語ですし、リーディングの問題として取り上げられやすい話題ですので覚えておきましょう。