英語を母語としているなら、可能性を表す英語表現が、一体どれくらいの確率で起こりうるものなのかが感覚的にわかるものです。しかし、英語学習者はそれを暗記し、頭でしっかりと理解して定着する必要があります。ここでは、そのサポートができるように可能性を表す英語表現が、具体的にどれくらいの確率で起こるのかをまとめてみました。たくさんの単語を曖昧に使っていると自分が本当に伝えたいことが伝わらないので、ここで頭の中を整理しておきましょう!
ほぼ100%の確率で起こる英語表現
まずは、ほぼ確実に起こるであろう英語表現をご紹介していきましょう。間違いなく起こる、100%に近い確率で起こると言いたい時に使える英単語には何があるのでしょうか。
always
Alwaysはよく使う基本英単語ですよね。「いつも」という意味で使い、日常的に何かをしていることを表したり、何かをする時には必ず○○するなどと言いたい時に使います。
このAlwaysは、訳が「いつも」となっていることからわかるように、確率的にはほぼ100%起こることを示します。
must
こちらは助動詞のMust。訳としては「~しなければならない」の方がメジャーかもしれませんが、「~に違いない」という意味でも使われます。この訳から、ほぼ100%の確率で起こることだとわかるでしょう。
未来のことですから必ずと言えることはないのですが、言い手が確信を持って言っているニュアンスと覚えておけばOKです。
He must pass the exam.
訳)彼は絶対に試験に受かる
Are you sure?
訳)本当に?
clearly
Clearlyは「明らかに」という意味で使われると、確実に起こりうることを伝えられます。「明らかに怪しい」と言えば、その人が何かやらかした確率は非常に高いと言えますよね。
クリアというと「明確な」という意味になるので、ここから覚えていくのもおすすめです。
hundred to one
こちらは面白い表現ですが、「100のうち99は~」という意味です。つまり、99%の確率で起こることを示しているのです。99という数字はなく、Oneという単語になっていることに注意してくださいね。
肯定的な要素にも否定的な要素にもどちらにも使えるので、「絶対~する」、あるいは「絶対~しない」と確信を持って言う時に言います。
およそ80%の確率で起こる英語表現
ほぼほぼ起こると言えるけれど、「絶対!」と自信を持って言えるほどではない時に使いたいのが80%程度の確率で起こると言える英語表現です。微妙な差かもしれませんが、もしかしたら予想が外れることもあるかもしれないという状況ですね。
very likely/most likely
こちらは訳すとすると「おそらく」や「多分」となるのですが、それにしては可能性が高い時に使う表現です。日本語だと、どんな確率で起こることも全部「多分」と訳してしまうので具体的な確率がわからないですよね。
Very likelyやMost likelyは、確信度や可能性が80%くらいの時に使う表現だと覚えておきましょう。しかし、「80%の確率で起こるだろう」なんて具体的に訳すことはしないので、翻訳家泣かせな表現と言えるでしょうね。
probably
Probablyは「多分」という訳の中でもかなりポピュラーなものでしょう。こちらも確率としては80%くらいです。ですから、もし使うのだとしたらかなり確信がある事柄について使うべきです。
日本語が「多分」だからと多様していると、起こらない可能性の方が高い事柄にも使ってしまってしまうかもしれないので注意が必要ですね。
I probably have to attend the meeting…
訳)たぶんあの会議に参加しないといけないわ・・・
Poor girl.
訳)かわいそうに
50%前後の確率で起こる英語表現
次は、確信度や可能性が半々な状態を表す英語表現です。このような英語も日本語だと「多分」になってしまうので、英語圏のネイティブは大体の確率を意識しながら単語を使い分けていると意識しながら覚えてみましょう。
may
Mayは先ほど出てきたMustと同じく助動詞です。中学生の時に「~かもしれない」という訳で覚えますが、その確率まではテキストに書いてありません。これはおおよそ半々の確率である表現だと覚えておきましょう。
maybe
「多分」と言えばMaybeを使う人も多いですが、こちらも確率としては50%ほど。確信を持っているわけではありませんし、かといって起こらないとも言い切れない、どっちつかずの状態です。どっちに転んでもおかしくない時に使います。
およそ20%の確率で起こる英語表現
一応見出しには20%と書きましたが、単語や文脈によっては結構幅広く捉えられることもあるので、ここでご紹介する単語はその場その場で20%~40%くらいかなと理解しておくのが無難です。
perhaps
Perhapsも日本語だと「多分」と訳されますが、確率的には50%未満というところ。ただ、イギリスではPerhapsが好んで使われ、アメリカではMaybeが好んで使われるなどの地域性による違いがあることにも注意しておきたいですね。
She perhaps likes him.
訳)彼女はたぶん彼のことが好きだな
Why do you think so?
訳)なんでそう思うの?
possibly
Possiblyは可能性が低い場合に言う表現なので、日本語訳は「多分」の他に「おそらく」となっていることもあります。これならなんとなく確率が低いことがわかりますね。ほとんどないだろうという時に使えます。
0%の確率で起こる英語表現
絶対に可能性がないなと思う時に使う英語表現は何だと思いますか?もうここまでくると「多分」という訳ではなくなり、「絶対~ない」などと強い否定が使われることもあります。
never
否定文でお馴染みのNeverは、「決して~しない」という意味なので起こる確率は0%です。Notなどの英語を用いずにNeverの一言で強い否定になることを意識していきましょう。
certainly not
起きないことが確信できるような時に使う表現のひとつがCertainly not。Certainlyは「もちろん」という肯定の意味なのですが、それに否定語のNotを用いることで逆に意味にできます。
受け答えの時にも使え、「~しなくていい?」のように聞かれた時などに、その否定文を肯定する時に「もちろん」と言えます。
まとめ
もともと英語を話すネイティブスピーカーでないと、このような「多分」という訳に該当するような英単語の具体的な確率はわかりませんよね。一体どれくらいの確信があって使うべきなのか、起こる可能性は何パーセントくらいなのか、それがわかっていないと相手を誤解させてしまうこともあります。そうならないよう、英語学習者がしなければならないのはより具体的な数値を学ぶことですね。これでネイティブの感覚を身につけていきましょう!