よく、「格差」という言葉をニュースから聞いたりしませんか?格差社会と言われ、あらゆることに格差があるのが今の世界です。日本は平和で、世界的には一応平等が行き届いていると言いますが、それは戦争や紛争をしている国と比べたらの話であり、現実は甘くはありません。特に金銭格差はありますから、これを個人の努力不足と言うのか、それとも環境のせいと言うのかは分かれるところでしょう。今回は、そんな社会的な意味合いを持つ「格差」にまつわる英語を学んでいきますよ!

「格差」は和英辞書でどう書かれている?

まずは「格差」そのものがどういった英単語になるのかを調べるため、辞書で引いてみました。すると、以下のように記載されていました。

かくさ 格差
a gap
a differential

【形式ばった表現】
a disparity

賃金格差
wage differentials [disparities]

両国間の経済力の格差
a disparity in economic power between the two countries

所得[給与]の格差をなくする
abolish pay [earnings] differentials.

これを見ると、基本的には「格差」はGapかDifferentialで表せば良いことがわかりますね。Gapはギャップという日本語で考えても意味は大体合っていますし、Differentialは、Differenceが「違い」であることを考えると納得の行く意味になるでしょう。

「○○格差」は英語でどう言えばいい?

「○○格差」は英語でどう言えばいい?

では、この「格差」という英語を使い、あるいは別の英語表現を使い、「○○格差」と言うにはどうしたらいいのでしょうか。ネイティブでもどの表現を使って言おうか迷うところはあるようで、複数の言い方があるところに着目していきましょう。

「貧富の格差」は The wealth gap

格差と言えば貧富の格差という表現がよく使われていますが、これは英語でThe wealth gapと言います。上記で習ったGapという英語が使われているのでよくわかりますね。ここで使われているWealthは「富」という意味なので、英語では日本語のように貧富の「貧」がないバージョンとなっています。

ただ、別の言い方もあって、「the gap/difference between rich and poor」と説明するように言うこともできます。これだとRichが「お金持ち」、Poorが「貧乏」という意味になるので、どちらの意味も使われます。「格差」についてはGapも使われますが、Differenceでも良いですよ!

「収入の格差」はThe income gap

貧富の格差は収入の格差と似た意味ですが、英語でも貧富と収入を分けて考えて、The income gapと言うこともできます。Incomeは「収入」で、Inが「入る」、Comeが「来る」ですからイメージしやすいと思います。

貧富の格差と収入の格差を一度で言うとすれば、「wealth and income differences」が適切でしょう。先ほど出てきたWealthという単語にIncomeを付け加えて、どちらにも格差があることを示しています。

Inequalityを使った表現

貧富の格差や収入の格差を、GapやDifferential、Differenceを使わずに言うこともよくあります。それがこちら。

  • wealth inequality 「貧富の不平等」
  • a society with inequality 「格差社会」
  • economic inequality in society「貧富の格差」

見てみると、この3つすべての表現にInequalityという単語が入っていることがわかりますよね。これは「不平等」という意味です。Equalityが「平等」なので、それに否定を表す「-in」がついて逆の意味になっています。

やはり貧富について言いたいならWealthはよく使いますが、Economicという単語を出して「経済」を出してくるのもアリです。また、単に社会にある格差を言いたいのであれば「社会が不平等」ということですから、Societyを使って表現することもできます

Aさん
We live in a society with inequality.
訳)私たちは格差のある社会に生きていますね
Bさん
That’s why I think the charity is so important.
訳)だからこそ、このチャリティー運動がとても大切だと思います
Aさん
Then let’s discuss wealth inequality.
訳)では、貧富の格差について議論していきましょう

日本の貧富の格差、収入の格差は世界と比べてどうなの?

日本の貧富の格差、収入の格差は世界と比べてどうなの?

日本は平和でお金がある国だと思われていますが、それは先ほども言ったように紛争地域と比べるとまだマシという程度。当たり前にある幸せに感謝しなければいけない一方で、それでも貧富の格差や収入の格差は生まれています。

世界と比べると、先進国の中では圧倒的に女性の収入が低く、簡単に貧困に陥るリスクを常に抱えている国でもあります。

理由は、まだ男性が外で働き、女性が家で家事をするという昔ながらの偏見の中で生きているからです。そのため、病気などで夫が働けなくなった、急死した、離婚した場合に、女性が自らの力で働くことが困難となっているのです。履歴書に書くことがなく、働いた経験がほとんどない状態でその時の年齢でも良いと言ってくれる会社はそう多くありません。

また、女性の貧困が進むもうひとつの理由は、子どもがいる場合夫が養育費を支払わなくなることにもあります。他にも女性が家事と育児をワンオペでこなしながら働くことが難しいことが挙げられますね。

よって、日本は世界と比べ、昔ながらの考えに基づく女性差別の結果、女性の収入が未だに低いという特徴を持った国になっています。

まとめ

「格差」は英語でGapやDifferential、またはDifferenceを使うのでしたね。格差には色々ありますが、貧富の格差であればWealthという単語はよく使いますし、RichやPoorという単語を使って説明することもできました。収入の格差は、Incomeを使って表せば良いのでしたね。また、格差があることは不平等であるということと同義なので、Inequalityを使って格差を表現することもできると覚えました。色々な表現に触れることで英語力が高まっていくので、どの言い方も覚えて自分のものにしていきましょう!