”align”という単語を見聞きしたことはありますか?
カタカナでは「アライン」と言われ、ビジネスシーンでも頻繁に使われている言葉です。
「アラインなら知ってる」「聞いたことならある」という場合でも、英語”align”の正しい意味や使い方まではよくわからない方が多いでしょう。

今回は、ビジネス用語としても知られる英単語”align”について、カタカナでの使用例も交えて、正しい意味と使い方を解説していきます。

”align”の意味

”align”の意味

”align”は、「一直線にする」「一直線に並ぶ」「整列する」「整列させる」などの意味を持つ動詞です。

辞書では以下のように定義されています。

  • to put two or more things into a straight line, or to form a straight line
    2つ以上のものを一直線に並べる、または直線を形成する
  • to be the same or similar, or to agree with each other
    同じまたは類似する、または互いに同意する
  • to agree with or support another person, group, organization, or view
    他の人、グループ、組織、または見解に同意または支持する
  • to change something so that it has a correct relationship to something else
    何かを変更して、他のものと正しい関係になるようにする

参考:Cambridge Dictionary

”align”は、通常、「一直線にする」「直線を並べる」「整列する」のほかにも、「そろえる」「調整する」「提携する」などと訳されます。
異なる性質を持つ2つのものが同じ方向にそろえられる、整えられるというのがコアのイメージです。
ものや人を物理的に整列させることから、意見や考え方を一致させることまで幅広い意味を示しています。

ちなみに、”align”から派生した名詞”alignment”も、よく使われるので覚えておきたい単語です。
”alignment”には、「一直線」「整列」「合意」「提携」「調整」などの意味があります。

Aさん
The manufacturing processes, whether designed for cost efficiency, speed, or quality, are in alignment with company objectives.
訳)製造工程は、コスト効率、スピード、品質にかかわらず、会社の目標と一致しています。

ビジネスにおける”align”

ビジネス用語としてもよく使われる”align”は、カタカナで表記されることが多く、「アラインする」「アラインをとる」などと表現されます。
ものを整列させるというよりは、「双方の認識の整合性がとれ、お互いの合意が得られる」というニュアンスで使われることが多いです。

お互いに意思の確認がしっかりとできた上で、共通の目的や目標に向かって行動できるような状況を指していると考えるとわかりやすいでしょう。

カタカナの「アライン」の使用例をいくつか紹介します。

  1. 図形を1つもズレがないようアラインさせる
  2. 旧システムを新しい別のシステムへとアラインさせる
  3. 両チームの考え方は互いにアラインがとれている

1. は、「一列に並べる」「~の位置に置く」という意味で、「ラインアップ」とも言い換えが可能です。
2. は、「適合する」の意味で、3. は、「連携する」の意味で使われています。

”align”を使った例文

”align”を使った例文

”align”を使った例文を紹介します。
物理的に「一直線に並べる」以外に、「意見や考えの一致」「二者間の合意」などいろいろな意味を持つ表現を例文で確認していきましょう。

シンプルに「整列」「並べる」「調整する」という意味で使用するときは、以下のように表現します。

Aさん
The desks were neatly aligned in rows.
訳)机が整然と並んでいます。
Aさん
The company will align all its prices.
訳)同社はすべての価格を調整する予定です。

”align”の使い方として最も一般的なのが、”align with A”です。
「Aを一直線にする」「Aを整列させる」「Aに並ぶ」「Aとうまく調整する」などの意味を表します。

Aさん
Business leaders are aligned with the president on this issue.
訳)ビジネスリーダーは、この問題において大統領と足並みをそろえています。
Aさん
This policy is closely aligned with the goals of the organization.
訳)この方針は、組織の目標と密接に一致しています。

”align A and B”も、”align with A”に次いでよく登場する表現です。
「AとBを一直線に並べる」または「AとBをそろえる」といった意味を表します。

Aさん
Align the ruler and the middle of the paper, and then cut it straight.
訳)定規と紙の真ん中を合わせて、まっすぐ切ってください。
Aさん
They plan to align income tax and national insurance systems for small businesses.
訳)彼らは、中小企業のための所得税と国民保険制度の調整を計画しています。

”align A with B”も、2つのものをそろえるとき、一致させるときに使われる表現ですので覚えておきましょう。
訳は、「AをBにそろえる」「AをBに合わせる」のようになります。

Aさん
It’s important to align your team’s objectives with the company’s overall goal.
訳)チームの方針と会社全体の目標をそろえることが重要です。
Aさん
The job of an IT business analyst is to align IT systems with changing business needs.
訳)ITビジネスアナリストの仕事は、変化するビジネスニーズにITシステムを適合させることです。

”align oneself with A”は、「Aと連携する」や「Aと手を組む」という意味を表す英語です。
”align A with B”の関連表現として一緒に覚えておきましょう。

Aさん
As a musician, he aligned himself with the avant-garde.
訳)彼はミュージシャンとして、革新的な人々と手を組みました。
Aさん
The country’s leading intellectuals tend to be aligned with the opposition.
訳)この国の有力な知識人は、野党側に付く傾向がみられます。

まとめ

ビジネス用語としても知られる英単語”align”について、カタカナ「アライン」の使用例も交えて、正しい意味と使い方を紹介しました。

英語”align”は、「一直線にする」「直線を並べる」「整列する」のほかに、「意見や考えをそろえる」や「相手と提携する」といった意味を持つ動詞です。
どの意味にも共通しているのが、異なる性質の2つのものや人を同じ方向にそろえる、整えるというイメージです。
物理的に一直線に整列させることから、ビジネスにおける意見や考え方の一致まで、幅広い意味を示します。

カタカナでも知られるビジネス用語は、しばしば間違った意味で捉えられてしまいがちです。
解釈に迷ったときは、英単語の意味を改めて確認し、正しい用法で使用しましょう。

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