“carry”は「運ぶ」という意味の動詞として知られていますが、これに”out”をつけるとただ「運ぶ」という意味でなく様々なシチュエーションで使えるフレーズになります。”carry out”というフレーズは、知っておくとよりネイティブに近づける英語表現ができ会話がスムーズになります。また、”carry on”というフレーズもあるので、今回は”carry”をつかったフレーズを様々勉強していきましょう。

“carry out”はどういう意味?

"carry out"はどういう意味?

“carry out”には「運ぶ」という意味の”carry”と何かを移動させたり外に持って行くという意味の”out”を付けることで、「実行する」「成し遂げる」といった意味があります。実際に成果を出すところまで行動していくという一連の行動をまとめて”carry out”と言います。

また、“carry out”は、「前もって準備をしたこと」「ある程度の準備が整ったこと」を実行、実施するニュアンスで使います。

以下、大きく分けて”carry out”の3つの意味を例文を用いて紹介していきます。

①「実行する」という意味の”carry out”

計画や指示などを最後まで「実行する」という意味が”carry out”にはあります。似たような表現に”conduct” “perform”などがあります。

Aさん
I need to try everything to carry out this plan.
訳)このプランを実行するためにすべてのことを試してみる必要がある。

後ほども説明しますが、”carry on”にも「実行する」という意味があります。違いとしては、”carry out”の方が「最後まで」やり遂げるイメージが強いです。

Aさん
You gotta carry out your duty.
訳)君は仕事を行わなきゃ。

②「成し遂げる」という意味の”carry out”

次に、似たような意味ですが「成し遂げる」という意味も”carry out”にはあります。似たような表現に”accomplish” “complete” “fullfill”などがあります。

Aさん
Steve carried out his responsibilities.
訳)スティーブは彼の責任を果たした。

約束事や自分が言ったことを守る、成し遂げる場合に使います。

Aさん
You did not carry out your promise to me. So I want to break up with you.
訳)あなたは私との約束を守らなかった。だからあなたと別れたいの。

③「お持ち帰りの料理」「総菜」という意味の”carry-out”

上記2つと少し意味が異なりますが、“carry”と”out”の間にハイフンをつけることで、日本語で言ういわゆる「テイクアウト」の意味になります。

類義語に”take-away” “take-out”があります。どのフレーズも英語圏で使えますが、地域によって使われるフレーズが異なることがあるので、注意しましょう。

Aさん
Can we order some carry-out? I am too tired to cook today.
訳)テイクアウトを頼まないかい?疲れて料理できないよ。

また、”carry-out”を形容詞として使うこともできます。例えば「テイクアウトレストラン」は”carry-out restaurant”、「テイクアウト食品」を”carry-out food”などと言います。

Aさん
Does that restaurant do carry-out?
訳)あのレストランはテイクアウトやってる?/speech_bubble]

[speech_bubble type="ln-flat" subtype="R1" icon="bさん.png" name="Bさん"]I think so. That restaurant is a carry-out restaurant for lunch.
訳)たぶんね。あのレストランはランチ時間はテイクアウトレストランだよ。

④「正義を貫く」という意味の”carry out”

“justice”「正義」と合わせて「正義を貫く」という意味も”carry out”にはあります。

Aさん
This young prosecutor has just determined to carry out justice.
若いこの検察官は正義を貫くことを決心した。

“carry on”と”carry out”の違い

"carry on"と"carry out"の違い

“carry out”に似た表現に”carry on”があります。“carry on”は「継続」のニュアンスがあり、”carry”「運ぶ、持つ」状態が”on”「続く、継続する」という、つまり「継続する」という意味があります。

Aさん
He just carried on complaining about everything. It was terrible.
訳)彼はずっとすべてに対して文句言っていたよ。ひどかったわよ。

類似の動詞に”continue”があります。また、”carry on”に”with”をつけることで「~を継続する」という表現になります。

Aさん
I decided to quit my job because I couldn’t carry on with my project.
訳)プロジェクトを継続することが出来なかったので仕事を辞めることにしました。

※「機内持ち込み用荷物」という意味の”carry-on”

ちなみに、知っておいて損が無いのが「機内持ち込み用荷物」という意味の”carry-on”です。飛行機で機内に持ち込む際に使う単語なので覚えておくと良いでしょう。

Aさん
You can bring one carry-on and one personal item.
訳)機内持ち込み用荷物1つと貴重品1つ持ち込めます。

また、「機内持ち込み用バッグは」”carry-on baggage” “carry-on bag” “carry-on luggage”と言います。

“carry out”の同義語

“carry out”の同義語には”perform” “conduct” “implement” “execute”などが挙げられます。これらは、すべて「実行する」という意味です。これからは少しフォーマルなニュアンスがあり、”carry out”はどちらかというとカジュアルに聞こえます。

以下例文を紹介します。

“perform”

Aさん
The quick test was performed to examine the effect of the drug.
訳)薬の効果を調査するために簡単なテストが行われた。

“conduct”

Aさん
A few experiments were conducted to determine what is causing this problem.
訳)何が問題を起こしているかの原因を確定させるためにいくつかの実験が行われた。

“implement”

Aさん
We would like to implement new policy to protect our customer’s privacy.
訳)我々は、お客様のプライバシーを守るために新しいポリシーを実施することにしました。

“execute”

Aさん
Our company will execute new business plan to promote our products.
訳)私たちの会社は、商品をプロモーションしていくために新しいビジネスプランを実行していきます。

“carry out”は「実行する」に広く使える

「実行する」というと難しい印象の英語になりがちですが、計画やプランなど普段から準備していることを実行に移すことなら広く使うことができるのが”carry out”です。また、”carry out”は食事のテイクアウトとしても使うことができます。例文を参考に、慣れておくと良いでしょう。

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