今回のテーマは「著作権」です。著作権はWEBサイトから文章、イラストなどに至るまで、自身で作成した創作物を守るための重要な権利ですが、英語で何と表現すればよいかご存知でしょうか。

この記事では、著作権に加え、関連する「著作権法」や「知的財産」についても、英語で何と言うか、詳しく確認していきます。また、記事の後半ではコピーライトの正しい書き方についても取り上げるので、ぜひ参考にしてください。

それでは、早速始めていきましょう!

「著作権」は英語で何て言う?

「著作権」は英語で何て言う?

「著作権」は英語で “copyright” と言います。発音記号は「ˈkɒpɪraɪt」で、日本だと「コピーライト」と表記しますが、実際の英語の発音は「コピライト」「カピライト」の方が近いです。

copyright は見ての通り “copy” と “right” が組み合わさった言葉です。copy は「複製」、right は「権利」を表すので、直訳すると「複製のための権利」という意味になります。

もともと個人の創作物は簡単には複製できなかったのですが、15世紀にグーテンベルクが活版印刷術を発明して以降は、誰でも簡単に文章などを複製できるようになりました。そこで、オリジナルの権利を守るために生まれたのが copyright という概念、および法律なのです。

Aさん
It is a copyright infringement using popular songs without permission for background music on YouTube.
訳)YouTubeのBGMにヒット曲を無断で使うと、著作権侵害になります。

ちなみに、「著作権侵害」は少し難しいですが “copyright infringement(コピーライトインフリンジメント)”、あるいは “copyright violation(コピーライトヴァイオレーション)” と言います。無自覚のうちに他人の著作権を侵害しないよう、くれぐれも注意しましょう。

Aさん
Your diary is so interesting that I’m thinking of copying a bunch and distributing them.
訳)君の日記めっちゃ面白いから、大量にコピーして配ろうと思うよ。
Bさん
That’s a violation of both copyright and privacy!
訳)著作権&プライバシーの侵害!

 

「著作権法」は英語で何て言う?

著作権を守るための「著作権法」は、英語で “copyright act(コピーライトアクト)” と言います。act(アクト)というと「行動」の意味が有名ですが、このように法律を表す場合にも使われます。法律制定時に議論を重ね、具体的な act(行動)として法案を通すことが由来になっているようです。

なお、法律を表す law を使って “copyright law(コピーライトロウ)” と言ってもOKです。日常生活で使う分には、こちらの表現でも問題ないでしょう。

Aさん
Copyright laws are established in most countries.
訳)著作権法は、ほとんどの国で制定されています。

「知的財産」は英語で何て言う?

「知的財産」は英語で “intellectual property(インテレクチュアルプロパティー)” と言います。

知的財産とは、知的、つまり頭で考えて作った財産のことで、アイデアや創作物に対して与えられる法的な権利のことです。その中には著作権のほかに、特許(patent)や商標(trademark)なども含まれます。

Aさん
I wonder if the doodles I drew during my childhood would be considered intellectual property?
訳)私が幼少期に書いた落書きも、知的財産に含まれるかな?
Bさん
I think they would, but it’s OK since no one would infringe on them.
訳)含まれると思うけど、誰も侵害しないから大丈夫だよ。

 

コピーライトの書き方とは? 正しい表記方法を確認!

コピーライトの書き方とは? 正しい表記方法を確認!

WEBサイトや本、CDなどを見た際、copyright や © などが表記されているのを見たことはありませんか。これらの表記は、著作権を明示するために付けられていて、日本でもカタカナ英語で「コピーライト」と呼ばれています。

ここでは、コピーライトを初めて書く人に向けて、その正しい表記方法について、詳しく確認していきましょう。

【大前提】コピーライトは表記しなくても問題ない

いきなり話の腰を折るようですが、そもそもコピーライト表記は、著作権を守るために必須のものではありません。仮にコピーライト表記をしていなかったとしても、その内容を無断使用されれば、法的に争うことができます。

ではなぜ多くの企業などがコピーライト表記を徹底しているかというと、無断使用されないための意思表示になるからです。

そのため、万一自分の創作物を無断利用されても「コピーライトを書いてなかったから仕方ない…」と泣き寝入りする必要はありません。

コピーライトの書き方

コピーライトを書く際は、「©+著作権保有者+発行年」の3つを入れましょう。

まず©ですが、これは copyright を短縮した世界的に通用しているマークです。©と copyright はまったく同じ意味を表すので、©copyright などと重ねて表記する必要はありません。

続いて、著作権保持者は個人の場合は氏名を、法人の場合は企業名などを入れます。氏名はペンネームやハンドルネームでも問題ありません。

そして発行年は、その著作物を作った年です。たとえばWEBサイトなどであれば、アップした年を入れればよいでしょう。

以上を踏まえて、試しに私が著作権を書くとすると、「© dehito 2023」「© 2023 dehito」などになります。

前述の通り、コピーライトはたとえ表記しなかったとしても、権利の有無には関係ありませんが、自分の著作権を守るためのポーズとしては有効です。そのため、WEBサイトを立ち上げたり、小説やイラストなどの創作物をアップしたりする際は、ぜひ積極的に活用するとよいでしょう。

“All Rights Reserved” は書かなくてOK

WEBサイトなどのコピーライト表記を確認すると、”All Rights Reserved” と書かれていることがありますが、これは書いても書かなくても、どちらでも問題ありません。

そもそもこの表現は「すべての権利は守られている」といった意味で、ブエノスアイレス条約で定められている表記です。しかし、日本はブエノスアイレス条約に加盟していないため、書くことにほとんど意味はありません。

とはいえ、”All Rights Reserved” と書かれていると、見る人に与える印象が強くなるため、牽制としては非常に効果的です。そのため、迷った場合は書き加えておくとよいでしょう。

まとめ

今回は「著作権」を英語で何て言うかについて、詳しく確認してきました。

著作権は英語で “copyright” です。著作権は知的財産の一種で、文章やデザインなどの著作者を守るために制定されています。

著作権は特別な手続きを取らなくても保障されていますが、明示したい場合はコピーライト表記をするのがおすすめです。今回ご紹介したことを参考にして、日本語でも英語でも、ご自身の創作物に関する権利を守っていきましょう。

それでは、これからも楽しい英語学習を。

Let’s enjoy!!