英語で表現しようとするとややこしい分野の一つが、自分の気持ちです。
しかも、「楽しい」「うれしい」という気持ちは、学校の英語学習でもかなり早い段階で学ぶのですが、「しまった!」「あの時○○していれば…」というような後悔や悔しい気持ちについては、なかなか教えてもらえないものです。
今回は、英語で自分の後悔している気持ちを表現できるためのフレーズを見ていきましょう。
辞書に載っている「後悔」
和英辞典で「後悔」と調べると、regret, remorse, repentと出てきます。この3つの単語は何が違ってどのような時に使うのでしょうか?
regret
直訳して「後悔する」が言いたいときに一番日本語に近い意味を表してくれるのがregretです。
しかし、regretの後に持ってくる動詞の形には注意が必要です。~ingが続く場合と、toが続く場合があります。
regret ~ing
regret ~ingで使うと、「すでに起こってしまったこと」を後悔します。
I regret going to that dangerous area by myself in the dark night.
訳)暗い夜にあの危険な地域に一人で行ったことを後悔している。
ちょっと難しい言い方をすると、このingは動詞を名詞の形にしています。したがって、regretの後に他の名詞の形を持ってきても同じように過去のことを後悔できます。違う例文も作ってみましょう。
I really regretted what I was not honest in front of him.
訳)彼の前で正直に振る舞わなかったことを本当に後悔している。
「what 主語+動詞」と続けると、「~すること」という名詞のかたまりにすることができます。慣れると便利ですよ。
また「あとで後悔しないように今○○する」という表現もこんな風に言うことができます。
I am going to ask him out so that I won’t regret it later.
訳)あとで後悔しないように、彼に告白してくる!
Go for it, girl!
訳)いけるよ!がんばれ!
regret to ~
一方で、regret to ~で使うと、「これからすることを後悔する」という使い方になります。
You will regret to leave me here.
訳)君は私をここに置いていったことを後悔することになる。
映画で出てきそうなセリフですね。他にも、I will regret to say that ~と続けると、日本語で「残念ながら」に相当する文ができます。
I regret to say that you didn’t pass the exam.
訳)残念ながら、あなたは試験に合格しませんでした。
remorse
remorseは「自責の念」や「良心の呵責」の気持ちがある後悔について使います。ちょっとお堅い表現なので、あまり日常会話では使うことはありませんが、例えば裁判の場面や警察などの前で使うと誠意が伝わる表現です。
feel、express、be full ofなどを一緒に使うとよいでしょう。
I am full of remorse for what I did to him.
訳)彼にしてしまったことをひどく後悔しています。
repent
repentは宗教的な場面で、特に神様の前で自分の罪を懺悔するときに使います。
I admit and repent my sins in front of you.
訳)私は自分の罪を認め、あなたの前で悔い改めます。
ここまでに紹介した3つの単語のうち、日常会話の中で一番使うのはregretですが、他にもカジュアルに後悔の気持ちを表現する英語があるので、続いて見ていきましょう。
日常会話の中で後悔の気持ちを伝える定番の英語表現
後悔を表す英語表現は大きく3つの意味にわかれます。
- 「やっちゃった!」と端的に事実を伝える表現
- 「○○すればよかった」と具体的な行動を悔いている表現
- 「○○した/しなかったなんて、自分はバカだ!」と自分を卑下する表現
です。
やっちゃった!
最初に一番短く言える言葉を紹介します。I messed up! または I screwed up!です。
messは「ぐちゃぐちゃな」、screwは「ねじを締める」というのがもともとの意味ですが、これにupをつけると、「しくじる」という意味になります。
Oh no, I messed up. I twisted it as hard as I could and the lid flew off and I couldn’t find it.
訳)あちゃ!やっちゃった!思いっきりひねったら、ふたが飛んでっちゃって見つからないの!
○○しなければ・すればよかった
I shouldn’t have 過去分詞で、「~しなければよかった」という意味になり、日常会話ではかなりよく聞く表現の一つです。
I shouldn’t have had that alot of sushi. I am too full and can’t move.
訳)あんなにお寿司食べるんじゃなかった。おなかいっぱい過ぎて動けない。。。
「すればよかった」という後悔にはI wish I could have 過去分詞という形を使います。
I wish I could have reached out to him more often.
訳)彼にもっと連絡しておけばよかった。
○○した/しなかったなんて、自分はバカだ!
してしまったことを考えると、悲しい気持ちになったり、恥ずかしくなったりしますよね。その気持ちに焦点を当てても、後悔の気持ちは伝わります。
- 恥ずかしい!:I’m ashamed.
- 自分に腹が立つ:I can’t believe in myself.、I’m disappointed in myself.、I’m so mad at myself.
- もう私のバカ!:I’m such an idiot!、How stupid I was!
- 私は一体何を考えてたんだ?:What was I thinking?
これらを”コンボ使い”することもできますよ。
What’s wrong?
訳)どうしたん?
Oh hi, I can’t believe in myself. How stupid I was! I am so mad at myself.
訳)あぁ、もう自分が信じられないよ。なんて馬鹿なんだろう!自分に嫌気がさしてくる!
Ok ok, calm down. What happened?
訳)待って待って落ち着いて。何があったの?
I dropped the necklace he gave me down the drain. I shouldn’t have taken it off here. What was I thinking?
訳)排水溝に彼からもらったネックレス落としちゃったの。こんなところで外さなきゃよかった。何考えてたんだろう?
後悔に関係した表現
後悔と近しい関係にある表現もいくつか見ておきましょう。
悔しさをバネに頑張る人もいますね。定型文はありませんが、例えば、 言いたいことの中心を抽出して、I will use the regret to motivate myself to improve. (後悔を自分のモチベーションにして自分を改善する)とすることができるでしょう。
「後悔はありません!」なんて言えたらかっこいいですね。これは、I have no regret. が一番しっくりきます。
ことわざで後悔を表現する「覆水盆に返らず」「後の祭り」「後悔先に立たず」に近いものはいろいろありますが、It is no use crying over spilt milk.は一番有名です。
まとめ
後悔していることを伝えたいときには、その行動をしたときにどんな状況だったのか、なぜその判断をしたのかということも伝えられると相手により気持ちが伝わりますよね。
状況説明も練習しておくとよさそうです。
英語できれいに状況を説明できるようになるには大きな努力が必要ですが、少しずつ訓練していけば大丈夫です。一緒にがんばりましょう!