牛の鳴き声といえば、「モーモー」ですよね。
乳幼児をお持ちの方は、会話や絵本で「モーモーさん」や「モーモーいたね」など、「モーモー」を牛の代名詞のように使うこともあるでしょう。

日本語では牛の鳴き声=「モーモー」と定着していますが、英語では何と言うか知っていますか?
動物の鳴き声の表し方は、じつは国や言語によって異なり、日本語とは全く違う表現をすることもあります。

今回は、牛の鳴き声「モーモー」の英語表現をはじめ、牛のいろいろな呼び方、他の家畜の鳴き声を紹介していきます。

「モーモー」は英語で”moo moo”

「モーモー」は英語で"moo moo"

牛の鳴き声「モーモー」は、英語で”moo moo”です。
“moo”の発音記号は[muː]で、カタカナにすると 「ムー」と読みます。

辞書では以下のように定義されており、牛の鳴き声を示す名詞としてだけでなく、牛がモーモーと鳴くこと自体を表す動詞としての意味もあります。

to make the long, deep sound that a cow makes
牛が出す長くて低い音を出す

参考:Cambridge Dictionary

特に長く鳴いている場合は、”o”をたくさん続けて”moooooo”と表記することもあります。
日本語の「モーーー」が、英語では”mooooo”で「ムーーー」となるだけなのでわかりやすいですよね。

ちなみに、ドイツ語やロシア語でも、牛の鳴き声は「ムー」と表現されます。
日本語の「モー」も英語の「ムー」も、母音こそ違うものの、聞こえ方は万国共通といえるのではないでしょうか。

“moo moo”の例文

牛の鳴き声”moo moo”を説明する表現は以下のようになります。

Aさん
Cows say, “moo-moo.”
訳)牛は「モーモー」と鳴きます。

子ども相手との会話や口語表現では、”say”の代わりに”go”と言うこともあります。

Aさん
Cows go “moo-moo.”
訳)牛はモーモー鳴くんだよ。

次の例文は、動詞として使われている”moo”の表現ですね。

Aさん
I could hear the cows mooing in the distance.
訳)遠くで牛の鳴き声が聞こえてきました。
Aさん
Hearing her cow moo, she ran to look through the window.
訳)牛がモーと鳴くのを聞いて、彼女は窓から覗きに走りました。

「モーーー」と長く鳴いているときは、以下のような例文で表現できます。

Aさん
The cow is talking to me, saying “Moooo!”
訳)牛が「モーーー!」と話しかけてきます。

「モーモー」以外の家畜の鳴き声

「モーモー」以外の家畜の鳴き声

「モーモー」と遠くで牛が鳴いている声が聞こえてくる、というシチュエーションは、日本ではあまりなじみがありません。
しかし、カナダやアメリカ、オーストラリアなど国土が大きい国では、少し車で走ったら牧場があるというのはごく当たり前な環境なのです。
海外映画やドラマでも、牧場や農場がとても自然な形で登場しますよね。
英語の絵本も牧場を舞台としている作品は多く、それだけ子どもたちにとって身近で親しみのある場所であることがわかります。

それぞれの呼び名や鳴き声を紹介しましょう。

牛は”moo”

先述の通り、牛は”moo”と書いて「ムー」と鳴きます。
英語では「モーモー」ではなく「ムームー」と表現するので、間違えないようにしましょう。

豚は”oink”

豚の鳴き声は、”oink”と書いて「オインク」と表現します。
「ブヒブヒ」や「ブーブー」が定着している日本語とは全く違う音声なので、驚きますよね。
本当にそんな風に鳴いているのかな?と疑問に思ってしまいますが、実際に間近で聞いてみると、確かに「オインク」と聞こえなくもないかもしれません。

Aさん
Pigs on the farm go “oink, oink.”
訳)農場にいる豚は「ブーブー」と鳴きます。

馬は”whinny”と”neigh”

馬の鳴き声は、”whinny”の「ウィニィ」や”neigh”の「ネェーイ」で表現されます。
「ヒヒーン」や「ヒンヒン」になじみがある日本人にとっては、豚の鳴き声と同様に驚いてしまう方も多いでしょう。

“whinny”は、穏やかに控えめな音で「ヒンヒン」と鳴く声、”neigh”は高い音で激しく「ヒヒーン」といななく声を表します。

Aさん
The horse whinnied with pleasure.
訳)馬は喜んでヒンヒンと鳴いていました。
Aさん
I heard the horse’s neigh in the distance.
訳)遠くで馬のヒヒーンといういななきが聞こえました。

ちなみに、馬が歩くと鳴る蹄の音「パカパカ」は、”clip-clop”で「クリップ クロップ」と表現しますので一緒に覚えておきましょう。

Aさん
The horse clip-clopped along on the street.
訳)馬がパカパカと通りに沿って走っていきました。

羊は”baa”

羊の鳴き声は、”baa”と書いて「バー」と表現します。
豚も馬も日本語の鳴き声と大きく違っていましたが、羊も全く異なります。
羊=「メェメェ」で浸透している日本人からすると、”baa”はだいぶ違和感を覚えますが、
改めて耳をすましてみると、意外と「バー」あるいは「バァァ」のように聞こえるかもしれませんね。

Aさん
I heard sheep baaing in the field.
訳)羊が草原でメェと鳴く声が聞こえました。

日本語で羊と同じく「メェメェ」と鳴くヤギの鳴き声は、英語でも同じく”baa”と表現されます。

Aさん
“Baa, baa,” cried his little goat.
訳)「メェメェ」と小さなヤギが鳴きました。

牛のいろいろな呼び名

牛のいろいろな呼び名

牛は、英語で”cow”というのが一般的ですが、じつは他にもいろいろな呼び名があると知っていましたか?
性別や生育状態、種類によって異なる呼び名があるので、ぜひ一緒に覚えておきましょう。

cattle

“cattle”は、畜産動物としての「畜牛」を意味します。
通常複数の牛のことを指しており、雌だけ、雄だけ、あるいは雌と雄の両方を表す場合があります。

Aさん
He looks after the cattle on his ranch.
訳)彼は牧場で牛を育てています。

cow

“cow”は、「乳牛」つまり、「雌牛」を意味します。
バターやチーズ、アイスクリームなど、乳製品を製造しているような牧場にいるのは、すべて”cow”です。

Aさん
There were five cows inside the pen.
訳)囲いの中には5頭の乳牛がいました。

bull

“bull”は、「去勢していない雄牛」を意味します。
闘牛に登場するような、大きな角を持つ強くて勇敢な牛をイメージするとわかりやすいです。

Aさん
Bulls use their horns as a weapon.
訳)雄牛は、角を武器として使います。

ox

“ox”は、「去勢した雄牛」のことです。
十二支の「丑」も”ox”で表現されることが多いので、合わせて覚えておくと良いでしょう。

Aさん
She was born in the year of the ox.
訳)彼女は丑年です。

calf

“calf”は、「子牛」を意味します。
複数形は、”calves”となり不規則変化するので注意しましょう。

Aさん
The cow gave birth to two calves.
訳)牛が2頭の子牛を生みました。

beef

「ビーフ」でおなじみの”beef”は、食肉用に加工した「牛肉」のことを表します。
食べ物としての牛肉なので、これまでの動物としての牛とは別物と認識しておきましょう。

Aさん
Kobe Beef is delicious. You should try it.
訳)神戸牛はとても美味しいので、ぜひ食べてみてください。

まとめ

牛の鳴き声「モーモー」の英語表現をはじめ、牛のいろいろな呼び方、他の家畜の鳴き声を紹介しました。

「モーモー」で定着している牛の鳴き声は、英語でmoo mooです。
英語の「ムームー」と日本語の「モーモー」は、どちらもマ行なので似ているように感じますが、発音は異なります。

ペットや動物の話題になったときは、「モーモー」ではなく、moo mooと正しい発音で鳴きマネすると会話も盛り上がりますね。
豚は「オインク」、馬は「ネェーイ」、羊は「バー」もお忘れなく。
牛の呼び名も種類がいろいろあるので、間違えないようにしっかり区別して覚えておくと良いでしょう。

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