「締め切りまでラスト一週間、頑張りましょう」

「やるべき仕事はこれでラストです」

上のように「ラスト」と言われると、「最後の」という意味が思い浮かびますよね。

lastは「最後の」や”last night”(昨夜)のように「一つ前の」の意味で広く使われる基礎の英語です。

ただし、英語を使う外国人は「最後の」や「一つ前の」以外にも、色んな意味で表現力豊かに”last”を使います。

そこでこの記事では、lastが持つ色んな意味の表現を例文付きで紹介します。

この記事を読み終わるころには、あなたも英語を使う外国人のように色んな”last”の表現を適切に使い分けられるようになっているのでぜひ最後まで読んでください。

”last”には動詞としての意味がある?

”last”には動詞としての意味がある?

lastの意味として馴染み深いのは形容詞の形で「最後の」や「前回の」を指す使い方ですが、以下の意味で動詞としても使われます。

続く

lastは「最後の」の意味の他にも、動詞として「続く」の意味でも使われます。

「会議は2時間も続いた」や「平和が続くことを祈ります」といった感じで「続く」を意味して使われるわけですね。

【例文】

  • This meeting will last for about two hours, so be prepared.
    この会議は約2時間続くので、準備しておいてください。
  • The movie lasted longer than we expected, almost three hours.
    その映画は予想以上に長く、ほぼ3時間続きました。
  • The drought is expected to last throughout the summer.
    その干ばつは夏の間中続くと予想されています。

例文を見るとわかる通り、馴染みの深い「最後の」を意味するlastとは違い、動詞の位置にあることから「あ、『最後の』の意味で使われてないな。」と気づくことができます。

長持ちする・持ちこたえる

上述した「続く」の意味から派生して、動詞としてのlastが「長持ちする」や「持ちこたえる」の意味で使われることもあります。

靴や服が長持ちしたり、限られた食料で持ちこたえる、といった使われ方がされます。

「続く」の意味のlastを知っていても、「長持ちする」や「持ちこたえる」の意味も知らないとなかなか連想しづらい表現なので、覚えておくと役立ちますよ。

【例文】

  • The company’s reputation for quality has lasted for decades.
    その会社の品質に対する評判は、数十年間にわたって持続しています。
  • The soldiers must last until reinforcements arrive.
    兵士たちは援軍が到着するまで持ちこたえなければならない。
  • The effects of the medication can last up to 24 hours.
    その薬の効果は最大で24時間持続します。

動詞のlastを使った派生表現

動詞のlastを使った派生表現

動詞のlastを使った表現には、以下のような派生表現もあります。

everlasting

洋書のタイトルや洋楽の歌詞で”everlasting ~”という表現を目にすることがあります。

”everlasting~”は「永遠の〜」や「永遠に続く〜」を意味する表現です。

everには「常に」や「絶えず」、「いつまでも」というニュアンスがあります。

そこに「続く」を意味する”lasting”が加わるので「永遠に続く〜」の意味で使われるイメージです。

【例文】

  • They promised each other everlasting love.
    二人はお互いに永遠の愛を誓った。
  • They believe in everlasting life after death.
    彼らは死後の永遠の命を信じている。
  • The quest for everlasting peace is a noble but challenging goal.
    永遠の平和を求めることは高貴なことだが難しい目標だ。

last out

”last out”は「最後まで持ちこたえる」や「最後まで続く」の意味で使われます。

「持ちこたえる」や「続く」という意味では”last”単体の意味と同じですが、”out”が付くことによって「最後まで」のニュアンスが付け加わります。

「耐え抜く」や「やり通す」というニュアンスを表現したいときは”last out”の方が適切に伝わりますよ。

【例文】

  • I hope our food supplies last out until the end of the month.
    食料が月末まで保つと良いのですが。
  • The team managed to last out until the final whistle blew.
    チームは最後のホイッスルが鳴るまで持ちこたえた。
  • Our patience must last out until a solution is found.
    解決策が見つかるまで、私たちは忍耐強く持ちこたえなければならない。

「最後の」を意味する意外なlastの表現

lastには上述した「続く」の意味以外にも「最後の」を意味する使い方もあります。

そんな「最後の」を意味するlastは、使われ方によっては「最後の」から連想しづらい訳になって、意味を理解するのに苦労する表現もあります。

一番〜しそうにない人

「最後の」を意味するlastの表現で、「一番〜しそうにない人」という表現があります。

“〇〇 is the last person (who)~”という形で「一番〜しそうにない人」を表現します。

【例文】

  • He is the last person I expected to lie.
    彼は嘘をつくような人ではない。
  • She’s the last person I’d imagine stealing anything.
    彼女が盗みを働くとは、想像もしていなかった。
  • He’s the last person I’d believe was involved in the scheme.
    彼がその計画に関与していたとは、考えられない。

lastを使った「一番〜しそうにない人」の表現は高校で習う表現なので、見覚えがある人もいらっしゃるでしょう。

“〇〇 is the last person (who)~”は、直訳すると「〇〇は〜する一番最後の人だ」となり、これでは意味がわかりませんよね。

そこで「一番最後の人」の解釈を「一番最後まで〜しない人」とすることで、「一番〜しそうにない人」を表現しているわけですね。

大変疲れた・もう限界の

「最後の」を意味するlastの表現で、「大変疲れた」や「もう限界の」を意味するものもあります。

”on one’s last legs”というフレーズで「非常に疲れた」や「もう限界に近い」の意味で使われます。

”on one’s last legs”は直訳すると「one’sの最後の足で」となり、意味が通りませんが、”legs”を「足」ではなく「one’sの最後の『力』で」とすると「大変疲れた」や「もう限界の」を連想しやすくなりますよ。

【例文】

  • With all these deadlines, I’m on my last legs.
    これだけの締め切りに迫られると、もう限界です。
  • After the long hike, I’m on my last legs.
    長いハイキングを終えて、もうクタクタです。
  • With all the stress lately, he is on his last legs mentally.
    ここ最近のストレスで、彼は精神的にもう限界を迎えています。

まとめ

この記事では、”last”が意味する色んな英語表現を例文付きで紹介しました。

ここまでお読みのあなたは、”last”が持つ色んな表現を、英語を使う外国人のように適切に使い分けられるだけの知識がついているでしょう。

この記事でお伝えした内容が、あなたの英語の表現力をより豊かにできれば幸いです。