スイスの首都ベルン(Bern)は、U字型に湾曲したアーレ川(Aare River)に囲まれて広がる、美しい中世の街赤茶色の瓦屋根が並ぶ景観は統一感があり、まるで絵本の中の世界に迷い込んだような気持ちにさせてくれます。

旧市街には、「時計塔(ツィットグロッゲ)」やベルンの名前の由来になったとされる「クマ公園(Bear Park)」、そして雨の日でも散策できるアーケード「ラウベン(Lauben)」など、多くの見どころがあります。

そんなベルン旧市街の魅力を英語のフレーズと共に紹介します。

ベルン旧市街とは?

ベルン旧市街とは?

ベルン旧市街は、1191年にこの地を治めていたツェーリンゲン家によって開かれた町です。深い森を切り拓いてつくられた都市は、1405年に大火に見舞われましたが、その後石造りの建物で再建され、現在に至るまでその中世の面影を色濃く残しています。

特に特徴的なのが、総延長6km以上にも及ぶアーケードと、くねくねと入り組んだ小道たち。散策しているとまるでタイムスリップしたような気分になります。

ベルンってどんなところ?

ベルンはスイスの中央部に位置する首都で、チューリッヒ、ジュネーブ、バーゼルに次ぐ4番目に大きな都市です。12世紀にアーレ川に囲まれた丘の上に築かれ、その立地は今でも街の大きな魅力となっています。

町中には100以上の噴水が点在し、赤茶色の石造りのアーケードや古い建物がそのまま残されています。こうした景観が評価され、1983年にはユネスコ世界遺産に登録されました。

水が豊かな街

ベルン旧市街には、清らかな湧き水を湛えた水飲み場が100か所以上点在しています。多くはアルプスの天然水を引いたもので、観光の合間に美味しい水を自由に飲むことができます。

ただし、すべての噴水が飲料可能というわけではないので、“Nicht trinkbares Wasser”(飲用不可)という注意書きがある場合は気をつけてください。

アクセス情報

ベルンへは、飛行機でドイツ・ミュンヘンから約1時間ほど。スイス国内なら電車が便利で、チューリッヒやジュネーブからは1〜2時間で到着します。駅から旧市街までは徒歩圏内で、石畳の道を歩くだけでも楽しめます。

ベルン旧市街の歴史

ベルンは、1191年にツェーリンゲン家のベルヒトルト5世によって築かれました。もともとは小さな砦から始まった町でしたが、13世紀には自由都市として発展し、15〜16世紀には西側へと大きく拡張されました。

Wikipedia

世界遺産としての意義

世界遺産としての意義

ベルン旧市街(Old City of Berne)は、ヨーロッパ中世都市の都市計画や建築様式を今に伝える貴重な都市として、1983年、ユネスコ世界遺産に登録されました。石造りのアーケードや噴水、古い建物群が当時の姿をほぼそのまま保っているのは奇跡とも言えるでしょう。

Aさん
Old City of Berne was designated as a UNESCO World Heritage Site in 1983.
訳)ベルン旧市街は、1983年にユネスコの世界遺産に登録されました。

登録理由とユネスコの評価

ユネスコは、以下の点を高く評価しています。

  • さまざまな建造物を組み合わせながらも、中世都市の町並みを保存し、現存するまたは消滅した文化的伝統または文明の、唯一のまたは少なくとも稀な証拠であること

UNESCO World Heritage Convention:Old City of Berne

覚えておきたい英語フレーズ

英語でベルン旧市街を紹介するために、以下の表現を覚えておくと便利です。

Aさん
Old City of Berne offers a rare glimpse into medieval Europe.
訳)ベルン旧市街は中世ヨーロッパを垣間見る貴重な場所です。
Aさん
Old City of Berne is like walking through a living museum.
訳)ベルン旧市街は、まるで生きた博物館の中を歩いているようだ。
Aさん
The arcades in Bern are perfect for a stroll, rain or shine.訳)ベルンのアーケードは、晴れていても雨でも散歩にぴったりです。
Aさん
Did you know that ‘Bern’ might come from the word ‘bear’?訳)「ベルン」という名前が「熊(bear)」に由来するって知っていましたか?。

ベルン旧市街の見どころ紹介

ベルン旧市街の見どころ紹介

ベルン旧市街には、思わず写真を撮りたくなるようなスポットがたくさんあります。ここでは、特におすすめしたい7つの見どころをご紹介します。

 アーケード(ラウベン)

ベルン旧市街の大きな特徴といえば、石造りのアーケード「ラウベン(Lauben)」。ヨーロッパでも屈指の長さを誇ります。雨の日でも晴れの日でも快適に歩ける設計で、地元の人にも観光客にも大人気。
ラウベンの下には、カフェや本屋、アンティークショップなどが立ち並び、散策にぴったり。ときどき地元アーティストの作品が展示されていることもあり、思わぬ発見があるかも。

水飲み場と噴水(Brunnen)

ベルン旧市街には、100か所以上もの水飲み場や装飾噴水が点在しています。中でも16世紀に造られたカラフルな装飾噴水は、見ごたえ抜群。

 時計塔(ツィットグロッゲ)

ベルン旧市街のランドマークの一つが、13世紀に建てられた時計塔「ツィットグロッゲ(Zytglogge)」。現在の姿になったのは1530年ごろで、精密な天文時計が取り付けられ、毎時ごとにからくり人形が動く仕掛けがあります。毎正時になると多くの観光客が集まり、カメラを構えます。

ベルナーミュンスター(ベルン大聖堂)

スイス最大のゴシック様式の教会「ベルナーミュンスター(Berner Münster)」は、1421年に建設が始まり、完成までに数百年かかりました。その高さは100mを超え、塔の上からはベルン旧市街を一望できます。階段は約300段ですが、その眺めは疲れを忘れるほど美しいもの。
内部のステンドグラスや彫刻も見逃せません。中でも「最後の審判」を描いた正面扉の彫刻群は圧巻。

スイス連邦議事堂(Bundeshaus)

スイスの政治の中心地、連邦議事堂(Bundeshaus)もベルン旧市街にあります。外観は重厚でクラシック、内部も豪華な装飾が施されています。平日には無料でガイドツアーに参加でき、スイスの政治制度について学べるチャンスです。

アインシュタインハウス(Einstein-Haus)

世界的な物理学者アルベルト・アインシュタインが1903年から1905年まで住んでいたアパートが、現在は博物館として公開されています。彼が特殊相対性理論を発表したのもこのベルン時代。
展示では、アインシュタインの書斎や当時の生活空間、貴重な写真などを見ることができ、知的な刺激を受ける場所です。

クマ公園(Bear Park)とバラ公園(Rosengarten)

ベルンの名前の由来にもなったとされる「熊(Bear)」は、今でも街のシンボル。旧市街の東端には、熊がのんびり暮らす「クマ公園(BärenPark)」があります。自然に近い環境で、熊たちはゆったりと過ごしています。
そのすぐ近くにある「バラ公園(Rosengarten)」は、旧市街を見下ろせる高台にあり、300種類以上のバラが咲き誇ります。

まとめ:英語で広がる世界遺産の旅

ベルン旧市街は、歴史や文化がぎゅっと詰まった場所です。その魅力を英語で紹介できれば、旅の楽しみはさらに広がります。

次の旅先でも、ぜひ英語を使って世界とつながってみましょう。