ケガや病気の後、日常生活への復帰を目指すために欠かせない「リハビリ」。

日本語では「リハビリ」と短く言われますが、「リハビリテーション」という英語を省略したものです。

英語では、医療現場や専門的な文脈で使われる単語と、日常会話で「体を動かす」といった表現を区別する意識が重要です。

そこでこの記事では、「リハビリ」に関する様々な英語表現を、病院などで使われる専門的な用語から、具体的な動きの伝え方まで、まとめて紹介します。

「リハビリテーション」が「リハビリ」の正式名称

「リハビリテーション」が「リハビリ」の正式名称

英語で「リハビリ」は「リハビリテーション(”rehabilitation”)」と言います。

“rehabilitation”の基本的な意味と使い方

“rehabilitation”は、病気やケガ、障害などによって失われた機能や能力を回復し、社会生活への復帰を目指すための医療行為です。

Aさん
He is currently undergoing physical rehabilitation after the surgery.

(彼は現在、手術後の身体的なリハビリテーションを受けています。)

Aさん
The center specializes in cardiac rehabilitation.

(そのセンターは心臓リハビリテーションを専門としています。)

Cambridge Dictionaryによると、”rehabilitation”は「the process of returning to a healthy or good way of life, or the process of helping someone to do this after they have been in prison, been ill, etc.」と説明されています。「健康な生活に戻るプロセス、または投獄(刑務所での服役)や病気などの回復後に誰かがそうするのを助けるプロセス」というニュアンスです。

参照:Cambridge Dictionary

英語で”rehabilitation”の意味とは

英語圏では”rehabilitation”を略して「リハブ」と呼ぶことが一般的ですが、表現にはいくつかバリエーションがあります。

医療現場で使われる略語

  • rehab:リハビリ(最も一般的な口語・略語)。
  • PT (Physical Therapy):理学療法(身体機能の回復訓練)。
  • OT (Occupational Therapy):作業療法(日常生活に必要な動作の訓練)。

Aさん
I’m going to rehab for my knee injury next week.

(来週、膝の怪我のリハビリ(リハブ)に行きます。)

Aさん
The physical therapist focuses on PT exercises.

(理学療法士はPT(理学療法)の運動に焦点を当てています。)

【ワンポイントアドバイス】 日本語の「リハビリ」は、日常会話では”rehab”が一番自然な表現です。ただし、”rehab”はアルコールや薬物中毒からの回復施設(更生施設)を指す場合もあるので、ケガや病気からの回復であるとはっきり伝えたい場合は、”physical rehab”や”going to therapy”のように表現を工夫すると、相手の誤解を防げます。

「リハビリをする」を英語で

日本語で「リハビリをする」は、”do rehab”や”go to therapy”といった動詞表現を使います。

「リハビリをする」の基本的な表現

  • do rehab:リハビリをする(口語)。
  • go to therapy:治療(訓練)に行く。
  • undergo rehabilitation:リハビリテーションを受ける(フォーマル)。

Aさん
I have to do rehab three times a week.

(週に3回リハビリをしなければなりません。)

Aさん
He’s going to physical therapy to regain his strength.

(彼は体力を取り戻すために理学療法に通っています。)

「体を動かす」を英語で

「体を動かす」を英語で

「リハビリ」では主に「体を動かす」ため、身体運動を伝えられる単語もセットでチェックしておきましょう。

「体を動かす」の基本的な表現

  • move my body / move my arm:体や腕を動かす。
  • exercise:運動する。
  • get moving:動き始める、体を活動させる。

Aさん
I can’t fully move my arm yet.

(まだ完全に腕を動かせません。)

Aさん
The doctor encouraged me to start moving slowly.

(医師は私にゆっくり動き始めるよう勧めました。)

【ワンポイントアドバイス】 リハビリで「体を動かす」という場合は、”do exercises”(運動をする)や”perform exercises”(運動を行う)といった表現がよく使われます。例えば、「I need to perform the exercises the therapist gave me.」(セラピストにもらった運動をやらなければならない)のように使います。

「回復訓練」を英語で

リハビリは医療や福祉の現場で「回復訓練」とも呼ばれるように、「回復」と「訓練」の単語を組み合わせた表現もよく登場します。

「回復訓練」の基本的な表現

  • recovery training:回復訓練(一般的な説明)。
  • restorative training:回復を目的とした訓練。

Aさん
The next step is intensive restorative training.

(次の段階は集中的な回復訓練です。)

「回復」に関する重要な単語

  • recovery:回復(名詞)。
  • regain:〜を取り戻す(力や機能など)。

Aさん
It will take months to make a full recovery.

(完全に回復するのに数ヶ月かかるでしょう。)

Aさん
I’m working hard to regain my mobility.

(運動能力を取り戻すために一生懸命訓練しています。)

「リハビリ施設」を英語で

リハビリを行う場所、「リハビリ施設」もいくつかの英語表現があります。

「リハビリ施設」の基本的な表現

  • rehabilitation center:リハビリテーションセンター(広く一般的)。
  • rehab center:リハビリセンター(口語)。
  • clinic:クリニック(外来治療の場合)。

Aさん
I was transferred to a rehabilitation center last week.

(先週、リハビリテーションセンターに転院しました。)

Aさん
The local clinic offers physical therapy services.

(地元のクリニックは理学療法サービスを提供しています。)

【ワンポイントアドバイス】 特に身体的な訓練を専門とする施設は”physical therapy clinic”(理学療法クリニック)や”rehabilitation facility”(リハビリテーション施設)と呼ばれます。

まとめ

この記事では、「リハビリ」に関する様々な英語表現を、専門用語から日常生活での使い方までまとめて紹介しました。

リハビリの正式名称はリハビリテーションで”rehabilitation”ですが、英語での略語は”rehab”です。

より具体的に身体回復訓練を伝えたい際は、医療用語の”physical therapy (PT)”、も知っておくとよいでしょう。

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nakagawa_tairo 医療・英語分野ライター / Medical & English Content Writer
立命館大学英米文学専攻卒。医療・介護分野で18年の実務経験を持ち、医療制度や専門分野の執筆・監修を多数担当。実務翻訳やビジネス英語の知見を活かし、専門性の高い英語・医療分野の情報を発信している。