仕事をしていると、上司、同僚、部下という3つの区別ができますよね。日本では特に上下関係を意識するのですが、これは目上の人は偉いという文化や、敬語という相手を敬うための言葉があるためだと言われています。今回は、その中の「同僚」という英単語について言及していきます。複数の英単語があるので、それぞれのニュアンスの違いを知って正しく使えるようにしましょう!

日本語の「同僚」に最も近いのはPeer

同僚と聞いて、英語を知っている方だったら思い浮かんだのはcolleagueやco-workerだったのでは?意外や意外、実はこれらの単語は日本語の「同僚」とは少しニュアンスが異なるので、まずはPeerの方を説明させてください。

Peerは、自分と等しい立場の人であるというニュアンスを含む単語です。よって、私たちが使う「同僚」とほぼ同じ意味で使ってOK!

ただし、欧米ではそもそも先輩や後輩という概念が薄いため、日本語とまったく同じように伝わるかと言われると少し疑問が残ります。そんな時はやはり文章で説明した方が正確に伝わるので、employee(s) at the same level as me、「自分と同じ地位の従業員」と言うことをおすすめします。

Peerが日本語の「同僚」と一番近いニュアンスにも関わらず、あまりメジャーな単語扱いされないのは西洋の文化に先輩や後輩のイメージが濃く残っていないからなんですね。

ちなみに、仕事上で何かあった時、上司に口出しできないというのは大変おかしなことだとアメリカ人は言います。日本のシステムに疑問を呈し、部下からの提案で会社がより良くなるなら、提案をできない状態にしているのはまったくナンセンスと言われます。

これはアメリカの方が正しいと思いませんか?日本はいざこざを好まず、上司のご機嫌取りで忙しいために仕事の本質を見失ってしまっています。出世のためなら保身に走ることもあるので、この人間関係の煩わしさ、空気の読み合いを考えると、アメリカで働いた方がいくらかストレスはないように思えてしまいます。

用件をサッと伝えられず、「お世話になっております」からメッセージを始めなければいけないことや、季節の挨拶から始めなければいけないビジネスメールがあることを考えると、異常なほどに相手に気を使っている民族だと言えます。仕事においてはこのようなものは省いた方が効率が良いのですけどね。

職場が同じであるならcolleague/co-worker

職場が同じであるならcolleague/co-worker

colleagueとco-workerは、同僚と言われたら英語で真っ先に出て来る単語です。

しかし先ほど解説したように、日本語の同僚という意味とは少し違い、地位が異なる人も含む点には注意が必要です。つまり、自分より地位が高くても低くても、とりあえず同じ職場で働く人ということを表す単語なのです。

co-workerはアメリカで使われる単語で、イギリスでは通常使われません。もっぱらcolleagueを使います。

そしてアメリカ英語の場合、colleagueは自分と同じ専門職である人に対しても使える単語なので、厳密には同じ職場でなくても使うシチュエーションがあります。この場合に使われると果たして日本語で適切な訳があるかと迷ってしまうところですが、英会話であればわざわざ日本語訳しない方がスムーズな会話となるので、イメージを覚えていれば問題ありません。

Aさん
This is my colleague, Hayato.
訳)こちら、私の同僚の隼人です
Bさん
Hi, nice to see you Hayato.
訳)こんにちは隼人さん

その他の「同僚」と訳せる英単語

その他の「同僚」と訳せる英単語

厳密に言うと「同僚」という意味からは少し外れるのですが、似た英単語ならまだあります。

例えばworkmate。こちらは適切な日本語訳があるとすれば「仕事仲間」ですね。ですから同じ立場とは限らず、立場は違っても使われます。

高校で覚えることの多いworkfellowという言葉もあるのですが、実はあまり日常的な会話で使われるものではありません。仕事上、親しくなった人にはwork friendと言うことはあるので、こちらを覚えておいた方が良いでしょう。

このように、言葉としては存在しているけれども、日常会話で実際にネイティブが使うかというとそうでもない英単語はたくさんあります。あまり使われない単語を覚えても非効率なので、まずはよく使われるものを覚えて使っていくことをおすすめします。

まとめ

「同僚」という英単語、一番日本語訳に近いのはPeerでしたが、そもそも先輩や後輩という概念を考えない西洋ではあまり伝わらないため、やはりメジャーとなっているcolleagueやco-workerが使われやすいということでしたね。

立場が異なる場合にも使える単語なので、厳密には同僚とは言えないかもしれませんが、西洋文化に合わせるならcolleagueが適切となります。

イギリス英語やアメリカ英語で使う頻度は異なるので、好きな国を選んでその英語に統一してみるのも良いと思いますよ?