ゴミのポイ捨てや電車の中での飲食、鳩へのエサやりなど、さまざまなことに罰金が科せられる国というイメージのあるシンガポール。

シンガポールは罰金制度が厳しいことから「Fine City」とも呼ばれています。

Fineは「すばらしい」という意味に加え、「罰金」という意味もあります。
クリーンな国として“すばらしい”点と“罰金生後が厳しい”という二つの意味をとって「Fine City」と名付けられているのですね。

そんなシンガポールは東南アジアにある人気の観光地です。
海外渡航が気軽にできるようになったら、シンガポールに行ってみたいと考えている方も多いでしょう。

ただ、旅行に行くとなると気になるのが、シンガポールの英語事情ではないでしょうか。カタコトであってもなんとか英語でコミュニケーションが取れれば安心ですよね。

そこで今回は、シンガポールで英語は通じるのかについて解説していきます。

シンガポールってどんな国?

シンガポールってどんな国?

まずはシンガポールの特徴について解説します。

シンガポールの正式名称は「シンガポール共和国=The Republic of Singapore」であり、人口は約569万人、面積は約720k㎡の小さな国です。

面積は約720k㎡は、東京23区を少し大きくしたほどの面積しかありませんhが、人口は569万人となっているため、世界で2番目に人口密度の高い国となっています。

シンガポールはコンパクトな街のため、国全体で交通機関が整っているのが観光客にとっては魅力的なポイントでしょう。MRTと呼ばれる電車やバスが国全体を網羅しており、タクシーの利用料金は日本と変わりません。

冒頭でも解説しましたが、ゴミのポイ捨てや電車での飲食、チューイングガムの持ち込みなどさまざまなことに罰金が科せられます。その分、シンガポール国内は清潔に保たれ、衛生面もよいのが特徴です。

なお、シンガポールは多民族国家のため、仏教やイスラム教、キリスト教などさまざまな宗教を信仰している人がいます。

シンガポールの公用語

多民族国家のシンガポールですが、公用語は何語になるのでしょうか。

実はシンガポールの公用語は4種類あり、英語・中国語・マレー語・タミール語が挙げられます。

シンガポールの国民全員が公用語の4種類を使いこなせるわけではありません。ただし、「英語+ほかの公用語」の2言語は話せるケースが大半です。

異なる民族間では英語を使い、マレー系の友人同士との会話ではマレー語、中国系の友人同士との会話では中国語を使うといったイメージです。

シンガポールで英語は通じる?

シンガポールで英語は通じる?

シンガポールの公用語は英語をはじめとする4種類があると解説しました。

そのため、シンガポール国民の大半が英語を話すことができ、観光として旅行に行く際も問題なく英語が通じるといえます。

シンガポールで使われている英語は「シングリッシュ」

観光としてシンガポールに行く場合、ほぼ問題なく英語が通じます。

しかし、ンガポール国内で使われている英語は通称「シングリッシュ=Singapore+English」と呼ばれています。ネイティブの話す英語と比較すると独得のなまりや言い回しがあるため「シングリッシュ」と名付けられているのです。

シングリッシュも英語であることに変わりはないため、使っている単語はネイティブ英語と同じです。ただし、発音がなまっていたり、文法が変わっていたりする点があります。

英語が堪能な方がシンガポールに旅行に行く場合、ネイティブ英語との違いを感じるでしょう。

シンガポール英語「シングリッシュ」の特徴

シンガポール英語「シングリッシュ」の特徴

シンガポールは多民族国家のため、4つの公用語があると解説しました。

公用語の中には英語も含まれていますが、他の公用語の影響も受けてシンガポール特有の英語(通称:シングリッシュ)になったのです。

ここでは、シングリッシュの特徴について解説します。

発音

シンガポールは中華系の人の割合が多い傾向にあります。そのため、シングリッシュの発音は中国語とマレー語の影響を受けているのがポイントです。

子音の省略

シングリッシュの発音は、子音が省略されやすいことが特徴と言えるでしょう。

たとえば、ticketは「チケッ」のような発音になります。

長音の省略

長音が省略されるのもシングリッシュの特徴です。

「Don’t walk」は「ドンウォッ」のような発音になり、「ウォーク」の部分の長音が省略されます。

文法

発音では子音や長音を省略するのがシングリッシュの特徴ですが、文法にもいくつかネイティブ英語との違いがあります。

名詞が単数形になる

英語は複数形に気を付けなければならず、ややこしく感じるポイントの一つでしょう。

シングリッシュの場合、名詞はすべて単数形になるのが基本となります。

たとえば、「five apples」となるのが正しい英語ですが、シングリッシュでは「five apple」となります。

動詞が原型になる

英語の場合、未来形・現在形・過去形など…時制に応じて動詞の形を変えなければなりません。

しかし、シングリッシュの場合、時制に関係なく常に動詞は原型となるケースが多いです。

・I study yesterday.
・I study tomorrow.

違和感があるかもしれませんが、時制に関係なく常に動詞は原型になるので慣れれば使いこなせるでしょう。

主語やbe動詞が省略される

シングリッシュは主語やbe動詞、to不定詞などが省略されることもよくあります。

たとえば、「できます」という「I can」は主語を省略して「can」のみで表現されるのです。

意味が通じないのでは?と感じるかもしれませんが、会話では問題なくコミュニケーションが取れます。

単語

シングリッシュは英語では使われない、独特の単語が用いられることがあります。

lah

中国語の影響を受けているシングリッシュは、中国語の「了」が変化して「lah」になった言葉が語尾に使われがちです。

意味は特にないのですが、「Can not lah !」「OK lah !」といった具合に使われます。

日本語で「lah」を表現するなら「だよね」「だよー」などの意味になるでしょう。

「OK lah !」=「OKだよー」、「Can not lah」=「出来ないよー」といったニュアンスです。

Go By?

タクシーに乗ると、「Go By?」と聞かれるのが基本です。「Go By?」は「~経由で行きますか?」という意味があり、もし経由して欲しい場所があれば伝えましょう。

とくに希望がない、道がよくわからないという場合は「Up to you.」=「お任せします」と答えれば問題ありません。

まとめ

いかがでしょうか。

今回は、シンガポールの英語事情を中心に解説しました。

シンガポールは多民族国家のため、4つの公用語があります。公用語には英語が含まれているため、観光としてシンガポールに行った際は問題なく英語が使えるでしょう。

ただしシンガポールで使われている英語は「シングリッシュ」と呼ばれています。使っている言葉は英単語なのですが、文法や発音などに違いがあり、シンガポール英語独特の表現もあります。

ぜひ今回の記事を参考に、シンガポールの英語事情についてチェックしてみてください。