子どもが英語の問題を一つ間違えただけで、「全然できなかった」と落ち込んでしまうことはありませんか。
真面目で、きちんと取り組もうとする子ほど、できたところよりも、間違えたところが気になってしまうことがあるように思います。
もちろん、英語を正しく覚えようとする姿勢は大切です。
ただ、「間違えてはいけない」「全部できなければ意味がない」と思いすぎると、英語へのハードルが高くなってしまうこともあるのではないでしょうか。
わが家の息子も、うまくできなかったところがあると、そのことばかりを気にしてしまうことがありました。
今回は、そんな息子の経験を振り返りながら、英語学習で完璧を求めすぎないために、家庭でどのように関わればよいのか、わが家で感じたことをお伝えします。
この記事の3行まとめ(AI要約)
- 子どもの「できなかった」という言葉は、実際には「思っていたようにはできなかった」という気持ちであることが多く、実際の結果とは異なる場合がある。
- 正確に答えようと考えすぎることで、かえって言葉が出なくなることがあり、短い答えでも伝わればよいという姿勢が大切。
- 話している途中で細かく訂正するのではなく、まずは最後まで聞き、できた部分にも目を向けることが、子どもが安心して英語を話せる土台になる。
子どもの「できなかった」と実際の結果は違うことがある

息子が英検の面接を受けたときのことです。
面接を終えて戻ってきた息子は、「できなかった……」と泣き出しました。
練習していたように答えられなかったのか、途中で言葉に詰まってしまったのか。
詳しく聞こうとしても、本人は落ち着いて話せる状態ではありませんでした。
そこまで落ち込んでいる様子を見て、私も「今回は難しかったのかもしれない」と思いました。
ところが、後日届いた結果は合格でした。
本人は「うまく言えなかった」と感じていましたが、実際には、答えられていた部分もあったのでしょう。
完璧な英文ではなくても、知っている言葉を使って、何とか伝えようとしたことが面接官に伝わっていたのかもしれません。
息子にとっては、答えに詰まったところが強く印象に残り、面接全体を「できなかった」と感じていたようでした。
この経験を通して、子どもの「できなかった」という言葉には、「何もできなかった」という意味ではなく、「思っていたようにはできなかった」という気持ちが含まれていることもあるのだと感じました。
また、うまく答えられない背景には、英語がわからないからではなく、正しく答えようと考えすぎている場合もあるように思います。
正しく答えようとして、言葉が出なくなる
息子が英語を話そうとするとき、なかなか言葉が出ないことがあります。
その様子を見ていると、単純に英語がわからないというだけではないように感じました。
おそらく、頭の中では、
「この単語で合っているかな」
「文法を間違えていないかな」
「発音が違っていたらどうしよう」
と、いろいろ考えているのだと思います。
さらに、自分のことを聞かれたときに、「できるだけ正確に答えなければ」と考えすぎて、何を話せばよいのかわからなくなることもありました。
たとえば、「週末に何をしましたか」と聞かれたとします。
息子の頭の中には、次のようないくつもの出来事が浮かんでいたのだと思います。
土曜日には部活動へ行き、帰りに友だちと少し遊んだ。日曜日には家でゲームをして、夜は家族で外食した。
すると、
「どれを言えばよいのだろう」
「一つだけでは、きちんと答えたことにならないのでは」
と考え、答えを一つに絞れなくなるようでした。
何も思いついていないわけではありません。真面目に考えているからこそ、どこまで伝えればよいのか迷ってしまうのでしょう。
けれども、英会話では、週末の出来事をすべて説明しなくてもよいはずです。
たとえば、
“I played video games on Sunday.”
と、一つの出来事だけを短く伝えても、そこから会話を始めることができます。
最初からすべてを説明しようとせず、まずは一つの出来事を選び、知っている言葉で伝える。
そこでわが家では、「短い答えでも大丈夫。少しくらい間違っても気にしなくていいよ。」と伝えるようにしていました。
すぐに訂正すると、負担になることがある

私自身は学生時代から英語が好きだったため、息子の英語を聞いていると、文法や発音の間違いに気づくことがありました。
それでも、話している途中で細かく訂正することは、できるだけ避けるようにしていました。
一生懸命話している途中で何度も直されると、伝えたい内容よりも、間違えないことに意識が向いてしまうのではないかと思ったからです。
少し不自然な表現であっても、何を言いたいのかがわかるのであれば、まずは最後まで聞く。
間違いを直す場合も、その場ですべてを指摘するのではなく、気になったところを一つだけ伝える。
わが家では、そのくらいの関わり方を心がけていました。
もちろん、正しい英語を覚えるためには、間違いに気づき、直すことも必要です。
ただ、英語を話すたびに訂正されると、「正しく言えるまで話さないほうがよい」と感じてしまう子もいるかもしれません。
まずは伝えようとしたことを受け止め、そのあとで必要に応じて正しい表現を伝える。
その順番にすることで、息子も間違いを気にしすぎずに話しやすくなるのではないかと思っていました。
訂正するときも、「それは違う」と否定するのではなく、「こう言うと、もっと伝わりやすいかもしれないね」と伝える。
正しい表現を教えるというよりも、どうすれば伝わりやすくなるのかを一緒に考える。
そのくらいの関わり方が、わが家には合っていたように思います。
できなかったことだけで終わらせない

レッスンやテストが終わったあと、つい、
「どこが難しかった?」
「何がわからなかった?」
と聞きたくなることがあります。
苦手なところを知り、次の学習につなげたいと思うからです。
ただ、できなかったことばかりを確認すると、子ども自身も失敗したところだけに目が向いてしまうことがあります。
わが家でも、できなかったところだけでなく、言えたことや、前よりできるようになったことにも目を向けたいと思っていました。
たとえば、
「今日は何か言えた?」
「わかった質問はあった?」
と聞いてみる。
大きな成果でなくても構いません。
一つの単語が聞き取れた。短い文を一つ言えた。わからないときに聞き返せた。
そうした小さな変化も、子どもが英語を使おうとした証拠なのだと思います。
もちろん、毎回大きな成長を感じられるわけではありません。
昨日と同じように見える日でも、英語を聞くことや、声に出すことに少しずつ慣れている場合もあります。
目に見えにくい変化も含めて、長い目で見守っていけたらよいと思っています。
まとめ
英語を丁寧に学ぼうとすることや、正しい答えを考えようとすることは、子どもの長所です。
ただ、一つ間違えただけで「全部できなかった」と感じたり、間違えることが怖くて話せなくなったりすることもあります。
英検の面接後、息子は「できなかった」と泣きました。しかし、結果は合格でした。
息子が思っていたよりも、答えられていたことや、面接官に伝わっていたことがあったのでしょう。
この経験から、英語は初めから完璧に話せなくても、相手に伝わることがあるのだと、私自身もあらためて感じました。
わが家では、間違いをすぐに直すだけではなく、「ここは言えていたね」「伝わっていたと思うよ」と、できた部分にも目を向けるようにしてきました。
そうした関わりが、息子にとって「完璧でなくても大丈夫」と思える安心感につながっていたのではないかと思います。
これからもわが家では、できなかったことだけに目を向けず、小さくても言えたことや伝わったことを、親子で一緒に見つけていきたいと思っています。
