日常生活でふとした瞬間に「退屈」だと感じることがありますよね。似たような表現に「つまらない」という日本語もあります。
「退屈」はすることがなくて時間を持て余す場合、「つまらない」は、やることはあるがおもしろくないというニュアンスがあり、シーンに応じて自然と使い分けているのではないでしょうか。
日本語では微妙なニュアンスの違いがある「退屈」や「つまらない」ですが、英語にするとどのような表現になるのか分からない方も多いでしょう。
そこで今回は、「退屈」や「つまらない」に関する英語表現を解説します。
ネイティブが使う「退屈」や「つまらない」を表現するフレーズも紹介しますので、ぜひチェックしてくださいね。
「退屈」や「つまらない」の英語と発音
英語で「退屈」や「つまらない」を表現する際、最初に思い浮かぶ単語がboringではないでしょうか。
”boring”は形容詞として「おもしろくない」「うんざりするような」という意味があります。また、名詞では鉱山を採掘する際の「ボーリング」という意味もありますよ。
boringは「仕事がおもしろくない」「聞いているラジオがおもしろくない」といった、物事がおもしろくないと感じられる場合に使われる表現です。日本語の「つまらない」に近いニュアンスだと覚えておきましょう。
boringの発音記号は「bˈɔːrɪŋ」であり、単語の最初にアクセントがあります。カタカナで発音を表現するなら「ボォーリィング」が近いでしょう。
「退屈です」はboring? bored?
「退屈」な様子を表現する際、先ほど登場したboringを使うのは、あまりおすすめしません。
「自分自身が退屈している」ときは、boredを使うようにしましょう。
”boringを「退屈だ」と感じているときに使うと、「私はつまらない人です。」といったニュアンスで伝わってしまうケースがあるのです。
先ほどboringは主語として登場する人物やものが「つまらない」という表現になります。つまり、boringには”能動的な”意味があると覚えておきましょう。
I’m boring.
訳)私はつまらない人間です。
「退屈」な様子を表現したいのに、「私はつまらない人間です。」というニュアンスで伝わってしまうと、ひねくれた人だと思われてしまうかもしれません……
She is boring.
訳)彼女はつまらない人間です。
「彼女は退屈している」という意味を表現したいのに、ただの悪口に聞こえてしまうでしょう。
一方、“受動的な”意味で「退屈」な様子を表現したい場合はboredを使うようにしましょう。
“bored”を使えば、主語として登場する人物やものが「つまらない」と感じている様子を表現できます。
She is bored.
訳)彼女は退屈している。
「退屈」や「つまらない」を表わす様々な英語表現7選
「退屈」や「つまらない」を表現する際、boringやboredの他にもさまざまな表現があります。
単語ごとに細かなニュアンスの違いがあり、使い分けられると表現の幅が広がりますよ。
dull
“dull”には「鈍感な」「単調な」「元気のない」といった意味があります。
何かを見たり、聞いたりしていて「おもしろくない」といったニュアンスで使いましょう。
・a dull speech
退屈な話
・a dull class
おもしろくない授業
tiresome
”tiresome”には「うるさい」「やっかいな」「飽き飽きする」といった意味があります。
何かの物事に対して精神的にうんざりしているときや飽き飽きしているときに使う表現です。
・a tiresome speech
飽き飽きする演説
tedious
長時間話を聞いたり、同じ作業をしたりしていると疲れてきてしまいますよね。
その場合はtediousを使うと良いでしょう。「長ったらしくて退屈な」「飽き飽きする」といったニュアンスを表現できます。
・a tedious speech
長ったらしい演説
・a tedious class
飽き飽きする授業
mundane
「平凡な」「ありふれた」という意味のあるmundane。
日本語の「マンネリ」のようなニュアンスで、状況に慣れて新鮮味がない様子を表現できます。
・a mundane life
平凡な生活
humdrum
” mundane”と同じようなニュアンスの言葉に” humdrum”があります。
humdrumにも「平凡な」「単調な」「ありふれた」という意味があります。
・a humdrum life
ありふれたな生活
insipid
おもしろみや魅力がない、あじけない、そっけない様子を表現する際、日本語では「味気ない」と表現しますよね。
日本語の「味気ない」というニュアンスを表現するのには、insipidがぴったりです。
・an insipid man
そっけない男の人
lame
「ダサい」「退屈だ」「おもしろみのない」といったネガティブな意味を持つスラングがlameです。
“lame”はもともと「足の不自由な」という意味があり、人に対して使い場合は侮辱的な印象を与えてしまうので注意しましょう。
「退屈」や「つまらない」に関連するネイティブっぽい英語フレーズ
ここでは、「退屈」や「つまらない」様子を表現するネイティブっぽい表現を紹介していきます。
that’s waste of time:時間の無駄だ
海外ドラマや映画でよく聞くフレーズではないでしょうか。
ワンフレーズで「時間の無駄だ」といったような意味があり、物事をしていて無駄に感じられる場合に使われる表現です。
「a waste」は「無駄」「もったいない」という意味のある名詞であり、「時間」を意味するtimeと組み合わせているのです。
It’s a peace of crap.:使えない、最悪。
汚い言葉ですが、アメリカ英語でcrapは「うんこ」という意味があります。
日本語でも、「うんこ」という言葉は、意味を直接的に表現する以外に「質が悪い」「状態がよくない」といった広い意味で使われることがありますよね。
crapも同じく、モノの「質が悪い」「壊れている」といったニュアンスで使われることがあるのです。
そのため、「It’s a peace of crap.」は「新品で新しく買ったばかりなのに…」とため息をつきたくなる様子、うんざりする様子を表現するのに使える表現ですよ。
This cell phone is a piece of crap.
訳)この携帯使えない!
まとめ
「退屈」や「つまらない」様子を表現する際、英語にはさまざまな表現があります。
まずはboringやboredを覚えておくと良いでしょう。
ただし、「自分自身が退屈な様子」を表現する際、boringを使うのはおすすめしません。”能動的”な意味があるため、主語として登場する人物やものが「つまらない」という表現になります。
「自分自身が退屈している」のような“受動的な”意味で「退屈」な様子を表現したい場合は、boredを使うようにしましょう。
また、boringやboredの他にも、シーンや状況に応じてニュアンスの違いを表現できる英語が存在しますよ。伝えたいニュアンスによって単語を使い分けられると、表現の幅が広がるでしょう。
ぜひ今回の記事を参考に、「退屈」や「つまらない」に関する英語表現を覚えてみてくださいね。