人生は選択の連続です。ときには本気で、ときにはテキトーに、選び方はその時々で違うでしょうが、それらの積み重ねが自分を作り出していると思うと、下手なことはしたくないですね。

ということで、今回のテーマは「選ぶ」です。

「選ぶ」を英語で何と言うかについてはもちろん、「選択中」や「選択肢」など、選択に関わる応用的な表現についても触れています。

これを読めば、今後英語での「選択」に迷うことは無くなりますよ!

それでは、早速始めていきましょう!

「選ぶ」は英語で何て言う?

「選ぶ」は英語で何て言う?

「選ぶ」に相当する英語はたくさんありますが、特によく使われるのは  “choose” 、”select” 、”pick” の3つです。同じ「選ぶ」という意味なのに、これらが1つの単語に統一されないのは、それぞれが異なったニュアンスを表すからです。1つひとつ詳しく確認していきましょう。

選ぶ①:choose

最も一般的で、どのようなシチュエーションでも使いやすい「選ぶ」が “choose” です。発音記号は「tʃúːz(tʃu:z)」、カタカナにすると「チューズ」です。

choose は自分の好みや判断によって何かを選ぶ際に使われます。たとえば、コンビニの飲み物コーナーで「なんでも好きなものを選んでいいよ!」と言われて選ぶのが choose の感覚に近いです。

Aさん
You can choose any drink you like.
訳)好きな飲み物を選んでいいよ。
Bさん
Really? Thank you!
訳)本当に?ありがとう!

 

 

choose で気を付けるべきは、意味だけでなくその形。choose は過去形などに変わるとき、以下のように独特の変化をするので、それぞれの形をしっかり覚えておきましょう。

原型 過去形 過去分詞形 名詞
単語 choose chose chosen choice
読み方 チューズ チョーズ チョーズン チョイス
意味 「選ぶ」 「選んだ」 「選ばれる、選んだ」 「選択」

これらのうち、日本人にとっては choice が最も聞き馴染みがありますよね。しかしchoiceは名詞なので、日本語の「チョイスする」につられて動詞として使わないように気を付けましょう。

選ぶ②:select

明確な根拠にもとづいて、最適なものを慎重に「選ぶ」のが “select” です。発音記号は「səlékt(sʌˈlekt)」、カタカナで表すと「セレクト」です。

choose が自分の好み、つまり主観的な基準で選ぶことが多いのに対して、select は他人に説明しても「なるほど」と言われるような客観的な基準で選ぶ際によく使われます。

イメージとしては、新しく服屋を始めようとしている友人に「この中から売れそうだと思うものを選んで」と言われて選ぶようなイメージ。友達の人生に関わることなので、慎重に良いものを選びますよね。

だからというわけでもないですが、洋服を一定のコンセプトなどに基づいて入念に選んだお店のことを日本では「セレクトショップ」と呼びます。セレクトショップという言葉自体は和製英語ですが、select の語感を上手く捉えた言葉だと思います。

ちなみに、select は “(be)selected” の形で受動態として使われることが多いです。

Aさん
Why was I selected as the captain of this English club?
訳)どうして私が英語部の部長に選ばれたのかな。
Bさん
That’s because your English is better than any other member.
訳)君の英語が他の部員よりも上手だからだよ。

 

選ぶ③:pick

3つの中で最もカジュアル、直感的に「選ぶ」ことを意味するのが “pick” です。発音記号は「pík」、カタカナで言うと「ピック(ピク)」です。

choose にしろ select にしろ、選ぶ際には何かしらの根拠・基準がありました。しかし、pick にそのような小難しいものは必要ありません。ただただ目についたものを選ぶ、それが pick です。日本語の感覚だと「無作為」とか「ランダム」、「テキトー」といった言葉が近いです。

たとえば、たくさんのバラが咲いているバラ園に行って「バラを一輪選んで」と言われたらどうしますか。某星からやってきた王子様のように、1つのバラに特別な思い入れがありでもしない限り、直感的に選びますよね。その際のイメージが pick です。実際、pick には「花を摘む」という意味もあります。

とはいえ、バラを自分なりの好みで選べば choose ですし、具体的な選定基準を設けて選べば select になります。つまり、同じ行為でも人それぞれに選ぶべき単語は異なるということ。それぞれの使い分けを気にすることも大切ですが、気にしすぎも禁物です。

Aさん
There are many roses, so pick any one.
訳)たくさんのバラがあるから、テキトーにどれか選んで。
Bさん
Umm… Oh, this one is very beautiful. I’ll choose it!
訳)うーん…。あ、このバラめっちゃキレイ。これにするよ!

 

choose、select、pick、3つをしっかり select することばかりにとらわれず、ある程度自由に choose するようにしましょう。

「選択」にまつわる3つの表現

「選択」にまつわる3つの表現

映画の席を取ったりネットショッピングしたりする際、複数の「選択肢」から「選択可能」とか「現在選択中」といったメッセージが出ますが、これらは英語で何と言うかわかりますか?

ここでは、そのようなちょっと応用的な表現について確認していきたいと思います。

選択可能

「選択可能」と表現したければ、”possible to choose” または “selectable” と言えばOKです。possible は「可能」という意味の形容詞なので、”possible to 動詞” の形にすれば「~可能」という意味を広く表すことができます。possible の対義語は impossible なので、”impossible to choose” とすれば「選択不可」を表すこともできます。

selectable の語末にある -able も「~可能」という意味で、”形容詞+able” の形で幅広く使用可能です。ちなみに、選択不可の場合は “unselectable” になります。

Aさん
Blue seats are selectable, but grey seats are unselectable.
訳)青色の席は選択可能ですが、灰色の席は選択できません。

 

選択中

「選択中」は “selected” と言います。これは select の過去分詞形で「選ばれている」という状態を表しています。

具体的な使い方としては、”〇〇 be selected” で「〇〇が選択中」とするか、”selected 〇〇” で「選択中の〇〇」とするかの2通りです。

Aさん
5 items are selected.
訳)5つの商品を選択中です。
Aさん
Move selected items to your cart.
訳)選択中の商品をカートに入れます。

 

選択肢

「選択肢」という意味合いでは、よく “choice” と ”option”が使われます。

“choice” は比較的カジュアルな響きなので、日常会話で使われることが多いです。

Aさん
There’re so many choices. I can’t choose!
訳)選択肢がたくさんあって選べない!

 

“option” は「やるべきことを選ぶ」という意味の動詞 “opt” の名詞バージョン。opt はだいぶマニアックな単語ですが、名詞の option は主に書き言葉としてよく使われます。日本語でも任意で選べるものを「オプション」と呼びますよね。

Aさん
These two options are possible to choose.
訳)これらの2つの選択肢が選択可能です。

 

まとめ

今回は、「選ぶ」というテーマで確認をしていきました。

英語で選ぶに相当するのは choose、select、pick の3種類。

直感的なものから慎重なものまでニュアンスはさまざまですが、「このシーンでは絶対これ」といった明確な決まりがあるわけではありません。何をどんな基準で選ぶかは人それぞれ。今回ご紹介したことを参考に、その時々にふさわしい、自分なりの「選ぶ」を見つけてくださいね。

それでは、これからも楽しい英語学習を。

Let’s enjoy!!