学校に行く楽しみの一つといえば「給食」!

でも好き嫌いが多い子供には、「拷問」のような時間だったり…

いつの世代も「給食」にまつわる話は多いものです。

さて、世界の給食=スクールランチの状況はどうなっているのでしょうか?

給食の定義

Wikipediaによりますと、「給食とは、特定多数人に対して専門の施設(給食センター)を用いて組織的・継続的に食事を提供するもの」とあります。

一般には学校等(小学校・中学校・幼稚園など)、福祉施設(保育所・児童養護施設・老人ホームなど)その他軍隊や刑務所等などで一定の特定多数人のために食事を提供するものです。

給食の始まり

給食のはじまり

学校給食の始まりは、1889年(明治22年)に、山形のお寺の中に立てられた私立忠愛小学校で、貧しい家庭の子どものために、無償で昼食を用意したのが始まりだといわれています。

最初の給食のメニューは「おにぎり、塩サケ、漬物」といったものでした。

給食の歴史

  • 1923(大正12)年
    児童の栄養改善の方法として、メニューも「混ぜご飯、具入り味噌汁」など栄養価が高いものになっていったものの、戦争が始まり食糧不足となって中止されました。
  • 1954(昭和29)年
    「学校給食法」が成立し、戦後の食糧難のために栄養失調になっていた児童を救う体制が整いました。そこでは、学校給食で一日の必要な栄養素の3分の1が取れるように、栄養のバランスが考えられていきました。
  • 2009(平成21)年
    「学校給食法」が改訂施行され、自然の恵みや食事の在り方などに重点を置く「食育」の観点から、学校給食を取り巻く環境の改革が行われています。

時代別給食メニュー

時代別給食メニュー

昭和初期~中期

飲み物は牛乳ではなく脱脂粉乳(牛乳から脂肪分を抜いた粉ミルクを水で溶いたもの)でした。

栄養不足を補うために、当時低カロリー、高たんぱく、安価であった「鯨肉」が多く使われていました。

「鯨カツ」などを懐かしがるおじいちゃん、おばあちゃんもいるかもしれませんね。

また、主食にパン(コッペパン)が使われたことも、日本の食文化を大きく変える一歩になったようです。

昭和中期~後期

飲み物は脱脂粉乳から牛乳に代わりました。コッペパンからパンも食パンや揚げパンなど、バリェーションも増え、米飯も導入されるようになりました。 洋食化が進み、カレーやスパゲッティなどが子どもの人気メニューになり、たんぱく質も鶏・豚・牛肉などが使用されるようになっていきました。

平成・令和

学校給食法改正により、食育が推奨されるとともに、地産地消【local food production and consumption】の動きが進み、地元の野菜などを使った郷土料理なども子どもたちに伝える目的で増えてきました。また、オリンピック年などには、韓国料理やメキシコ料理など、国際色豊かなメニューが出るなど、バラエティー豊かな給食になっています。

給食人気メニューベスト5

1位  揚げパン

油で揚げたコッペパンにきな粉と砂糖をまぶしたものです。

2位  わかめごはん

細かいわかめでほんのり塩味にシンプルご飯です。

3位  カレーライス

世代を超えて人気ですね。

4位  ソフト麺

正式名称は「ソフトスパゲティ式麺」です。

5位  冷凍ミカン

もともとは駅の売店で売られていました。

さあ、あなたの好きなメニュー、ありましたか?

世界の給食・スクールランチ

世界の給食・スクールランチ

さあ、日本だけでも給食に関するエピソードは多いものですが、世界の給食、スクールランチの実情はどうなのでしょうか?

アメリカ

なんといっても、鶏肉の生産・消費量が世界一のアメリカ。

州や学校によってかなり違いはありますが、チキン料理が多く出るようです。

例:フライドチキン、バッファローチキン、豆のチリコンカン、フライドポテト、チョコレートミルク

フランス

ソース文化のフランスでは、スクールランチにもこだわりのソースが使われる献立が多いようです。

コース料理【course meal】と同じく、前菜・副菜・主菜・デザート・パンで構成されているそうです。

例:白身魚のオーロラソースソテー、コック・オー・ヴァン(鶏肉のワイン煮込み)、フランスパン、チーズ、ハム

ドイツ

寒さが厳しいため作物があまり採れず、保存食【preserved foods】の文化が発達したドイツでは、特に長期で保存がきく「ジャガイモ」を使った

料理が多くみられます。また、豚肉を多く食べるため、ソーセージの種類が多い国です。

例:カルトッフエル・ザラード(マヨネーズを使わないポテトサラダ)、ミルクライス(ミルクで煮たお粥)、ズッキーニのグラタン、ドイツパン

インド

言わずと知れたカレー大国インド。スパイスを多く使った献立が多くみられます。

例: 豆のサラダ、バターチキンカレー、フィッシュチリ、ナン

韓国

韓国というと焼肉やキムチのイメージがあるでしょうが、それだけではありませんよ! 魚介類や、肉類、そして野菜をたくさん使ってあり、寒い冬には体が温まるスープなども出てきます。

例: モチ粟ごはん、キムチチゲ、五目パプリカ炒め、白菜キムチ、ユッケジャン、トッポギ

アフリカ

大麦、小麦、トウモロコシやキビなどが栽培され、それらを使った食品が多くあります。テフという穀物を使って薄く焼いた「インジェラ」などが主食になります。汁物に、インジェラをつけながら食べるものが多いそうです。

例: クックル(ターメリックスープ)、インジェラ、白いんげん豆のトマト煮、フフ(芋から作られるお餅のようなもの)

メキシコ

歴史が古いスペインは、豊富なメニューが給食にも使われています。

中南米を原産とするトマトやカボチャ、アボカド、豆などを用いた料理が多いようです。「チリ」を使った辛い料理もたくさん!

例: トルティーヤ(トウモロコシが原料のパン)、鶏肉のメキシカンソース煮込み、ワカモーレ、カボチャと豆のサラダ

イタリア

美食の国、イタリアは給食もフルコースで提供されます。前菜・パスタやリゾット、肉や魚料理、デザート、果物などが出てきてカロリーも

小学生の給食で500~800カロリーといいますから、ちょっと食べすぎでは・・・・?

例: ジェノベーゼソースのパスタ、フィレオフィッシュのコロッケ、ラザニア、ズッキーニの煮込みペンネ、ピザ

世界の給食の問題点

世界の給食の問題点

さあ、ここまで世界各国のスクールランチの一部を紹介しましたが、実際、給食どころか食べるものすらろくにない国の子供たちは、世界中の約8億4千人以上に上ることをご存じでしょうか?

そのほとんどが、アジア諸国、アフリカ、アメリカ南部の子どもたちです。

栄誉不足で病気になったり、命を落としてしまう子どもたちが大勢いるのです。

日本は飽食の国、こんなに無駄をしている!

日本では、500~800万トンの食べ物が捨てられています。

食べ物を残した理由としてあげられるトップが「料理の量が多すぎて食べきれなかったから」でした。

順に、「友達が食べなかったから」「おいしくなかった」「嫌いなものがあった」などの理由で食べ物を残し、結局捨ててしまっているのです。

添加物【additive】への懸念

世界的に健康ブームが起き、ポストハーベストや、農薬の問題などが取り上げられるようになってきました。

また、アレルギーなどで体調を崩す子どもも増えてきています。

日本にもオーガニックを推奨する団体や個人が多くいますが、まだ学校給食にまでしっかり行き渡らないのは、予算の関係などもあるのでしょうか?

世界の給食を見てみますと、イタリアなどの先進国ではオーガニック給食へ移行する動きが多くみられます。

デンマークのコペンハーゲンでも、有機農家から野菜を購入する学校が増えてきました。

ほかにもアメリカの一部地区、ブラジル、フランスなども同じようにオーガニック給食に変えようという動きがあります。

日本でもわずかですが、オーガニック給食やマクロビ給食を実施する学校も増えてきつつあります。

食事は子どもの体だけでなく、心の安定などにも大きく関わってくるものです。

私たちも「食育」に真剣に取り組むべきではないでしょうか?

新型コロナが生んだ給食難民問題

ユニセフの調査によると、新型コロナによる休校のため、給食を食べることができなくなった子どもたちが3億7000万にのぼり、この子どもたちにとって、学校給食はその日唯一の食事にあたるため、病気や貧困のため退学するなどのリスクが非常に高くなっています。

また、特に女の子は学校にいけないと重い家事労働や、児童婚、人身売買などを強制される恐れもあるのです。

貧しい国の子どもたちにとって、学校は単に学ぶだけの場所ではなく、命をつなぐところでもあるのです。

また戦争による貧困、食糧難【food shortage】など、子どもたちを取り巻く環境が日に日に悪化している事実もあるのです。

まとめ

いかがでしたか? 日本の、また世界のスクールランチ事情も、どんどん変わってきているのですね。

言えることは、世界のどこかで飢餓によって命を落としている人たちがいる中で、私たちは多くの食料を無駄にしているということをしっかり受け止め、毎日の糧に感謝し、命のありがたさを今一度家族で話し合ってもいいかもしれませんね!