友人から、”I enjoyed yesterday!”(昨日は楽しかった!)と聞いても、何がどのように楽しかったのかはわかりません。
しかし、”After watching a movie with a friend, I had a delicious Italian pizza.”(友人と映画を見た後、美味しいイタリアンでピザを食べたよ)と言われたら、その光景が浮かんで楽しさが伝わってきます。
日常会話ではもちろん、ビジネスシーンにおいても、ある事柄について「具体的に」説明する場面はよくあるでしょう。
今回は、そんな「具体的」を意味する英語と、反対の意味を持つ「抽象的」を表す英語を紹介します。
「具体的」を意味する英語3選
「具体的」を意味する英語でよく使われるものは下記の3つです。
- concrete
- specific
- particular
それでは、ひとつずつ確認していきましょう。
concrete
”concrete” は、「具体的な」を指す代表的な英語で、副詞は ”concretely” です。
誰が見ても明確で確実なことを表します。
コンクリートやセメントなど、がっちりと硬く、揺るがないものをイメージすると覚えやすいでしょう。
We need a concrete plan to achieve our goals.
訳)目標達成のためには、具体的な計画が必要です。
There is a plan to hold an event but nothing is concrete yet.
訳)イベントの開催予定があるけれど、まだ具体的になっていない。
Your idea sounds good but can you explain more concretely?
訳)あなたの考えはいいと思うけど、もう少し具体的に説明してもらえる?
specific
”specific” も、”concrete” と同様に「具体的な」を表す英語です。
ある特定のものについて言及するときによく使われます。
副詞は”specifically” で,対義語は ”general” です。
Could you be more specific?
訳)もう少し詳しく聞かせてくれますか?
Please give some specific examples.
訳)具体的な例を挙げてもらいたいな。
I’ll bring some food to your party. Is there anything specific you want me to bring?
訳)パーティーに食べ物を持っていくよ。 具体的に持ってきてほしいものはある?
I don’t know the specific time of this building’s founding.
訳)この建物の具体的な設立時期はわからないなあ。
particular
”particular” は、人物やものが他と違うことを強調するときに使われます。
日本語訳では、「特に」や「なかでも」と覚えておくとわかりやすいでしょう。
”specific” が特定のものについての具体的な説明を示すのに対し、”particular” は、他のものとは違うということを述べるときに使います。
There are no problems in particular.
訳)特に問題はありません。
I like sports, basketball in particular.
訳)私はスポーツ、特にバスケットボールが好き。
I don’t have a particular reason, but I just wanted to talk to you.
訳)特に理由はないけど、ちょっと話がしたくて。
「具体的」の反対「抽象的」を意味する英語は?
「具体的」の反対語は「抽象的」です。
詳細でわかりやすい「具体的」に対して、「抽象的」は曖昧で不明瞭な様子を指します。
「抽象的」を意味する英語は下記の3つです。
- abstract
- vague
- ambiguous
それでは、ひとつずつ確認していきましょう。
abstract
”abstract” は、「抽象的な」を意味する代表的な英語です。
概要を意味する日本語「アブストラクト」として、聞いたことがある人もいるでしょう。
事実に基づいておらず、具体性がないさまを表します。
You sound so abstract that I can’t understand what you’re trying to say.
訳)抽象的すぎるので、あなたが何を言いたいのか分からないよ。
Can you stop expressing your thoughts in an abstract way?
訳)抽象的に考えを表現するのをやめてもらえないかな?
vague
”vague” は、「漠然とした」、「曖昧な」という意味の英語です。
物事の具体性がなく、曖昧でわかりづらいときによく使われます。
She was vague about what she had been doing.
訳)彼女が何をしていたかについては、はっきりしていなかった。
Could you be more specific as your question is a little bit vague.
訳)質問が少し抽象的なので、もう少し具体的にお願いします。
There are a lot of vague expressions in Japanese.
訳)日本語は曖昧な表現が多いよね。
ambiguous
”ambiguous” は、「多義的な」、「不明瞭な」という意味の英語です。
複数の意味を持ち、いろいろな解釈ができてわかりづらいときによく使われます。
The ending of that movie was so ambiguous.
訳)あの映画のラストはかなり抽象的だったよ。
Try to avoid ambiguous expressions.
訳)曖昧な表現は避けましょう。
What an ambiguous expression!
訳)なんて曖昧な表現なんだ!
「具体的」の英語を使ったフレーズ一覧
「具体的」を意味する英語の、よく使うフレーズをそれぞれ一覧にまとめました。
”concrete” を使ったフレーズ
- concrete word 具体的な言葉
- concrete figures 具体的な数字
- concrete method 具体的な方法
- concrete terms 具体的な用語
- concrete target 具体的な目標
- concrete proposal 具体的な提案
”specific” を使ったフレーズ
- specific plan 具体的な計画
- specific example 具体的な例
- specific idea 具体的な考え
- specific procedure 具体的な手順
- specific goal 特定の目標
- specific method 特定の方法
- specific solution 特定の解決策
- specific amount of money 特定の金額
”particular” を使ったフレーズ
- particular situation 具体的な状況
- particular information 特定の情報
- particular situation 特定の状況
- particular interest (個人の)特別な関心
- particular evidence 明確な証拠
- a particular person ある特定の人
- Nothing in particular 特にない
まとめ
「具体的」を意味する英語と、反対の意味を持つ「抽象的」を表す英語を紹介しました。
「具体的」と一言でいっても、使うシチュエーションによって英語表現は異なります。まずは、代表的な英語の ”concrete” を覚えておくといいでしょう。特定のものを指す場合は ”specific”、日本語で「特に」と訳せる場合には ”particular” を使うのが最適です。
”abstract” や”vague” など「抽象的」を意味する英語は、「具体的」とセットで用いられることも多いので、合わせて覚えておくことをおすすめします。
最後に紹介したフレーズは、どれも身近で覚えやすい英語ばかりです。早速明日から使って、表現の幅を広げていきましょう!