「ある程度、英語を話せますよ」
「車を買いたいけど、ある程度のお金が必要だなぁ」
こんな会話をする場合の「ある程度」、曖昧に説明するときにかなり便利な言葉です。
ところで、皆さんは「ある程度」の英語表現を使っていますか?
あまり馴染みがないかもしれませんが、知っておけば日常英会話力をグッと上げることができます。
そこでこの記事では「ある程度」の英語について解説します。これを機会に表現や使い方を理解し、使えるようにしていきましょう!
「to a certain extent ・to some extent」
to a certain extentまたはto some extentというフレーズがあります。
まず、どちらにも使われているextent(エクステント)について解説します。extentは「程度・度合い」や「範囲・規模・広がり」という意味を持つ名詞です。
例えば「30平方メートル」ですが、「30平方メートルの広さだ」と言ったほうが聞き手にとってイメージしやすいですね。こんなときに30 square meter in extentとし、その広さがどんなものか表すことができます。また、部分的には正しいが完全には正しくないといったときにも使うことができます。
一方、一つめのフレーズにあるcertain。こちらは形容詞で「(数量や程度などが)ある程度の・一定の・いくらかの・」の意味を持ちます。certainの使い方ですが、どちらかと言うとフォーマルなニュアンスを出す単語ということを頭に入れておいてください。
そもそもある程度の意味は、一定の程度または一定の水準になり、類語には、それなりに・若干などがあります。
そこで、to a certain extentまたはto some extentのフレーズに戻りましょう。
これらextentやcertain、certainをsomeに置き換えて少し一般的なニュアンスにすることによって「ある程度」を表現することができます。
someはまだしも、extentやcertainにあまり馴染みがない場合、例文でみて
いったほうが分かりやすいですね。
The kind opinions have helped me to a certain extent, but I still have to make the decision by myself.
訳)親切な意見にある程度助けられるけど、やはり自分で判断しなくちゃいけない。
このように、to a certain extentを付け足すイメージで使います。自分のことを思ってアドバイスをくれる友人がいるものの、それはある程度の範囲内でしかなく、最終的には自分で決断しなければ納得できないという例文です。
ある程度とはすべてではないということを上手く表現できるのがto a certain extentです。
Our strategy makes sense to some extent, but we need to consider more to make it better.
訳)我が社の戦略はある程度、理にかなっていますが、より良いものにするためには、更なる検討が必要です。
立ててきた戦略(strategy)を途中で確認している段階のような例文です。ある程度できてきたものの、まだ完璧ではないという状態でto some extentが使われています。
なお、to some extentと同じ使い方でto some degreeというフレーズによっても「ある程度」を表すことができます。これはextentとdegreeがどちらも程度や度合いという意味がある名詞として同義語の扱いになっているからです。
to some extentが一般的であるのに対し、extentとdegreeは専門的な雰囲気を出すことができるのが違いのポイントです。
to a certain extentもto some extentも、あまり深く考えすぎにこのまま覚えることもフレーズ「ある程度」を使えるようになっていくコツでしょう。
「sort of ・ somewhat」
物事をはっきりと断定せず「ある程度」によってある程度少々、まあまあといった微妙な表現をすることがあります。
こんなときにsort ofやsomewhatの使い方を覚えておくと便利です。
sort ofで「ある程度」を表現
皆さんにお馴染みの「~の種類」に加え、口語で「まぁそんな感じ」と返事をするときにsort of.というやりとりをします。
加えて、この記事で扱っている「いくらか・少し・ちょっと」という意味を持つ熟語です。
We’ve sort of done the preparation for our presentation already.
訳)プレゼンの準備がまあまあできました。
例文のように、動詞と形容詞の前に置く形で使います。partly(部分的に・ある程度まで)を使ったWe’ve partly done the preparation already.(準備の一部をしました。)に置き換えることもできるでしょう。
somewhatで「ある程度」を表現
副詞somewhatも「幾分・若干・少々」という意味を持つことから「ある程度」を表します。「ある程度は○○だ」という表現をみてみましょう。
The relationship between my mother-in-law and I has been improving somewhat.
訳)義母と私の関係、幾分かはよくなってきたと思うの。
お義母さんとの関係はなかなか大変だったりします。同居または近くに住んでいると生活スタイルの違いなどから付き合いが難しくなることも。しかし、できれば良好な関係を築けるといいですね。義母との関係が完璧ではないものの、改善されてきたというようなときにsomewhatを使えば、微妙な感じを出すことができます。
形容したい時の使い方
「ある程度の」を形容詞的に使うことができます。例えば「ある程度のお金」だったり「ある程度の時間」という形です。
この場合はすでに紹介したto a certain extentで使われるcertain、to some extentのsomeを使うと言いたいことを表現することができます。
ここでポイントは、a+形容詞+amont of ○○のパターンです。このパターンの使い方ですが「(形容詞)の量の」となり、形容詞にはlarge, small, littleなどを入れます。この記事では形容詞のところにcertainまたはsomeを当てはめることになります。実際にどう使うかみていきましょう。
I need a certain amount of money to go to London to study English because the cost of living in London is high.
訳)ロンドンは物価が高いので、英語の勉強のために行くにはある程度のお金が必要だよね。
amount of moneyでお金の量、「(形容詞)の量の」でしたので「ある程度のお金」となるのです。物価という意味のthe cost of livingはこのままぜひ覚えて使えるようにしましょう。
練習に、someを使ってもう一つ例文をみてみます。
You need to have some flexibility if you want to know a foreign culture.
訳)海外の文化を知るためには、ある程度の柔軟性が必要です。
日本文化を大切にしながらも、まったく違う相手の国の文化を尊重することが外国人とのコミュニケーションの鍵となります。ある程度の柔軟性がそれらを助けることになりますね。
または、好きな国や興味ある文化を自分でリサーチすると英会話も弾むでしょう。こんなときは、I have some information about your country.(あなたの国についてある程度の知識を得たよ)とsome informationにしてもよいでしょう。
まとめ
- to a certain extent
- to some extent
- sort of
- somewhat
「ある程度」と言いたいときの表現を紹介しました。
ある程度すでに英語を話せる皆さん、この機会にこれらのフレーズを使えるようにしてさらに会話力をあげていきましょう!