「熊」と聞くとどのような印象を持っているでしょうか。

さまざまなアニメのキャラクターやぬいぐるみのモチーフになっていることからカワイイ印象を持っている方もいれば、人を襲う危ないイメージを持っている方もいるでしょう。

そんな熊ですが英語では「bear」と言いますね。しかし、「bear」以外にも表現があるのをご存じでしょうか。

そこで今回は、熊の英語表現について解説していきます。
「テディベア」「くまのプーさん」など熊に関連する英語も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

熊ってどんな動物?

熊ってどんな動物?

野生の熊と聞くと危ないイメージがありますが、詳しい生態を知らない方も多いでしょう。

まず熊は雑食のためサケやほかの動物の肉、植物などを食べて生活しています。ただしその中でも植物を好む傾向にあり、ブナ類の実やドングリ、キイチゴ、甘い果実などが好物です。

熊は繁殖期になると2~4頭の赤ちゃん熊を出産し、メス熊だけで子熊が成熟するまで行動を共にします。オス熊は子育てに関与しません。

また、危険なイメージのある熊ですが、本来は臆病で人間をみると逃げてしまいます。しかし子熊を守ろうとしたり、冬眠から目覚めたばかりでお腹がすいていたりすると狂暴になることがあります。

熊は世界でたった8種類しかいない

現在世界にはたった8種類の熊しかいません。意外に少なくて驚いた方も多いでしょう。8種類の熊が世界中に広く分布しており、北極圏~東南アジアまで生息していますよ。

ちなみに日本に生息している熊は2種類のみで「ヒグマ」と「ツキノワグマ」だけです。ヒグマは北海道のみ、ツキノワグマは本州以南に生息しています。

「熊」は英語で?

熊ってどんな動物?

世界中に広く分布している熊ですが、ふたつの単語を覚えておきましょう。

bear

熊といえば英語でbearですよね。もちろんbearで「熊」という意味ですが、ほかにも多くの意味があります。

bearの意味
・熊
・運ぶ、持っていく
・耐える、我慢する
・出産する
・実がなる
・向かう
・ふるまう

意味が多すぎて驚いた方も多いのではないでしょうか。
そのため、会話の中や文中に「bear」が使われていたら、「熊」以外の意味合いで使われている可能性もあります。

ちなみにbearのコアイメージは「(我慢して)支え持つ」です。コアイメージを掴んでおけば文脈から大まかな意味を把握できるため覚えておくようにしましょう。

Aさん
Suddenly a bear appeared before me. But I survived because I played dead.
突然熊がわたしの前に現れました。しかしわたしは死んだふりをして助かりました。

「play dead」は「死んだふり」を意味するフレーズです。

bear cub

「bear cub」も熊を意味する英語表現の一つですが、「子熊」という意味になります。

Aさん
A bear cub was caught in the deadfall.
子熊が落とし穴にかかりました。

deadfallは「落とし穴」という意味です。

Aさん
I saw bear cub tracks in the snow.
わたしは雪の中で子熊の足跡を見ました。

種類別の熊の英語一覧

先ほど熊は全部で8種類だと解説しました。ここでは、種類別の熊の英語表現を紹介します。

クマの種類 英語
ホッキョクグマ Polar bear
ヒグマ Brown bear|Grizzly bear
アメリカグマ American black bear
ツキノワグマ Asian black bear
ナマケグマ Sloth bear
マレーグマ Malayan sun bear
メガネグマ Spectacled bear
ジャイアントパンダ Giant panda

動物園の人気者のパンダは、熊の一種だと知らなかった方も多いのではないでしょうか。

ちなみにコアラは「Koala bear」と言いますが、熊の一種ではありません。

熊に関連する英語表現

熊に関連する英語表現

熊は英語で「bear」が基本の表現であり、子熊は「bear cub」と呼ばれるのがわかりましたね。

ここでは「くまのぬいぐるみ」や「くまのぷーさん」などかわいい熊の英語表現を解説していきます。

テディベア

「熊のぬいぐるみ」を英語では「teddy bear」と言います。

teddyはアメリカの第26 代大統領「Theodore Roosevelt:セオドア・ルーズヴェルト」のTheodoreの愛称です。

セオドア・ルーズヴェルトの趣味は狩猟で、ある日狩猟に出かけていました。そこでセオドア・ルーズヴェルトは猟犬に追われた子熊を捕獲しようとするのですが、「瀕死の動物を撃つのは狩猟の精神に反する」として子熊の狩猟をやめたのです。

その様子を取材していた記者は漫画入りで記事にし、セオドア・ルーズヴェルトとかわいい子熊の様子が描かれました。

そして、ニューヨークのおもちゃ屋さんの店主が記事を読み、記事からイメージを得てくまのぬいぐるみを販売したのです。
くまのぬいぐるみは記事と一緒におもちゃ屋さんに飾られ、大ヒットとなりました。

そしてくまのぬいぐるみは「teddy bear」という名称になったのです。

動物のぬいぐるみ

くまのぬいぐるみは「teddy bear」と言いますが、ほかの動物のぬいぐるみは英語で何と言うのでしょうか。

もっとも一般的なのは「stuffed animal」です。stuffは「詰める」という意味があり、やわらかい素材を詰めることから「stuffed animal」で「動物のぬいぐるみ」という意味になっているのですね。

「stuffed animal」のanimalの部分に具体的な動物の名前を入れると「〇〇のぬいぐるみ」を表現できます。

・うさぎのぬいぐるみ:stuffed bunny
・ねこのぬいぐるみ:stuffed cat
・ゾウのぬいぐるみ:stuffed elephant
・くまのぬいぐるみ:teddy bear

くまのプーさん

ディズニーキャラクターの中でも人気の高い「くまのプーさん」。

「くまのプーさん」の作家はアラン・アレクサンダー・ミルン氏で、英語の正式名称は「Winnie The Pooh」です。

「Winnie」とは作家アラン氏の息子クリストファー・ロビン・ミルンくんが、何度も訪れた動物園で飼われていたメスの黒くまに対してつけた名前です。「Winnie(黒くま)」のことが大好きなクリストファーくんは、自分のくまのぬいぐるみにも「Winnie」と名付けます。

そしてアラン氏は息子がぬいぐるみにつけた「Winnie」という名前を作品にも使ったのです。

一方「Pooh」はクリストファーくんが白鳥に対してつけた名前ですが、なぜ作中に登場する「くま(プーさん)」に使われたのかは不明となっています。

 

ちなみに「くまのプーさん」は英語で「Pooh Bear」と呼ばれることもあり、日本では「Pooh Bear」を訳して「くまのプーさん」が定着したと考えられています。

 まとめ

いかがでしょうか。

今回は「熊」について解説しました。
熊は英語で「bear」、子熊は英語で「bear cub」と言います。

なお、熊は世界に8種類、そのうち日本に生息しているのは2種類だけなので、種類別の名称も覚えてみましょう。

ぜひ今回の記事を参考に「熊」の英語について会話で活用してみてくださいね。