動物園に行ってもなかなか見られない「ナマケモノ」ですが、珍しい存在からか非常に人気の高い動物ですよね。

ゆるくてゆっくりした動きは他の動物にはなく、顔のかわいさも人気の秘訣でしょう。

そんなナマケモノですが、英語では何というのか知らない方も多いでしょうか。
また、動きがゆっくりであることは知っているものの、詳しい生態を知らない人が大半です。

そこで今回は、ナマケモノの生態や英語で何と言うのかについて解説します。
「ナマケモノ」に関連して、「怠け者」の英語についても解説しますのでぜひ参考にしてください。

「ナマケモノ」ってどんな動物?

「ナマケモノ」ってどんな動物?

まずナマケモノがどのような生態なのかについて解説していきます。

ナマケモノの生態を表現するなら、省エネ思考といえます。というのも、エネルギーと取らない代わりに、エネルギーを使わずに生活しているのです。

特徴

ナマケモノの体調は平均65~75cmほどで、体重は4~9kg程度です。コアラよりも一回り小さく、四肢がとても長いことと、指先に鋭いかぎ爪が付いていることが特徴です。

とくに前足部分が非常に長くなっており、動かなくても食べ物を取れるように進化したとされています。さらに、カギ爪は木から落ちないようにぶら下がっておくためのものですよ。

また、ナマケモノは哺乳類に分類されますが、体温が変化する珍しい生態です。
通常、哺乳類は外気温に影響されることなく常に一定の体温を保てるようになっていますよね。しかし、ナマケモノの場合は哺乳類でありながら、周囲の気温によって対応が変化する珍しい動物なのです。

というのも、体温を維持するのにエネルギーが必要であるため、エネルギー消費量を極力少なくするために変温動物に進化したのです。

身体能力

ナマケモノは一生のほとんどを木にぶら下がって生活します。動きが他の動物よりもゆっくりであるため、そもそも見つかりにくい木の上で、木に同化しながら生活するという生態に進化したのです。

ただ、一週間に一度の排せつ時のみ木から降りなければなりません。

動きがゆっくりとされるナマケモノの移動スピードですが、なんと「時速16m」です。「時速16km」ではなく、1時間に16mしか移動できないのです。

食べ物

エネルギー使わない生態が特徴のナマケモノは、食事も少量で済みます。1日の食事量はたった8gほどで、葉っぱや木の実を食べて生活します。

ただ、動きだけがゆっくりではなく、消化のスピードも遅く、食べたものは1か月かけて消費されます。その際、消化が遅すぎて、食事に対して消化のスピードが追い付かないという現象が起こる場合があります。

その場合、満腹であるにもかかわらず、栄養が不足して餓死するケースがあるのです。

生息地

ナマケモノの生息地は、中央アメリカ~南アメリカの森林地帯です。アマゾンのジャングルを主な生息地としており、その中でもコスタリカに多く生息しています。

ジャングルの中には多くの野生動物・生物が生息しており、ジャガーやピューマなどのナマケモノの天敵もいます。ナマケモノは排せつ時のみ木から降りる必要があるため、動きの遅いナマケモノはその際に命を落とすケースが多いのです。

しかし、木の上という限られたスペースでのみ生活することで、天敵から身を守って生き延びています。ちなみに、食事や睡眠はもちろん、出産まで木の上で行います。

「ナマケモノ」は英語で?

「ナマケモノ」は英語で?

とにかく動きがゆっくりのナマケモノ。

そんな動きがゆっくりという点から名前が付けられています。

sloth

ナマケモノは英語でslothです。
「遅い」「のろい」「時間がかかって」などの意味であるslowから、slothと呼ばれるようになったとされています。

ちなみに、ナマケモノはかぎ爪が2本と3本の種類に分かれており、かぎ爪が2本のナマケモノを指定して表現する場合は「Two-toed sloth」、かぎ爪が3本のナマケモノを指定して表現する場合は「Three-toed sloth」と言いますよ。

ただ、一般的な表現はslothのため、まずはslothを覚えておくとよいでしょう。

Aさん
Sloths live mainly on trees.
ナマケモノは主に木の上で生活します。
Aさん
The natural enemy of sloths is said to be Jaguars.
ナマケモノの天敵はジャガーと言われています。

「natural enemy」は「天敵」という意味です。

sluggard

ナマケモノの一般的な英単語はslothですが、sluggardと言われることもあります。

sluggardは動物のナマケモノだけでなく、「怠けていてだらだら過ごしている人」を指す言葉ですが、動物のナマケモノを表現するときにも使われることがあります。

「怠け者」は英語で?

「怠け者」は英語で?

日本語で「なまけもの」と言うと、「動物のナマケモノ」と「人がだらだらしている様子を表現する怠け者」という二つの意味に解釈できます。

「動物のナマケモノ」は英語でslothというのがわかりましたが、「怠け者」は何と表現するのでしょうか。

lazy

「怠け者」の代表的な英語表現はlazyです。
lazyは「怠惰な」「不精な」「もの憂げな」などの意味があり、「怠け者」と表現するのに適した形容詞なのです。

lazyだけでもいいですが、「lazy guy」「lazy person」などの表現も可能です。

Aさん
I don’t want to marry a lazy guy.
わたしは怠け者と結婚したくないです。

sluggard

sluggardは動物のナマケモノを表現する英単語として紹介しましたが、「怠け者」に対しても使われる単語です。

sluggardのslugが「ナメクジ」のことを指し、動きが遅い様子からsluggardが「怠け者」という意味の単語取っています。

Aさん
She is a sluggard and often cuts classes.
彼女は怠け者なので、よく授業をさぼります。

couch potato

英語らしい「怠け者」の表現は「couch potato」です。

「potato」が使われているので、なぜジャガイモが怠け者を意味するのか疑問に感じるかもしれません。
しかし、couchは「ソファ」「休み場」「寝床」などの意味があり、人をpotato(ジャガイモ)に見立てて、「couch potato」→「人がソファでゴロゴロしている様子」→「怠け者」と解釈されるのです。

英語らしいユニークな表現ですね。

Aさん
Don’t be a couch potato.
ごろごろしないで。
Aさん
She is a couch potato.
彼女は怠け者です。

まとめ

いかがでしょうか。

今回は「ナマケモノ」に関する英語表現について解説しました。
ナマケモノはアマゾンが主な生息地のため、日本では限られた動物園などの施設でしか見れません。身近な動物ではないかもしれませんが、ナマケモノは英語で「sloths」「sluggard」と言います。

なお、「怠け者」に関する英語も紹介しました。「couch potato」は英語らしい表現で、言葉だけを直訳すると意味が分かりませんよね。
イディオムとして、「couch potato」=「怠け者」と覚えておくようにしましょう。 

今回の記事を参考に、ぜひ「ナマケモノ」「怠け者」の英語について覚えてみてくださいね。