人生は「初めて」の連続。生きている限り何かしら初めての出来事に遭遇するので、英語でも日本語でも「初めて~した」と表現する機会は多いものです。
ということで、今回のテーマは「初めて」。英語で「初めて」と言いたいときに使える表現を詳しく紹介していきます。
これを読めば、英語でも色々なニュアンスの「初めて」を表現できるようになりますよ。
それでは、早速始めていきましょう!
「初めて」は英語で何て言う?
「初めて」は英語で “first time” と言います。first は「初めての」、time は「回」という意味なので、first time を直訳すると「初めての回(初回)」という意味。幅広く、初めて経験することを表す際に使うことができます。
更に具体的に言うと、first time は以下の2種類の使い方をされます。
- for the first time
- This is my first time ~ing
それぞれ詳しく確認していきましょう。
「初めて」in English ①:for the first time
“for the first time” は、文末に付けることで「初めて~した」という意味を表します。
通常は「人生で初めて」を表しますが、「in +期間」を添えると「(一定期間のうちで)初めて~した」という限定的な意味を表すこともできます。その場合は、「初めて」というよりも「久しぶり」に近いニュアンスになります。
I went to Kyoto for the first time.
訳)京都は初めてだったよ。
I went there for the first time in 5 years.
訳)僕は5年ぶりに行ったな。
「初めて」in English ②:This is my first time ~ing
“This is my first time” を直訳すると「これが初めての回」という意味で、This の内容を ~ing(~すること)が詳しく説明しています。そのため、”This is my first time ~ing” は「~するのはこれが初めて」という意味になります。
This is my first time riding a bicycle.
訳)自転車に乗るのはこれが初めてです。
また、過去形で表す場合は this が it に変わり、”It was my first time ~ing” となります。もちろん、your や 〇〇’s などを使って自分以外の経験を表すことも可能です。
It was my mother’s first time eating natto.
訳)母にとって、納豆を食べるのはそれが初めてでした。
“This is my first time to do” はNG?
doing(動名詞) と to do(不定詞) はどちらも「~すること」を表すので、”This is my first time to do” としても良さそうに思えますが、これは不自然な表現です。
doing と to do は一見同じ意味ですが、doing は主に「今までに~したこと」、to do は「今から~すること」を表します。そのため、This is my first time to do だと、まだしていないのに「初めて」と言っていることになり、違和感が生まれてしまうんです。
This is my first time to visit the museum.
訳)その博物館を訪れるのは今回が初めてです。
Then, where are you now?
訳)つまり、どこにいるんだい?
ちなみに、”This is the first time I have ~ed” という形はよく使われます。”I have ~ed” は「~した」という完了を表す表現なので、~ing とほとんど同じ意味。この場合、既に I があって重複するため、my first time ではなく the first time とする方が一般的です。もちろん、you など他の人でもOKです。
Is this the first time you’ve come to Japan?
訳)今回が初めての日本訪問ですか?
「初めて」を表すその他の表現
以上見てきたように、「初めて」は first time を使って表すことができますが、それ以外にも方法があります。ここでは、first time を使わないで「初めて」を表現する方法を3つご紹介します。
never を使って「今初めて~した」
「初めて~した」というのは、裏を返すと「(今まで)~したことがない」という意味。そのため、強い否定を表す never を使って初めての経験を表現することができます。その場合、「今まで」という点を強調するために “before(以前)” を添えることが多いです。
I have never met President before.
訳)今まで大統領に会ったことがありません(今回初めて会った)。
ただし、文字通り「~したことがない」という事実だけを表す場合もあるので、文脈によって使い分けることが大切です。
I’ve never been to a theme park before.
訳)私は未だに遊園地に行ったことがないです。
最上級を使って「こんなに~なのは初めて」
人生史上で最高(最悪)の物事を経験した場合、best などの最上級表現を使うことで「こんなに~なのは初めて」と表現することができます。「今までで一番」という点を強調するため、”I have ever ~ed” を添えることが多いです。
This is the best movie I’ve ever seen.
訳)これは最高の映画です(こんなに良い映画は初めてです)。
new を使って「初めての~」
人や物を指して「初めての~」と言いたい場合、new を添えるだけで十分なことが多いです。
He is a new patient.
訳)彼は初めての患者です。
上の例でいうと、new patient というのは文字通り「新しい患者」という意味ですが、言葉を換えると「(その病院に)初めて来た患者」ということですよね。反対に、このような文脈で the first を使ってしまうと、「(順番が)1番目の患者」という意味になります。
He is the first patient.
訳)彼が最初の患者です。
OK. Let’s do our best today!
訳)わかりました、今日も1日頑張りましょう!
ちょっと注意すべき「初めて」表現
日本語の「初めて」には多彩な意味があり、そのすべてを英語にそのまま翻訳できるわけではありません。そのため、日本語と同じ感覚で使ってしまうと不自然になってしまう表現がいくつか存在します。
最後に、そのような注意すべき「初めて」に関する表現について確認しておきましょう。
「初めてのミス」に the first はNG
the first(my first) というのは「初めて」という意味だけでなく「1番目」という意味もあります。そのため、仕事を失敗した際の「こんなミスは初めてで…」という言い訳に使うと「同じことをもう1回する」というニュアンスになってしまいます。the first の後には the second、the third が続いてくイメージです。
This is the first time I’ve done such a mistake.
訳)これが私のミス第一号です。※「こんなミスは初めて」と言ってるつもり。
What’s about to start…
訳)これから一体何が始まるんだ…。
日本語の場合と同じく「こんなミスは初めてで今後もしません」というニュアンスを表したければ、the を a に変えて “a first” とするのが得策です。a first はミスに限らず、1回限りの「初めて」を表すことができます。
Sorry, I’m late. It is a first for me.
訳)ごめんなさい、遅れました。こんなことは初めてです。
「初めてのメール」に「突然ですが…」はNG
日本では、初めての相手に連絡する際「突然のご連絡ですが…」などと前置きを付けるのが一般的です。しかし、このような前置きは英語では冗長だと思われるので、何も付けずに送るのが正解です。
ちなみに、突然は英語で “sudden” と言いますが、より詳しく言うと「前触れ(予告)なく起こること」を表します。メールなどの連絡は、基本的に前触れの無いものなので、”sudden mail” は不自然な表現となります。
I’m sorry to send a sudden e-mail like this, but…
訳)このような前触れの無いメールを差し上げて大変恐縮ですが…。
It seems shady.
訳)なんか怪しいな。
まとめ
今回は「初めて」を表す英語表現について確認してきました。
「初めて」は英語で “first time”。”for the first time” など色々な形で使われますが、ものによってイメージが異なるので、場面に合わせて使い分ける必要があります。
今回ご紹介したことを参考に、英語でもさまざまな「初めて」を表現していきましょう。
それでは、これからも楽しい英語学習を。
Let’s enjoy!!