覚えている、思い出す系の単語と言えば、remember が頭に浮かぶかもしれません。もちろん、正解です。

でも、実は他にも「思い出した!」「覚えてるよ!」と言える表現がいくつかあります。表現の引き出しを広げておきましょう!

「思い出す」を1単語でいう場合

backを使った「思い出す」表現

ここからreがつく4つの単語を紹介します。reには「再度」という意味があります。「思い出す」とは、すでに自分の中にあることを掘り起こす、という意味なので、reがつく単語ばかりなのもうなずけます。

聞いたことのある単語も多いはずなので、こんな使い分けがあるんだなぁ、と確認してみてください。

※ちなみに、間違えやすいのですが「何かを暗記する」や「覚える」という意味ではmemorizeやlearnを使いますので、注意してください。

remember

まずは、学校でも初期の方で習う、remember。感覚としては「自然に覚えている」という感じです。一番汎用性が高く、日常生活のいろいろな場面で使います。

例えば、「小学校の時に同じクラスだったあの子、なんて名前だったっけ?」とか、「眼鏡どこに置いたか覚えてないよ~」というような場面で使えます。

Aさん
Do you remember the girl who lived near the school and had a dog.
訳)学校の近所に住んでいて、犬を飼っていた女の子を覚えてる?
Aさん
I can’t remember where I left my glasses!
訳)眼鏡どこに置いたか忘れちゃって見つからない!

remind

何かを見たときに、あ、そういえば…、と別の何かを思い出すことがありますね。英語にはそれ専用の動詞があります。

A remind B of C 「AがBにCを思い起こさせる」という意味になります。ちょっと複雑に思いますよね、例文で確認しましょう。

Aさん
This cup reminds me of LA trip with my family.
訳)このコップは私にロサンゼルスに家族旅行で行ったことを思い出させる。
Aさん
This scent is definitely reminds me of my mom’s delicious curry.
訳)この香りはお母さんが作ってくれたおいしいカレーを思いださせる。

recall

リコールというと、商品に何か不具合があったときに企業がそれを回収する活動のことを思い浮かべるかもしれません。もちろん、その意味もあるんですが、基本の意味は「事実や状況を意識して思い出す」です。

例えば、お酒を飲みすぎて二日酔いで昨日の記憶もあまりない朝、「何があったんだっけ?」と一生懸命に思い出そうとしますね。あの作業です。

Aさん
I tried to recall what happened last night.
訳)昨日の夜のことを思い出そうとした。

recollect

これも、意識して思い出すのですが、recallよりも一生懸命記憶をかき集める(collect)します。感情やそれとともに起こった心の動きなどが入っていることが多いです。

日本語に訳すと、記憶が「よみがえる」「振り返る」という表現がしっくりきます。

Aさん
She recollected her childhood memories.
訳)彼女は幼い頃の思い出を振り返った。

ここまでをまとめると

rememberremind自然に何かを思い出す感じです。remember は主語が思い出す人になるの対し、remind は思い出すきっかけになるものが主語になります。

recallrecollect意識して思い出すイメージで、recollect の方が一生懸命思い出します。recall の方が事実を思い出すのに対し、recollect はそれに伴う感情もともに思い出していることがあります。

backを使った「思い出す」表現

backを使った「思い出す」表現

「思い出す」と言うことは、昔=後ろにあったことについて考えることです。ということは、「backを使えばどうにかなるんじゃない?」と思った方、大正解です。

backを使った表現も何個か見ておきましょう。

bring back memories

「思い出を呼び起こす」という意味で、懐かしい思い出がよみがえってくる感じです。

Aさん
This friends’ reunion brings back memories.
訳)この友人同士の再会は思い出をよみがえらせる。

ちなみに、このbring backには「持ち帰る」とか「連れ帰る」という意味があり、それだけでも使うことができます。

Bさん
Please bring back this camera tomorrow.
訳)明日にはカメラ返してね。

think back / look back

直訳すると「後ろについて考える」もしくは「見る」で、思い出す、振り返る、という意味になります。

Aさん
When I think back to my college days, all I did was study.
訳)大学時代を思い返すと、とにかく勉強ばかりしていた。
Aさん
Do not look back to much, you need to look forward, not dwell on memories.
訳)あんまり思い出してばかりいるなよ、思い出にすがるんじゃなくて前を向かなきゃ。

cast one’s mind back

「自分の気持ちを後ろに投じる」が直訳ですが、これも思い出すという意味で、ふわっと思い出す感じです。

Aさん
Cast your mind back to 30 years ago.
訳)30年前に思いを馳せてみてください。

「思い出せない!」そのまま使えるフレーズ3つ

backを使った「思い出す」表現

英単語でなくても、エピソードだったり、誰かの名前だったり、「ここまで出ているんだけど、あれが思い出せない!!」というもやもやした気持っちになることってよくありますよね。

そんな時に使えるフレーズを3つご紹介します!誰かの名前だったり、ふと忘れがちなことに使いやすい表現なので、ぜひマスターしましょう。

Aさん
It is on the tip of my tongue.
訳)舌の先にはあるんだ!
Aさん
I am almost there.
訳)もうここまで出てる!
Aさん
I can’t think of the word I want.
訳)あぁ!言いたい言葉が出てこない!

そして、もし思い出したら、

Aさん
I remember now!
訳)今思い出した!

または

Aさん
Wait, I just remember!
訳)待って、今思い出した!

で大丈夫です。思い出すときに、「待って」と言うのは日英共通ですね。面白いです。

まずは自分の使いやすい表現からマスターしよう

さて、あまり難しい単語はなかったと思いますが、その分だけ「種類がたくさんあるので使い分けが大変、間違えたらどうしよう?」と思うかもしれませんね。でも、大丈夫です。

まずは、自分がよく使いそうな表現を選んで練習しましょう。慣れてきたらちょっとずつ語彙を増やしていけば大丈夫です。焦らず一歩一歩いきましょう!

ここから派生して、今度は「忘れた」ってどういうんだろう?や、「覚える」は?と使える表現が増えていくといいですね。