英語で「なぜなら」「~だから」などのように理由を説明したいとき、多くの人が「because」という英単語を使っているのではないでしょうか。もちろん、理由を説明したいときに「because」を使うのは正解。しかし「because」しか知らないと、話しているときに「because」ばかり使ってしまうこともあるでしょう。でも実は、理由を説明するために使う英語表現はほかにもたくさんあるんです。

そこでこの記事では、理由を説明するための英語表現を例文とともにご紹介していきます。これを参考にすれば、ますます英会話の表現力の幅を広げることができますよ。 

理由を説明する時の定番「Because」

理由を説明する時の定番「Because」

まずは理由を説明する時の定番である「because」について、使い方を例文とともにおさらいしておきましょう。「Because」はカジュアルでもフォーマルでも問題なく使える、汎用性が高い表現です。ただし通常「because」は、その理由についての情報を聞き手が知らない場合に使います。(とは言え、理由についての情報を聞き手が知っている場合でも、「because」を使っても問題にはなりません)

例文をいくつか見てみましょう。ここでは、「because」を使った3種類の例文を作ってみました。

Aさん
I brought an umbrella with me because it looked like raining.
訳)雨が降りそうだったから、傘を持ってきました。
Aさん
Because I was born in England, I speak English.
訳)私はイギリスで生まれたので、英語を話します。
Aさん
It’s because my mother is from England.
訳)それは私の母がイギリス出身だからです。

「Because」の位置は文中であることが多いのですが、理由の方を強調したい場合などには文頭に持ってきてもOKです。ただし、文頭に「Because」をつけた時は、次に続く文章との間にカンマが必要です。また、「Because I was born in England.」という文章はNGなことにも注意。「Because」は接続詞なので、必ずもう1つ文章が必要です。ただ、「It’s because…」とすると、「It’s」が結果を指しているので文法的に適切であり、「~だからです」という部分を強調する文になります。(ただし実際の会話文では「it’s」の部分が省略されることもあります)

「Because」の短縮系や変わった使い方

「Because」の通常の使い方は上記のとおり。ですがよく使う表現だけに、「because」には短縮系があったり、ちょっと変わった使い方もあるんです。

「Because」の短縮系

「Because」の短縮系には、下記のようなものがあります。
・cuz ・cus ・coz ・cos ・cause 

これらはすべて「because」を意味し、主にカジュアルな会話やテキストメッセージで使われます。文法的な使い方は「because」と同じで、単に短縮されているだけです。
カジュアルな表現ですから、ビジネスやフォーマルな場面では使わないようにしましょう。

「Because」の変わった使い方

まずは以下の会話例文を見てみましょう。

Aさん
Why do you always do that?
訳)なんでいつもそんなことするの?
Bさん
Because!
訳)なんででも!

このように質問に「because!」とだけ答える場合は、日本語でいうなら「どうしても!」「なんででも!」となります。理由を言いたくない時や、説明できない時に使うと便利ですよ。ただこちらもカジュアルな表現なので、フォーマルな場では使わないようにしましょう。

「Because」以外の「なぜなら」「~だから」にあたる英語表現

「Because」以外の「なぜなら」「~だから」にあたる英語表現

ここからは「because」以外の「なぜなら」「~だから」にあたる英語表現について、その使い方や「because」との違いをご紹介していきます。場合によっては、これからご紹介する表現を使った方が適切な場合もあるので、ニュアンスにも注目してみましょう。

Since

「Since」も理由を説明するのによく使われる表現です。「Because」との違いは、その理由についての情報を聞き手が知っていることです。

Aさん
I brought an umbrella with me since it was raining.
訳)雨が降っていたので、傘を持ってきました。

雨が降っていたことは相手も知っていると予測されるため、ここでは「since」を使っています。カジュアルシーンでも使われる表現ですが、どちらかというと堅めの表現で、フォーマルな場面でもよく使われます。

As

「As」は「since」に似た表現で、ほぼ同じ使い方をします。ややフォーマルな表現であることも共通しており、「since」の言い換え表現と言えるでしょう。同じ文章中で別の意味で「since」を使ってしまった場合などに、「as」を使うと自然な英語になりますよ。

Aさん
I brought an umbrella with me as it was raining.
(As it was raining, I brought an umbrella with me.)
訳)雨が降っていたので、傘を持ってきました。

これは「since」で使った例文ですが、このようにそのまま「since」を「as」と置き換えて使えます。

That’s why

「That’s why」も日常英会話でよく出てくる表現です。まずは例文と日本語訳からみてみましょう。

Aさん
It was my day off yesterday. That’s why I was in bed all day.
訳)昨日は休日だったんだ。だから一日中寝てたんだよ。

「Because」とは置く位置が違うのがわかるでしょうか。「Because」の場合は、理由である「It was my day off yesterday.」にくっつくのですが、「That’s why」は結果の方にくっついています。また「That’s why」を使うと、やや強調されている感じがします。訳文が「だから一日中寝ていました」ではなく、「だから一日中寝てたんだよ」となっているのは、そのニュアンスを感じ取って欲しいためです。「That’s why!」と単体で使うこともでき、この場合は相手が述べた理由について、「そうそう、だからだよ!」と返している感じです。

 So 

日常英会話でかなりよく使われる「so」も使い方によっては理由を説明する表現となります。カジュアル寄りの表現ですから、家族や友人との会話だと、「since」や「as」よりも「so」の方が使われる頻度が多いでしょう。

Aさん
I didn’t have enough money, so I went to the bank.
訳)お金が足りなかったので、銀行に行きました。

「So」も「that’s why」と同じく、理由ではなく結果の方にくっつきます。そして「so」の場合は文頭に来ることはなく、常に「理由 + so + 結果」という順序で文章をつなぎます。もし「so」を文頭に置いて文章を作ってしまうと、別の意味にとられることもあるので、特に文語(書き言葉)の時には注意しましょう。

バリュエーションをつけて理由を説明してみよう

理由を説明するときには「because」以外にも使える表現がたくさんあるんですね。この他にも、まだまだ理由を説明できる接続詞や表現はあるのですが、ひとまず今回ご紹介したものを覚えていれば、日常英会話では困らないでしょう。「Because」の使い方に慣れてきたら、ぜひ他の表現も織り交ぜて使い、バリュエーションをつけて理由を説明してみてくださいね。