人権であったり社会的弱者を守るための活動家であったり、訴訟などで依頼者の権利のために主張をする弁護士たち。これらをひとつの単語で表現できますが、皆さんはadvocateという英語をご存知ですか?

この記事では、英語advocateの意味と正しい使い方を解説します。少しかための内容になりますが、大切な意義を持つ表現をひとつ増やしましょう。

推奨する・主張する・支持するの英語advocate

推奨する・主張する・支持するの英語advocate

本記事で取り上げるadvocateですが、発音はカタカナ語でアドヴォケイトが近くなります。この単語は動詞および名詞の意味を持ちますが、まずは動詞のほうをみていきましょう。

動詞advocateの4つの意味

動詞advocateには大きく4つの意味があります。
推奨する
主張する
支持する
弁護する

教育から人類の平等まで、社会的な問題に関する活動についての発言を指したり、法的なサポートとして弁護することをadvocateが表現します。現在、日本ではSNSやネットに流れるデマが社会問題になっています。これらに対して支持する、支持しないを発言することもadvocateです。

動詞advocateの使い方

動詞advocateが持つ4つの意味がわかったところで、次は使い方を例文でみていきます。

動詞advocateの例文

ここから、推奨する・主張する・支持する・弁護するに関して例文を挙げていきます。動詞advocateの活用は、advocate-advocated-advocatedです。

Aさん
The national coach advocated that the team members use a physiotherapist to maintain their body’s condition.
訳)代表コーチはチームメンバーに、体調維持のために理学療法士をつけるように提唱した。
Aさん
I really want to advocate for my opinion about being vegan.
訳)私は、ヴィーガンであることについての自分の意見を本当に主張したいと思います。
Aさん
Many people don’t advocate the death penalty.
訳)多くの人は死刑を支持しません。
Aさん
I started looking for an attorney who can advocate for me in court.
訳)法廷で私を弁護してくれる弁護士を探し始めました。

advocateとsupportの違い

advocateは「支援する・支える」として使われますが、同じ意味を持つsupportとの違いはどこにあるのでしょう。そこで、2つの単語を比べてみます。

advocate vs support

advocateは、特に法的手続きや刑事手続きにおける支援、一方supportは一般的なサポート支援を指します。supportを使えば、身近な支援から食糧支援から弱っている人を支えることなどを表現できます。

Aさん
She has been advocating for the rights of the socially vulnerable for 8 years.
訳)彼女は8年間、社会的弱者の権利を擁護してきました。
Aさん
She has been supporting her family financially for 8 years.
訳)彼女は8年間、家族を経済的に支えてきました。

初めの例文はadvocateを使用しているため、法的な手続きも必要とあり得る支援です。2つ目のほうは個人的な家族に対する支えをsupportで表しています。

advocate forの使い方

続けて、advocate forの使い方を紹介します。forの後に何がくるかを理解しましょう。

advocate for ◯◯で「◯◯を支持する・支援する」

Aさん
Many people advocate for children’s charities.
訳)多くの人たちが、子どものための慈善活動を支持しています。
Aさん
I definitely advocate for eco products.
訳)私は間違いなく、エコ製品を支持します。
Aさん
What endangered species and their habitats do we need to advocate for?
訳)擁護すべき絶滅危惧種とその生息地は何でしょうか?

例文からも分かるとおり、forの後ろには支援・支持する名詞を持ってきます。

advocate – 名詞と動詞の違い

前半では、advocateの動詞について解説しました。しかし、advocateには名詞の意味もあります。そこで、両方の品詞を比べてみましょう。

名詞と動詞のadvocate

まず、発音ですが、名詞ではǽdvəkət、動詞ではǽdvəkèitと発音が少し異なります。
次に意味ですが、動詞としての「推奨する・主張する・支持する・弁護する」に対し、名詞advocateの意味は「支持者・弁護士」と変わります。
以下、動詞、そして名詞の例文を比較します。

Aさん
I advocate the woman.
訳)私はその女性を擁護します。
Aさん
I help women as an advocate.
訳)私は弁護士として女性を支援しています。

advocateとlawyerの違い

名詞advocateの意味のひとつに「弁護士」がありますが、多くの人にとって弁護士といえばlawyerではないでしょうか?
advocate は主義や主張を擁護する人を指し、法廷での弁護を行う場合もあります。一方、lawyer は一般的に法律を専門とする職業を指します。

advocateとbarristerの違い

advocate はスコットランドや南アフリカなどの法体系で法廷弁護士を、barrister はイギリス(イングランド・ウェールズ)で法廷弁護を専門とする弁護士を指します。

Advocateの同義語3選

Advocateの同義語3選

最後に、advocateと似た意味を持つ同義語recommend・promote・campaignをそれぞれ例文とともに紹介します。

recommend

ひとつ目の同義語はrecommendです。皆さんにとってもおすすめする際の単語として親しみのあるrecommendには「推奨する・薦める」の意味があります。これは、何かを助言したり提案することです。advocateは誰かや何かを支持し推奨することでありニュアンスが少し異なります。

Aさん
I was recommended an English online lesson by my best friend. I’m going to try it.
訳)親友から、英語のオンラインレッスンを勧められたんだ。試してみるよ。

promote

promoteにも推進・促進の意味があることから、何かを人に推奨する意味で使われます。教育現場やビジネスで重要な表現になります。

Aさん
Both Japan and the UK promote cultural exchange.
訳)日本とイギリス両国は、ともに文化交流を推進しています。

campaign

最後はcampaignという単語です。campaignは日本語のキャンペーンであり様々な意味を持つなか、支持を集めることを目的とする運動を表します。

Aさん
We launched a campaign against bullying.
訳)私たちはいじめ防止キャンペーンを立ち上げました。

safety campaignで「安全運動」、campaign for electionは「選挙活動」、campaign for equalityであれば「平等を求める活動」になり、どれも支持を集めるために行動が起こされます。

まとめ

advocateを日常会話で使うことはそれほどないかもしれません。しかし、自分の意見や主張をはっきり述べる人にとっては大切な表現です。また、弁護士や弁護するという意味があることも紹介しました。私たちも時事問題や社会問題に目を向け、英語の確かなニュースや記事を少しずつでも読むようにしていきましょう。

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