「サウンド・オブ・ミュージック」や「センター・オブ・ジ・アース」など、「〇〇オブ〇〇」という言葉はよく目にしたり耳にしたりしますよね。
この「オブ」というのは英語の前置詞”of”から来ていて、学校でも「〜の」という意味で習いますよね。
「〜の」と言われると、漠然(ばくぜん)としすぎてピンと来ない方も多いでしょう。
そこでこの記事では、英語の前置詞”of”の大まかな意味と、実際の”of”の使い方についてわかりやすく例文を交えてお伝えします。
この記事を読み終わる頃には、英会話や英文で大変よく出る”of”について、実際の使われ方を知って、英語を読んだり英会話をするときにもっとスムーズに理解できるようになるのでぜひ最後まで読んでください。
“○○of○○”の基本的な意味
”of”は「〇〇の〇〇」といった感じで「〜の」を意味します。
例えば、「料理の味」を”The taste of the dish”と言ったり、「この街の歴史」を”The history of this town”と言ったりします。
”The taste of the dish”と”The history of this town”の例を見ると、日本語とは順番が逆になっていることがわかりますね。
日本語では「料理の味」の順番が、英語では”the taste(味) of the dish(料理)”の順番になっているのがわかります。
日本語と英語とで順番が変わるのは、英語の「意味の大事な部分を先に言う」という性質が理由だと言えます。
「料理の味」であれば、意味の中心になるのは「味」ですから、英語ではまず先に「味」を意味する”taste”を言ってしまうわけですね。
”of”の代表的な使い方まとめ
前項では英語の”of”が「〜の」を意味することをお伝えしました。
「〜の」と言われると、漠然(ばくぜん)としすぎているので「イメージが付きづらいよ!」と思う方も多いでしょう。
実際に、英語のofは広くたくさんの意味やニュアンスで使われるので、「〜の」という直訳表現だけでは、意味を理解出来ないことも多いです。
そこでこの項では、実際の英会話や英文で使われる「ofの使い方」を紹介します。
「所有権・所属」の”of”
英語の”of”は「所有権」や「所属」を意味して使われます。
文字で説明するよりも、実際の使われ方を見ながら解説したほうがわかりやすいでしょう。
- The book of the student (その学生の本)
- The capital of Japan (日本の首都)
1.の例では、「本の持ち主」を指して「学生の本」と言っているので、その本の所有権が「その学生」にあることがわかります。
2.の例では、「日本の首都」と言っていますね。日本の首都はもちろん、「日本国に所属する首都」を指していますから、「所属」の意味でofが使われていることがわかります。
「部分」を意味するof
英語の”of”は「何かの一部分」の意味で使われることもあります。
「部分」を意味するofについても、文字で説明するより実際の使われ方を見ながら解説したほうがわかりやすいでしょう。
- A slice of pizza (ピザの一切れ)
- A piece of the puzzle(パズルのひと欠片)
1.の例では、「ピザ全体」のうちの「一切れ分」を意味しているのがわかりますね。
2.の例でも、「パズル」という全体像のうちの「ひと欠片」を指していることがわかります。
どちらの例も、「全体のうちの一部分」を指してofが使われているのがわかりますね。
「材料」を意味するof
英語の”of”は「材料」を意味して使われることもあります。
例を見てみましょう。
- A table made of wood (木でできたテーブル)
- The walls of the house are built of durable brick.(その家の壁は丈夫なレンガで出来ている)
1.の例では、”a table”(テーブル)と、材料である”wood”(木)をofを使って結びつけることで
「テーブルが木で出来ていること=テーブルの材料が木であること」を指しているのがわかります。
2.の例文でも、ofを使って「壁が丈夫なレンガで出来ていること=壁の材料が丈夫なレンガであること」を指しています。
どちらの例でも、ofを使って「材料=何で出来ているか」を指しているのがわかりますね。
性格や特徴を意味するof
英語の”of”は、「性格」や「特徴」を指して使われることもあります。
例を見てみましょう。
- She is a woman of great intelligence. (彼女は非常に知性的な女性です。)
- A team of experts (専門家のチーム)
1.の例文では、「彼女」の性格を指して、woman(女性)とgreat inlelligence(大変知的な)をofで結びつけることで、「非常に知的」であることを意味しているのがわかりますね。
2.の例では、”a team”を、ofを使って”experts”(専門家たち)という特徴を結びつけて、「専門家たちのチーム」を指しているのがわかります。
どちらの例でも、ofを使って「性格」や「特徴」を結びつけているのがわかりますね。
原因を意味するof
英語の”of”は、「原因」を指して使われることもあります。
例を見てみましょう。
- He died of a heart attack.(彼は心臓発作で亡くなった。)
- She is tired of the constant noise.(彼女は絶え間ない騒音に疲れています。)
1.の例文では、”He died”(彼は亡くなった)という文章と、「原因」を表す”heart attack”(心臓発作)を”of”が結びつけることで、「心臓発作が原因で亡くなった。」ことを表していますね。
2.の例文でも、”She is tired”(彼女は疲れている)という文章と、原因を表す”the constant noise”(絶え間ない騒音)をofが結びつけて、「絶え間ない騒音が原因で疲れている。」ことを表しているのがわかります。
どちらの例文も、ofを使って「原因」を結びつけて表現しているのがわかりますね。
比較や評価で使われるof
英語の”of”は、「比較」や「評価」の場面でも使われます。
例を見てみましょう。
- He is the tallest of the three brothers.(彼は3人兄弟の中で一番背が高い。)
- He is a man of integrity.(彼は誠実な人です。)
1.の例文では、”He is the tallest”(彼が一番背が高い)の文章と、”the three brothers”(3人兄弟)という「比較対象」をofで結びつけることで、「He(彼)」と「3人兄弟(the three brothers)」を比較しているのがわかりますね。
2.の例文では、主語である”he”と、誠実さを表す”integrity”をofが結びつけることで、彼を誠実な人だと「評価」しているのがわかります。
2.の例文は前述した「性格を表すof」と似た使い方がされていますが、「彼の『性格』を(誠実であると)『評価』している」ので、ofを使って表すのにピッタリな表現だと言えるわけですね。
まとめ
この記事では、英会話や英文でよく見る表現の”of”について以下の点からお伝えしました。
- ”of”は日本語に訳すと「〜の」となり、「AのB」と言うときは”B of A”の語順になる
- ofには色々な使い方があり、所属、部分、材料、性格、原因、比較、評価などを表す
- ofを意味だけで覚えるよりも、使い方をイメージできる方が効果的
この記事でお伝えした内容が、あなたの英語の表現力をより豊かにできれば幸いです。
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