「私が手伝おうとしても、自分でスーツケースを運ぶって言い張るのよ」
相手が遠慮してか、ヘルプを受け入れずに自分ですると主張して譲らないことがあります。このような会話をするときの動詞が何になるかご存知ですか?
この記事では、英語insistの意味と使い方を解説します。日常英会話に使える表現をひとつ増やしましょう。
insistの意味と使い方
冒頭の日本語文で「言い張る」という表現がありました。これを英語にすると本記事で取り上げるinsistになります。
まずは、insistの意味と使い方について解説をします。
insistの意味
insistは動詞であり、カタカナ語の発音はインスィストのようにします。
insistの意味は「言い張る」以外にも以下があります。
主張する
断言する
要求する
求める
これらのinsistの意味には、譲らずに強く強調するというニュアンスが含まれています。したがって、自分の意見を単に相手に伝えるというレベルではなく、反対・反論されたとしても妥協をしないような態度を示します。要求するは「強要する」という言い方にもできるでしょう。
insistの使い方
毎日の生活で、これはがんとして譲れないということってありますね。insistはそんなときに使う動詞であり、その活用はinsist-insisted-insistedになります。実際の使い方を例文でみてみましょう。
まずは、冒頭の日本文を英文にしてみましょう。
訳)私が手伝おうとしても、彼女はスーツケースを自分で運ぶって言い張るのよ。
彼女は、重いスーツケースを運ぶことをお願いするなんて悪いと考えたかもしれません。そして、せっかくのオファも断り自分ですることを強く頑固に主張しました。
訳)今日は寒い日なのに、娘は学校へ行くのにコートを着ないと言い張ったのよ。
親が心配して寒い日にコートを着ていったら?と提案しても、子どもは「着ない〜」と言い張ることがあります。これは子ども(娘)が強い主張をしていることになります。
訳)彼は私に彼らに合流するようにしつこかったけれど、私はそうしたくなかったんです。
この例文のように嫌がるのに何かを何度もしつこく、強要するかのような場面でもinsistを使って表現できます。
insist onの意味
次に紹介するのはinsist onというフレーズです。前置詞onの後に、主張するもの、強く求める行動や要求を置くパターンになります。実は、insistはinsist on、または後ほど解説するinsist that節のパターンで使うことがほとんどです。
insist onである行動・要求を強く主張
insistは主張・断言したり強く要求ときの動詞です。前置詞onを続けることで、onの後に続くものに対して「〜を強く主張する」「~を強く求める」となります。
onの後には名詞または名詞句がくることをご確認ください。
訳)私は今週、毎日午前6時に起きることにします。
早起きすることを強く主張している例文です。この英文はI decided to get up…(私は・・・に起きることに決めた)にすることもできますが、insistを使用することでコミットしていることを伝えられます。
他にもinsist on the truth(真実を主張する)、insist on changes(変更を求める)、insist on a dessert(デザートを要求する)などにしてinsist onを使用します。
訳)彼は、予算に関して私の説明を強く求めました。
責任者としての私の説明が求められました。insisted onを使用することで、単に求めたというよりも強いニュアンスになっています。
Insistとinsist onの違い
ここまで、insistそしてinsist onの使い方をみてきました。2つの違いをここで明確にしていきましょう。
insist vs insist on
insistは何かを強く要求するという意味です。insist onにするとon以下について行動・要求を強く主張することになります。
訳)一緒に来るよう友達を誘ったので私が代金を支払います。
ここで、2つの例文で比較をしてみましょう。どちらかが正しい使い方になります。皆さんはどちらが正解と考えますか?
1. I asked her to stay, but she insisted to leave.
2. I asked her to stay, but she insisted on leaving.
訳は「私は彼女に残るように頼んだのですが、彼女は行くと主張しました」です。
正解は2番、insisted on leavingの形です。
insist thatの意味
insistは、insist on+名詞または名詞句だけでなく、insist that節のパターンでも使用されます。
insist that節の意味と使い方
insist that節にすることで、that節以下を主張することができます。さっそく、例文でこの意味と使い方を解説しましょう。
訳)母は、私に医者に行くことを強く勧めました。
主張するのは母、that以下(医者に行って診てもらうこと)を強く勧める=主張しています。このように緊急性がある場合にもinsistを使用します。
訳)私は彼に、パーティに一緒に行ってくれるよう強く求めます。
訳)私たちは彼女に、ベネズエラへ旅行する際にはくれぐれも注意するよう強く求めました。
if you insistの意味
ここで、insistを使ったフレーズでぜひ覚えてコミュニケーションに使いたいif you insistを紹介します。
if you insistで「そこまで言うのなら」
if you insistは、相手が強く主張するのならという意味ですが、ここから派生して日本語で、あなたが「そこまで言うのなら」「ぜひにとおっしゃるなら」や「どうしてもと言うのなら」といったニュアンスになります。相手の強い押しに断りきれない場面で使い「お言葉に甘えて」としても使用できる表現です。
ここで会話として、if you insistの例文を挙げてみましょう。
訳)美味しいディナーをありがとう。
訳)楽しんでいただけて嬉しいわ。まだデザートもあるのよ、美味しいわよ。
訳)あぁ、でもお腹いっぱいなの。
訳)少しだけなら大丈夫よね?
訳)(そこまで言うのなら)じゃ、お言葉に甘えて・・・
このように、相手の言うこと、おすすめをif you insistで受け入れます。
insist on 人 ingの意味
最後はinsistを使ったinsist on 人 ingの形を紹介します。insistを使いこなすためにも、このパターンも理解しましょう。
insist on+人+ingの意味と使い方
insist on+人+ingのパターンで「(人)に◯◯をするよう強く勧める」という意味になります。使い方は以下の例文のようにします。
訳)母は、私にオーガニック食品を買うよう強くすすめるのよ。
訳)彼は、妻にジョギングを始めるように強く勧めました。
まとめ
動詞insistの意味は以下になります。
言い張る
主張する
断言する
要求する
求める
反対を受け入れないレベルの強めのニュアンスを持つ主張であったり要求を表現する単語がinsistです。日常会話ではShe is insisting not doing this!なんて口語として使うこともあります。if you insistと合わせて、日常会話にinsistを使えるようにしていきましょう。
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