「なんとなく、パスタの気分かな〜」
「将来、留学したいなってなんとなく考えているんだ」

はっきりした考えや理由はないけれど、漠然と考えるときに「なんとなく」という表現を使います。
英語でも「なんとなく」と言えたら便利ではないでしょうか?

この記事では、英語「なんとなく」を紹介します。ネイティブが使うフレーズを学び、英語力アップに役立ててください。スラング2選もぜひ覚えましょう。

「なんとなくわかる」の英語

さて、「なんとなく」の英語表現を考えてみましょう。
皆さんのなかに英語のどんな表現がなんとなくを表すのか、「はっきり分かる」または「なんとなく分かる」という人はいますか?

「はっきり分かる」と比べ「なんとなく分かる」のほうは曖昧な感じがあります。思い当たる英語表現があるものの、それが正解かどうかはちょっと自信がないというレベルでしょう。

kind of understand

曖昧フレーズkind of understandによって「なんとなく分かる」を表現することができます。

まず、kind ofですが、「ちょっと」「なんか」という意味を持っているため、断定を避けるために使ったり表現を和らげたいときに便利なフレーズです。kind of+understandにすると、ちょっと分かる→なんとなく分かるになります。understandが「分かる・理解する・把握する」という意味の単語だからですね。

使い方を例文でみてみましょう。

Aさん
Did you understand how to use this English grammar?
訳)この英文法の使い方は理解できましたか?
Bさん
I kind of understand. Could you please explain it again?
訳)なんとなく分かりました。もう一度、説明してもらえますか?

 

パーフェクトでなく、なんとなくというレベルで文法を理解できているため、先生へもう一度説明をお願いしています。英語学習にはこの積極性と積み重ねが大切です。

kind of understandを活かし、他の単語に差し替えることで「なんとなく」のバリエーションを増やすことができます。

  • kind of remember
    なんとなく覚えている
  • kind of think
    なんとなく思う
  • kind of okay
    なんとなくオッケー
  • kind of easy
    なんとなく簡単
  • kind of difficult
    なんとなく難しい
  • kind of reasonable
    なんとなく安い
  • kind of expensive
    なんとなく高い
  • kind of tired
    なんとなく疲れている
  • kind of not well
    なんとなく具合が悪い

understand most of it

次の「なんとなく分かる」はunderstand most of itです。このフレーズのキーはmostでしょう。mostには「ほとんどの・大部分の・大抵の」という意味があり、すべてのなかの”ほとんど”を表します。このことから、understand most of itの訳は完璧ではないけれど”そのほとんどを理解している”になり、なんとなく分かるのニュアンスを表現します。itにはなんとなく分かることを当てはめて使います。

Aさん
Yes, I understand most of it.
訳)はい、なんとなくわかります。
Aさん
I understand most of what you are saying.
訳)あなたがいっていることはなんとなく分かるよ。
Aさん
He understood most of the story of the film.
訳)彼はその映画のストーリーをなんとなく理解していた。

「特に理由はない」の英語

「特に理由はない」の英語

「なんとなくそう思う」「なんとなく好き」「なんとなく決めた」のような言い方をすることがあります。これらの表現を使うときは、特に理由はないんだけれどいうニュアンスが含まれているでしょう。
ここでは「特に理由はないんだけど」と言うときの英語フレーズを紹介します。

no particular reason

no reasonで”理由はない”という意味は分かりますね。no particular reasonになるとどうでしょう?「なんとなく分かるけど」という人もいるのではないでしょうか(笑)

particular(パティキュラー)は「特定の・特別な・注目すべき」といった意味を持つ形容詞です。このことからno particular reasonで特別な理由はない、となるんですね。

Aさん
There’s no particular reason why I like Chemistry.
訳)私がなぜ化学が好きなのか特に理由がないんですよ。
Aさん
There’s no particular reason to choose this job.
訳)この仕事を選ぶ理由は特にありません。

なお、particularはspecific(具体的な・明確な)やspecial(特別な・特有の)のような形容詞と置き換えることができます。

somehow

somehow(サムハウ)は「どことなく・どういうわけか」などの意味を持つ副詞です。なんとなく、特に理由はないときに使えると便利な単語になります。

使い方は、以下の例文のように文頭に持ってきましょう。

Aさん
Somehow, I feel so happy today.
訳)なんだか、今日はとっても幸せな気分です。
Aさん
Somehow, I want to stay at home today.
訳)どういうわけか、今日は家にいたいなぁ。
Aさん
Somehow, we wanted to have a sushi dinner tonight.
訳)なんとなく、私たちは今晩お寿司ディナーを食べたかったんです。

特別な理由がなくても、何かをしたい、何かをしたくないというときはあるものです。somehowがなくても文章は成立します。しかし、微妙な気持ちをsomehowによって上手に表現しています。この表現を使えるようにしてみませんか?

somehowを使えば、さらに以下のような表現も簡単に英語で伝えることができます。

  • Somehow I can taste.
    なんとなく味が分かるよ。
  • Somehow I can smell.
    なんとなく匂いが分かるよ。
  • Somehow I can read.
    なんとなく読めるよ。
  • Somehow I could listen.
    なんとなく聞けたよ。
  • Somehow I could understand.
    なんとなく理解できたよ。

feel somewhat

副詞のsomewhat(サムウォト)は、ある物の程度を「やや・ちょっと・少々」のように表す意味を持っています。

Aさん
I feel somewhat lonely.
訳)なんだか寂しく感じるなぁ。
Aさん
She felt somewhat anxious to go to the competition.
訳)彼女は大会に行くことになんとなく不安を感じた。

どちらも、明確な理由や原因が分からないけれどそんな漠然とした気持ちになっているのであり、誰にでもそんなことってありますね。だからこそfeel somewhatのようなフレーズが気持ちを表すのに役立ちます。

「なんとなく」の英語スラング2選

「なんとなく」の英語スラング2選

最後に「なんとなく」のスラング表現も紹介しましょう。

just because

just becauseとだけ言うことで「ただなんとなくね」と相手に伝えることができます。とても口語的なフレーズであり、何か特に理由はないけれど、何となく、といったニュアンスで使いましょう。この答えかたをすることで、いかなる情報をも伝えないことになります。

Aさん
You stopped drinking, why?
訳)お酒をやめたの、なんで?
Bさん
Just because.
訳)ただなんとなくね~
Aさん
You said you’d buy a car, but did you change your mind?
訳)車を買うって言ってたけど、気が変わったの?
Bさん
Just because.
訳)なんとなくね。
Aさん
Why did you do that to me?
訳)なぜ、そんなこと私にしたの?
Bさん
Just because.
訳)ただなんとなくだよ。

kind of

冒頭に紹介したkind of understandと類似した表現ですが、一言kind ofと言うだけで「なんとなくね」と表現することができます。あまり頻繁に使うと、この人話しに興味ないの?ととられる可能性があるので少し注意しましょう。

Aさん
Do you remember when we met first time?
訳)私たちが初めて会ったときのこと、覚えてる?
Bさん
kind of.
訳)なんとなくね。
Aさん
Do you want to go out for dinner tonight?
訳)今晩、夕食を食べに行きたい?
Bさん
kind of.
訳)なんとなくね。

まとめ

はっきりした考えや理由がなく何かを漠然と考えるときに使うのが「なんとなく」という便利な日本語です。英語の場合はバリエーションがあるので、使いながら使い分けができるようにしていきましょう。