プルプルしていて、口に入れるとすうっと溶けてなくなってしまうゼリー。フルーツがたっぷり入ったゼリーにコーヒーゼリー、硬めのゼリーも、ギリギリ固まっているようなやわらかいゼリーも美味しいですよね。では「ゼリー」って英語ではなんて言うのでしょうか?
英語でも「ゼリー」なんでしょうか?日本で人気のコーヒーゼリーは海外に無い、って本当でしょうか?今回はゼリーにまつわる単語やフレーズをいろいろ紹介します。
ゼリーって英語でなんて言うの?
「ゼリー」は英語で「jelly(ジェリー)」といいます。ただ「jelly」はイギリスでは「ゼリー」を表す単語ですが、アメリカでは「jelly」は「ぶどうジャム」を指す単語です。
アメリカでは「ゼリー」のことは「jello(ジェロゥ)」や「gelatin (dessert)(ゼラティン(デザート))」といいます。この「jello」は「Jell-O」という人気商品がそのまま名詞になったものです。この「Jell-O」はコストコなどで購入できますよ。
What does “Jell-O” taste like? I’m curious.
訳)「Jell-O」ってどんな味がするんだろう。気になるわ
I heard “Jell-O” is available at Costco.
訳)コストコで買えるらしいよ
Really? I’ll go check this weekend.
訳)本当?今週末確認してくるわ
「Jell-O」について
「jell-O(ジェロ)」は、お湯に溶かして冷やし固めると簡単に美味しいゼリーができるアメリカで超人気の商品です。
最初に商品展開されたフルーツゼリーの他に、プリンやチョコレートプリン、パイフィリングなどの商品、他には調理済みの商品もあります。アメリカでは毎年4億2000万箱以上ものの箱入り製品、カップ入り製品に至っては10億個以上販売されているほど人気の”Jell-O”。興味のある方は、公式ホームページを覗いてみましょう。
参考:Kraft Heinz(クラフト・ハインツ)「Jell-O」公式ホームページ
Jell-Oの人気ゼリー
Jell-Oは調理済み(すぐに食べられる)またはパウダー状で販売されており、さまざまな色や味があります。
Jell-Oのパウダーには粉ゼラチンと砂糖や人工甘味料を含む香料が含まれています。
Jell-Oパウダーの基本的な使い方は、お湯に溶かして冷やし固めることです。フルーツや野菜、生クリームを加えると、手の込んだスナック菓子ができあがります。
Aさん
Basically, Jell-O powder can be used to make jelly desserts by dissolving the powder in hot water and allowing it to cool and harden.
訳)基本的に、Jell-Oの粉末は、粉末をお湯に溶かして冷やし固めることでゼリーデザートが作れます。
Bさん
You can make a variety of flavored Jell-O by adding fruits, vegetables, and cream to Jell-O.
訳)Jell-Oにフルーツや野菜、生クリームを加えることで、様々なフレーバーのゼリーが作れるね。
Jell-Oの歴史
Jell-Oの創業は、1897年、ニューヨーク州ルロイで、大工で咳止めシロップ製造業者のパール・ビクスビー・ウェイトが “Jell-O” と呼ばれるゼラチンデザートを商標登録したことに端を発します。
ウェイト氏と妻のメイは、顆粒ゼラチンと砂糖にストロベリー、ラズベリー、オレンジ、レモンの香料を加えました。
1899年、ウェイト氏は、健康飲料「グレイン・オー(Grain-O)」を製造し成功を収めた「オラトリオ・フランシス・ウッドワード(Orator Francis Woodward)」にJell-Oを売却しました。
ゼリーが主流商品 (mainstream) となるには、冷蔵、粉末ゼラチン、機械包装などの新技術、家庭科の授業、会社のマーケティングなどさまざまな要素がカギになりました。
当初、ウッドワードは粉末製品の販売に苦戦しました。1902年から、ウッドワードのジェネシー・ピュア・フード・カンパニーは、知名度を上げるために『レディース・ホーム・ジャーナル』誌に「アメリカで最も有名なデザート」と銘打った広告を掲載しました。
1904年、ジェネシー・ピュア・フード・カンパニーがセールスマン軍団を現地に派遣し、ゼリーの料理本を無料で配布するという先駆的なマーケティング戦術をとるまでは、ゼリーは小さな成功に過ぎなかったのですが、そのマーケティング戦略が成功を収めるきっかけになりました。
1930年までに、アメリカ料理でゼリーを冷やし固めたサラダが流行し、同社はライム風味のゼリーを発売しました。
Jell-O の人気レシピ
先ほど紹介したJell-Oの公式ホームページには、Jell-Oパウダーを使ったゼリーレシピなどがたくさん紹介されていますが、たくさんありすぎて、何を試していいのか分からないと感じるのではないでしょうか。
アメリカ本国で長年人気があるJell-Oパウダーの1つを紹介します。
Jell-O 123
Jell-O 123は、ゼラチンの上に2つのトッピングがのっているデザートで、アメリカのスーパーなどでJell-O 123のパウダーを見つけたら、試してみられてはいかがでしょうか。
Jell-O 123のレシピを紹介します。
What you need (Ingredients) (材料)
- Jell-O’s strawberry gelatin 85 g(Jell-Oのイチゴゼラチン 85g)
- 3/4 cup boiling water (熱湯 3/4カップ)
- ice cubes (氷)
- 1/2 cup cold water(冷水 1/2カップ)
- 1/2 cup thawed whipped topping(解凍したホイップクリーム 1/2カップ)
How to make(作り方)
- Dissolve dry gelatin mix in boiling water in bowl. Add enough ice cubes to cold water to measure 1-1/4 cups; add to gelatin mixture.
(乾いたゼラチンミックスをボウルに入れた熱湯で溶かす。冷水に十分な氷を加えて1.25カップになるように計り、ゼラチンミックスに加える。) - Add 1 to blender; cover and blend 30 sec.
(1をミキサーに入れ、カバーして30秒間よく混ぜる。) - Add whipped topping; cover. Blend until smooth.
(ホイップしたトッピングを加えて、カバーする。スムーズになるまでミキサーで混ぜる。) - Pour evenly into 4 dessert dishes. Refrigerate at least 20 minute or until set.
(4つのデザート皿に均等に注ぐ。冷蔵庫で20分以上、または固まるまで冷やす。)
Jell-Oには、イチゴ以外にもレモンなどさまざまなフレーバーがあるので、自分の好きなフレーバーのパウダーを見つけて、試してみてください。
コーヒーゼリーは海外にない?
日本では普通に売られていて人気もあるコーヒーゼリーですが、海外ではポピュラーなものではありません。これはコーヒーゼリーが日本発祥のデザートであるためです。
しかしコーヒーゼリーを初めて食べる外国人は、その美味しさに驚くらしいですよ。
コーヒーゼリーのレシピを紹介しますのでぜひ作ってみてくださいね。
コーヒーゼリーのレシピ(Japanese coffee jelly recipe)
What you need (Ingredients)(材料)
- 2 cups brewed strong black coffee(濃いめのブラックコーヒー2杯分)
- Gelatin 1 package(ゼラチン1包)
- 2 tablespoons sugar(砂糖大さじ2杯)
- cream(生クリーム)
- 1/4 cup hot water(お湯1/4カップ)
How to make(作り方)
- In a small bowl, dissolve gelatin in hot water.
(ゼラチンとお湯を小さなボウルに入れてゼラチンを溶かす) - Add gelatin mixture and sugar into black coffee.
(ゼラチン液と砂糖をコーヒーに加え、混ぜ合わせる) - Pour the coffee gelatin mixture into either dessert cups or glass dish.
(コーヒーとゼラチンの混合液をデザートカップかガラス皿に入れる) - Remove bubbles from surface.
(表面の泡を取り除く) - Chill in the refrigerator for about 3 hours to set.
(冷蔵庫で3時間ほど冷やし固める) - Serve with cream if desired.
(お好みでクリームをかけて召し上がれ)
※Can be served with whipped cream on top.(泡立ててのせても美味しいですよ)
パーティーで人気の食べるお酒「jell-O Shots(ジェロショット)」とは?
「jell-O Shots」は、ゼリーを作る要領で「jell-O」をお湯で溶かした後、アルコールを入れてショットグラス1杯ごとに分けて固めたものです。いわば「食べるお酒」ですね。
中に入れるアルコールはだいたい何でもOKで、ブレンドして作ることも可能です。
アルコールはゼリーに入った状態のため吸収されるまでに時間差があります。そのため、ついアルコールを飲み過ぎてしまうことも多く、注意が必要です。
ゼリーにできないフルーツがある?
パイナップルなど、一部のたんぱく質分解酵素を含むフルーツは生の状態でゼリーにすることができません。パイナップルの他に、イチジク、キウイ、メロン、パパイヤなどもゼラチンを分解してしまう可能性があります。(お肉をやわらかくするのに使えるものはたんぱく質を分解する性質があります)ゼラチンはたんぱく質であるため、これらのフルーツを使うと固まらないのです。これらのフルーツを使ったゼリーを作りたい場合は、缶詰を使うか寒天を使えばOKです。
寒天とゼリーの違いとは?
基本的に寒天とゼリーは原料が異なり、ゼリーに主に使われるゼラチンは、動物性のコラーゲンを原料としているのに対し、寒天は天草(テングサ)などの海藻から作られます。寒天は英語で「agar(アガー)」です。
また栄養としては、ゼラチンは100%たんぱく質であるため、摂取すると体のエネルギーになり、質の良い睡眠や美肌効果も期待できます。一方、寒天は海藻が原料なので、食物繊維が豊富で整腸作用があり、ノンカロリーなのがうれしいポイントです。
フルーツゼリーって英語でなんて言うの?
アメリカでは、フルーツゼリーを「fruit jello」とか「jello with fruit」といいます。
フルーツがいっぱい入って一見ケーキのように見えるゼリーは「jello fruit cake」とか「Jello Mold with Fruit Salad」などと呼ばれます。(「mold」は「形作る」という意味の単語です)
パーティーなどで作ったら喜ばれそうです。気になる方は海外のレシピをチェックしてみてくださいね。
The Black Peppercorn(海外レシピサイト)「Jello Mold with Fruit Salad」
アメリカとイギリスで使われる英語の違い
アメリカとイギリスで使われる英語には、異なるものがたくさんあります。例えば今回の「ゼリー」もイギリスでは「jelly」ですがアメリカでは「jello」でしたね。他にもアメリカとイギリスで使われる単語が異なるものを表にまとめてみます。
たいていどちらを使っても理解してもらえると思いますが、今回の「jelly」のように意味が異なるものもあるため、覚えておいて損はないと思いますよ。
アメリカ英語 | イギリス英語 | |
フライドポテト | French fries | chips |
ポテトチップス | chips | crisps |
ガソリン | gasoline | petrol |
携帯電話 | cell phone | mobile phone |
アパート・マンション | apartment | flat |
エレベーター | elevator | lift |
履歴書 | resume | curriculum vitae |
小切手 | check | cheque |
ズボン | pants | trousers |
会計 | check | bill |
ごみ | garbage / trash | rubbish |
ガソリン | gas / gasoline | petrol |
郵便 | post |
まとめ
コーヒーゼリーが海外ではポピュラーなものではなく、日本が発祥であることには驚かれた方も多いのではないでしょうか。
海外の人も認める日本のコーヒーゼリー。たしかに美味しいですからね。
今回ご紹介したレシピで、ぜひコーヒーゼリーを作って外国人に食べさせてあげてください。きっととても喜んでくれると思いますよ。
またゼリーにまつわる単語やフレーズもぜひその時の会話に役立ててくださいね。See you next time!