くだらないニュースを見た後に、日々のくだらないことに思い悩んで、くだらない授業で眠くなって、友達とくだらない話で笑い合う」

日本語の「くだらない」という言葉は便利なもので、1つの言葉で多彩な意味を表すことができます。上の文に含まれる「くだらない」も、それぞれちょっとニュアンスが違いますよね。

さて、ではこれらを英語で表現するとどうなのか。日本語同様に全部1つの表現で事足りるのか、それとも全く別の表現なのか、気になりますね。

ということで、今回のテーマは「くだらない」です。

英語で「くだらない」を表す言葉について、日本語の「くだらない」と比較しながら詳しく確認していきます。

これを読めば、日々のあらゆる「くだらない」を、英語で表現できるようになりますよ。

それでは、早速始めていきましょう!

そもそも「くだらない」ってどういう意味?

日本語の「くだらない」にはさまざまな語源の説がありますが、最も有力なのが「下らない」が派生したというもの。つまり、それ以上は下に行かない「最低」というのが原義だと考えられます。

そこから、何が最低なのかによって、主に以下の4つの意味で使われます。

  • 価値が最低⇒価値が無い

例「この本の内容はくだらない

  • 大きさが最低⇒取るに足らない

例「そんなくだらないことで悩むなよ」

  • 程度が最低⇒ばからしい、しょうもない

例「この番組はいつもくだらない

  • 面白み(意味)が最低⇒つまらない、退屈

例「くだらない話ばかりで眠くなる」

そのため、今回は「くだらない」をこの4つのカテゴリーに分け、それぞれを英語で何と言うのかを確認していきましょう。

「くだらない(価値が無い)」は英語で何て言う?

「くだらない(価値が無い)」は英語で何て言う?

「価値が無い」という意味のくだらなさは、英語だと “nonsense”、”worthless”、”pointless” で表します。

また、価値が無さ過ぎて「ゴミ同然」と言う場合は “trashy” や “rubbish” が使われます。

それぞれ詳しく確認していきましょう。

nonsense

“nonsense” は、日本語の「くだらない」の語感に最も近い表現です。

sense の原義は「感じること」で、そこから nonsense は「五感で何も感じ取れない⇒無意味」という意味になりました。

nonsense は文字通りの「価値が無い」というくだらなさに限らず、取るに足らないくだらなさや、つまらないくだらなさなど、日本語の「くだらない」と同じように多様なニュアンスで使うことができます。

そのため、「くだらない」を表そうと思ったら、まず nonsense を使っておけば間違いありません。これを中心として、ニュアンスのバリエーションを広げるために、その他の表現を覚えていくと良いでしょう。

Aさん
Don’t talk nonsense!
訳)くだらないことを言わないで!

worthless

“worthless” は、「価値(worth)」が「少ない(less)」という構成で、文字通り「価値が無いくだらなさ」を表します。

worth が表す価値は、金銭的な価値に限らず、することの価値も含みます。そのため、worthless は主に「するほどの価値が無い、くだらない」という意味で使われます。

Aさん
This novel is worthless, so you don’t need to read it.
訳)この小説はくだらないから、読む必要はないよ。

pointless

“pointless” は、要領を得ないくだらなさを表します。

point は「点」が原義ですが、そこから物事の中心にある点、つまり「要点」を表すようになりました。そのため、pointless は要点の無い状態であり、無意味で無駄だという意味になります。

Aさん
They always waste time on pointless disputes.
訳)彼らはくだらない論争ばかりしています。

trashy

“trashy” は、「ゴミ、くず」を表す trash の形容詞版で、「ゴミみたいにくだらない」という意味になります。

だいぶ辛辣なので、積極的に使うことはおすすめできませんが、スラング的にアメリカ英語でしばしば使われます。

Aさん
At first the idea sounded great, but finally it was trashy.
訳)最初その考えは素晴らしく思えたけど、最終的にはゴミ同然だった。

rubbish

“rubbish” は、イギリス英語で「ゴミ」を表す名詞で、「くだらないもの」という意味でもしばしば使われます。

trashy が形容詞だったのに対し、rubbish はあくまで名詞なので、「くだらない〇〇」と他の名詞を修飾することはできません。

Aさん
It’s a rubbish!
訳)くだらない!

「くだらない(取るに足らない」は英語で何て言う?

「取るに足らない」という意味のくだらないことは、”little things” と言います。

little things は文字通り「小さい(little)ものごと(things)」という意味。気にするほどでもない些細なものごとを表します。

Aさん
Don’t worry about little things!
訳)つまらないことを気にするなよ!

ただし、little things は「つまらない」というネガティブな意味だけでなく、「細部」などとポジティブな意味で使われることもあります。

Aさん
It’s important to appreciate little things in our daily lives.
訳)日常の中のちょっとしたことに感謝するのは大切なことです。

「くだらない(ばからしい、しょうもない)」は英語で何て言う?

「くだらない(ばからしい、しょうもない)」は英語で何て言う?

「ばからしい、しょうもない」というニュアンスのくだらなさを表す場合は、”stupid” と “silly” が使われます。

どちらもスラング的できれいとは言えない表現ですが、さらに汚い “bullshit” というスラングもあるので、併せて紹介します。

どの表現もネイティブの会話ではよく出てくるので、この機会にぜひ覚えておきましょう。

stupid

“stupid” はもともと「バカ」という意味の形容詞。ものごとに使うと「ばからしい程くだらない」という意味を表します。

Aさん
That’s so stupid!
訳)それめっちゃくだらない!

ただし、stupid はだいぶ失礼な表現です。

ものごとを説明する際にスラング的に使うならセーフですが、人に対して使うのは考えもの。相手の判断能力などをバカにする意図になるので、なるべく使わないようにしましょう。

silly

“silly” も「バカ」という意味の形容詞で、「ばからしい程くだらない」という意味を表せます。

silly は先述の stupid に比べると少しマイルドな印象の表現です。日本語でたとえると「アホ」に近く、気心の知れた間柄なら、人に対して使うこともできるでしょう。

Aさん
Don’t be silly!
訳)くだらないなー!

bullshit

“bullshit” は直訳すると「雄牛(bull)の糞(shit)」という意味。見ての通り非常に汚く、英米問わず悪態に常用されるスラング表現です。

本来は「でたらめ、たわごと」といった意味を表しますが、日本語の「クソ」に近いニュアンスで、「クソくだらない」という意味でも使われます。

ネイティブが多用する表現ではありますが、使いどころを間違えると非常に失礼なので、慣れないうちは安易に手を出さない方が賢明でしょう。

Aさん
That’s bullshit!
訳)クソくだらない!

「くだらない(つまらない、退屈)」は英語で何て言う?

「くだらない(つまらない、退屈)」は英語で何て言う?

「つまらない、退屈」というニュアンスのくだらなさは、”funny” や “put me to sleep” などで表すことができます。

それぞれ意味合いが異なるので、詳しく確認していきましょう。

funny

“funny” は「面白い」という意味で、一見「くだらない」とは真逆の意味であるかに思えますね。

しかし、敢えて無感動に funny と言うと、皮肉的に「つまらない(くだらない)」を表すことができるんです。

日本でも「あー、おもしろーい」と棒読みで言うと、「つまらない」と言う以上に辛辣になることがありますよね。それと概ね同じイメージです。

Aさん
I scream, “Ice cream!”
訳)「アイスクリーム!」とアイ(私は)スクリーム(叫ぶ)。
Bさん
Haha, that’s funny.
訳)はは、おもしろーい(棒読み)。

 

put me to sleep

“put me to sleep” は、直訳すると「私を眠らせる」という意味。そこから、「眠くなっちゃうくらいにつまらない(くだらない)」という意味で使われるようになりました。

くだらない話ばかりで瞼が重くなってきたときにはぴったりの表現ですが、面と向かって言うと喧嘩のもとなので、使用する相手と場所はくれぐれも計画的に。

Aさん
You’re putting me to sleep.
訳)君の話はくだらなくて眠くなっちゃうよ。
Bさん
Okay, step outside!
訳)よし、表へ出ろ!

 

まとめ

今回は、「くだらない」を表す英語表現について詳しく確認してきました。

日本語の「くだらない」に一番近い表現は “nonsense” です。大抵の場合はこれ一語で済ませることができるでしょう。

ただ、ここまでご紹介したように、他にもさまざまな表現があり、それぞれに表すニュアンスが異なります。

中にはちょっと汚い表現、失礼な表現も含まれるので、使用する相手や場面をよく選んで使うようにしましょう。

それでは、これからも楽しい英語学習を。

Let’s enjoy!!