会話をする際、相手の職業を聞くシチュエーションってありますよね。
初対面の人と話すときから、親しい関係の友人や家族と会話をするときまで職業に関する話題は頻繁にあります。
また、日本では職業を聞かれたら「会社員です。」と答える方が多いですが、海外では違和感を持たれるかもしれません。
そこで今回は、さまざまな職業の中の「事務」に注目して英語表現を解説します。
また、相手に職業を聞くフレーズや、職業を聞かれたときにどのように答えるべきかについても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
「事務」「デスクワーク」「オフィスワーク」の違い
近年では「働き方改革」という言葉をよく耳にするようになり、より働きやすいを目指して職場環境が見直されつつあります。
そのような社会的な流れもあり、子育てや家族との時間を大切にするために男女関係なく「事務職」を選ぶ方が増えているでしょう。
ただ、「事務職」「デスクワーク」「オフィスワーク」といった言葉は混同されがちなので、まずはそれぞれの意味を解説します。
事務
一口に「事務」といっても、一般事務や貿易事務、営業事務などさまざまな職種があるでしょう。これらの職種をまとめて「事務」と言います。
事務職は書類作成やデータ入力といったPCを使って行うデスクワークから、資料作成のサポートやコピー、来客の対応までさまざまな業務に対応します。事務職は営業職のように顧客にプレゼンして契約を取るようなことはしません。ただ、他の社員の業務がスムーズになるよう幅広いサポートをする必要があり、そのような職種を「事務」と言います。
デスクワーク
デスクワークは職種の名前ではなく、業務内容を指す言葉です。名前の通り机に向かって行う仕事のことを指し、パソコンで資料作成をしたり、経費計算をしたりすることをまとめて「デスクワーク」と言います。
つまり、先ほど紹介した「事務」もデスクワークをすることがありますが、営業やプログラマー、カスタマースタッフなどもデスクワークを行うのです。
オフィスワーク
オフィスワークも職種を指す言葉ではありません。オフィスワークは社内で行う業務全般のことを指し、デスクワークはもちろん、セミナーを開催したり資料を整理したりすることもオフィスワークに含まれます。
ただ、清掃員や社員食堂のスタッフなどの業務はオフィスワークと言いません。
「事務」「デスクワーク」や「オフィスワーク」の英語表現
事務やデスクワーク、オフィスワークの違いを確認しました。ではこれらの職種・業務内容をどのように英語で表現するのか解説していきます。
事務
専門知識の必要ない「事務職」は英語で「clerical job」または「clerical work」と言います。
わたしは事務職で働いています。
わたしは事務職で働いています。
同じような文章ですが、「job」は数えられる名詞のため「a」が付き、「work」は数えられない名詞のため「a」は付けないのがポイントです。
また、以下のような表現も覚えておきましょう。
・事務職の人:clerical worker(複数人の場合はclerical workers)
・事務スタッフ:clerical staff
・事務職という地位(ポジション):clerical position
わたしは事務職を辞めました。
デスクワーク
「デスクワーク」はそのまま「desk work」と表現します。
デスクワークを「paper work」を表現しているケースもありますが、これは用紙の記入や書類の処理などデスクワークの中でも“書類”を扱う仕事を指します。そのため、「paper work」にはプログラミングやホームページ作成、電話対応などの業務は含まれないのです。
つまり、「デスクワーク」と幅広い業務内容を表現する場合は「desk work」、デスクワークの中でも業務内容を限定する場合は「paper work」という表現を使い分けるとよいでしょう。
オフィスワーク
「オフィスワーク」もそのまま「office work」と表現します。
ただ、「office work」と言うと、「会社で行う仕事」というニュアンスになり業務内容を伝えているニュアンスになります。
そのため、「オフィスワークという職種」を表現するなら「office job」と表現するのがよいでしょう。
職業を英語で聞いてみよう
相手の職業を聞くのは、会話の中で頻出の表現だと言えるでしょう。
ここでは、職業を聞くときに基本表現を紹介します。
仕事は何ですか?
仕事を聞くときの代表的なフレーズといえば「What do you do?」ですね。ただ、仕事を聞くだけでなく、「どうしたの?」「何をしているの?」という意味にも解釈できます。会話の流れによって、何を聞かれているのか判断しなければなりません。
職業は何ですか?
「職業」という意味のoccupationを使っているので、直接的に仕事について質問できます。
英語で職業を聞かれたら何て答える?
「What do you do?(仕事はなんですか?)」と聞かれたときの答え方について解説します。
「職業は会社員です」は間違い?
日本人同士の会話で仕事を聞くシーンをイメージすると、「会社員です。」と答える方が多いですよね。
そのため、英語でも「I’m an office worker.(わたしは会社員です。)」と回答するのが正解ではないかと考える方が多いでしょう。
間違いではないのですが、英語の場合「営業職」「プログラマー」「事務職」など具体的な職種・部署を回答するのが自然です。つまり、「I’m an office worker.」と答えるなら、そのあとに具体的な職種や部署が続くのが一般的と言えます。
そのため、「I’m an office worker.」と言って会話を終えてしまうと、不自然に感じられてしまうかもしれないので注意しましょう。
日本人同士の場合、親しくない相手との会話で具体的な職種まで答えるのは言い過ぎているように感じるかもしれません。しかし英語の場合、具体的な職種まで答えるのが自然だと覚えておきましょう。
仕事は何ですか?
わたしは事務職で働いています。
職業は何ですか?
わたしは不動産会社で働いています。
まとめ
いかがでしょうか。
今回は「事務職」の英語表現について解説しました。
「事務職」は英語で「clerical job」または「clerical work」と言います。
また、「事務職の人:clerical worker」「事務職という地位(ポジション):clerical position」などの表現もあるので覚えておきましょう。
ぜひ今回の記事を参考に、「事務職」英語表現や、職業の聞き方・答え方について押さえて、スムーズな英会話を楽しんでみてくださいね。