皆さんこんにちは!今回は「ピーキー」についてです。
皆さんは「ピーキー」って聞いたことがありますでしょうか。
私は一時期、「あの人はピーキーだよね」というフレーズを聞いたことがあります。
今回はこの「ピーキー」の意味と、英語との関わりなどをご紹介していきます。
それでは見ていきましょう。
「ピーキー」とは?
早速「ピーキー」がなんなのか見ていきましょう。
「ピーキー」は英語で”peaky“と表記します。日本語でもよく聞く「ピーク」の派生語で、”peak“という名詞を”peaky“つまり形容詞にしたものです。
“peak“は「絶頂」や「頂上」、「尖った」という意味があります。日本語でもカタカナ英語で、「~~がピークに達した」といった表現をしますよね。
“peak“の派生語の”peaky“は実は意味が2つあるんです。それぞれの意味を見ていきましょう。
“peaky”の意味:「体調がすぐれない」
まずは”peaky“の「体調がすぐれない」という意味についてみていきましょう。
“peaky“は、人が病気であるか、または健康状態が良くないことを示すことができます。顔色が悪い、元気がない、体調がすぐれないといった人間の健康状態を表すことが多いです。
「絶頂」や「頂上」を表す”peak“の派生語ですが、全く意味が異なりますよね。
これはイギリス英語のスラングとなるからです。”peak“の派生語として覚えるのではなく、全く別の単語として覚える方が良いでしょう。
“peaky”の意味:「体調がすぐれない」の類義語とは?
“peaky“は「体調がすぐれない」を意味するので、類義語は、”sick“や”ill“、”unwell“、”pale“などです。いずれも人間の健康状態が良くないことを示す形容詞です。
類義語”sick“や”ill“、”unwell“、”pale“を簡単におさらいしてみましょう。
“sick”
“sick“は、病気や症状があることを示します。最も聞き馴染みのある、体調が悪い時に使われる単語ですよね。
“ill”
“ill“も「病気である」、「体調が悪い」ということを表しますが”sick“よりももっと重い病気であるときに使われます。
“unwell”
“unwell“は、「体調が良くない」ことを指しますが、具体的な病気や症状を示すことはありません。一般的な不快感や体の不調を表現する際に使います。”well“「良い」の対義語ですね。
“pale”
“pale“は、肌の色や顔色が薄いことを指します。「体調が悪い」、「疲れている」あるいは「ショックを受けたとき」などに使われます。
“peaky”の意味:「体調がすぐれない」はどのように使う?
“peaky“は、”feel peaky“や”look peaky“という風に使います。「体調が悪いと感じる」、「顔色が悪く見える」という意味になり、主に自身や誰かの体調がすぐれない場合や他の人の体調がすぐれないように見える際に使えます。
例文でイメージを深めていきましょう。
(例文)
You look a bit peaky. Are you okay?
訳)体調が少し悪そうだけど大丈夫?
How are you today? Do you wanna go outside?
訳)今日の調子はどう?どこかへ行かない?
I feel peaky, so I just stay at home.
訳)今日は体調がすぐれないから家にいるよ。
She felt peaky after the party.
訳)パーティーの後、彼女は体調が悪かった。
続いては、”peaky“のもう一つの意味を見ていきましょう。
“peaky”「ピーキー」のもう一つの意味とは?
“peaky“「ピーキー」のもう一つの意味は、「特定の状況下や限定的な範囲において、非常に高い性能を発揮するが、それ以外の状況では使い勝手が悪いさま」という意味となります。
“peaky“「ピーキー」は人とモノ、どちらに対しても使うことができます。
例えば、「クリエイティブな仕事が得意だが、単純作業が極端に苦手な人のことを指したりすること」、「処理能力が高いが、大容量のデータは処理できない機械」などが”peaky“に当てはまります。
また、「特定の状況下や限定的な範囲において、非常に高い性能を発揮するが、それ以外の状況では使い勝手が悪いさま」という意味から派生して、「扱いにくい人やモノ」、「面倒な人、事」などを意味することもあります。
極端、つまり、能力値や性格、性質が安定しない人やモノって扱いにくかったりしますよね。そんな人やモノのことを”peaky“つまり「ピーキー」と呼びます。
「ピーキー」は日本独自の表現?
ここまで「ピーキー」のもう一つの意味である「特定の状況下や限定的な範囲において、非常に高い性能を発揮するが、それ以外の状況では使い勝手が悪いさま」と、「扱いにくい人やモノ」、「面倒な人、事」をご紹介しました。
この意味は実は日本独自の表現で海外では使われないんです。
海外では「ピーキー」つまり”peaky“は”peak“の派生語である形容詞として捉えられます。
海外では通じないので注意しましょう。
日本独特の表現「ピーキー」の由来とは?
この日本独特の表現「ピーキー」は一体どのように生まれたのでしょうか?
「ピーキー」は元々自動車関連の用語として使われていました。
自動車やバイクなどのエンジン、ハンドリング性、タイヤの特性などを表現する単語でした。特にモータースポーツやスポーツカーなどに利用される高性能高馬力エンジンのことを指します。
先ほどもご紹介した通り、「ピーキー」は”peak“の形容詞の役割をする派生語です。”peak“は「頂点」や「頂上」、「尖った」という意味があり、高性能高馬力エンジンはその性能の「頂点」、つまり「ピーク」が著しく秀でています。
そのため、自動車やバイクのエンジン、ハンドリング性、タイヤの特性などを表現する単語として「ピーキー」は浸透し、「特定の状況下や限定的な範囲において、非常に高い性能を発揮するが、それ以外の状況では使い勝手が悪いさま」と、「扱いにくい人やモノ」、「面倒な人、事」という意味を持つようになりました。
モータースポーツやスポーツカー向けのエンジンやその他の部品は高馬力で高い性能を持っているものの、それと引き換えに、エンストしやすかったり、うるさかったり、乗り心地が悪かったり、燃費が悪かったりなどなど、デメリットがたくさんありました。
まさに、「特定の状況下や限定的な範囲において、非常に高い性能を発揮するが、それ以外の状況では使い勝手が悪い」また、「扱いにくいモノ」なのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は「ピーキー」の英語としての意味と、日本独自の表現についてご紹介しました。
“peaky“は”peak“の形容詞の派生語ですが、「体調がすぐれない」を意味するイギリスのスラングの側面と、「特定の状況下や限定的な範囲において、非常に高い性能を発揮するが、それ以外の状況では使い勝手が悪いさま」という日本独自の意味がありましたね。
意味が地域で違ってくる単語ですので、使う際は十分に注意しながら使ってみましょう。