皆さんが思い浮かべる英語での「こんにちは」はどのような表現でしょうか。「Hello」や「Good afternoon」などを思い浮かべる方も多いのでは?私たちが英語を学ぶ際、最初に習う表現と言っても過言ではないでしょう。小学生の時や中学生の時には上記のように言うのだと習ったのにも関わらず、ネイティブスピーカーの感覚は私たちとは少し異なるようです。残念ながら日本の英語教育は世界に対して大変遅れており、文法がメインで間違いを認めない傾向が多いにあります。にもかかわらず、自然な言い回しを学習できていない状態がずっと続いています。今回は、もっと自然な「こんにちは」を英語で学ぶべく、表現方法とそのニュアンスをお伝えしていきます!

Helloはどんな時に使うの?

Helloはどんな時に使うの?

「Hello」を英語圏で使わないというわけではありません。ただ、私たちが思い浮かべる「Hello」と違って、ネイティブスピーカーが思い浮かべるのはかなり堅い表現だということです。ですから、「Hello」はフォーマルな場で使われるものであり、日常会話であまり出てこないものなのです。気軽に使えないことを知らずに使うと、ネイティブスピーカーにとってはなんだか違和感を感じる言い回しになってしまうのです。では、具体的に「Hello」はどのようなシチュエーションで使うのでしょうか。

初めて会う時

「Hello」はフォーマルな印象を持っていることから、初めましての時に使われることも多いものです。私たちが中1の時、教科書で習った以下のような表現は、初めて会う相手に対して使うものです。初めて会うのですから、Helloの後にnice to meet youを続けて言うのも適切です。

Aさん
Hello, nice to meet you.
訳)こんにちは、はじめまして。

電話を取る時

「Hello」と言えば、電話で使う「もしもし」と同等表現になると習ったことを覚えていますか?教科書ではたびたび「電話表現」という項目があり、そこでまとめて電話で使うフレーズを覚えたはずです。この時に覚えた、「もしもし」に「Hello」を使うというのは本当です。ネイティブスピーカーも日常的に使います。

ただ、これも知らない人から電話がかかってきた場合などで、友達とわかっている場合はフォーマルな言い回しになるためあまり使いません。語尾を上げて「Hello?」と言うことで、「どなたですか?」という意味合いを出すことができます。

ちなみに、電話関係で「Hello」を使うのは「もしもし」以外にも、回線が悪くて相手の声が聞こえなくなった時に使います。日本語でも、そんな時は「もしもし?」と言いますよね。相手が自分の声を認識しているかの確認作業になるため、英語でも語尾を上げて「Hello?」と尋ねます。

接客をする時

接客をする時にも「Hello」を使います。フォーマルな表現はお客さんに対して使うべきというのはわかりますね。しかし、やはりお客さんでも顔見知りでない場合に使うことが多いです。もちろんお国柄にもよりますが、海外では店員さんはもっとフランクで、(悪く言えばサービスが悪いという場合もありますが・・・)日本のように「お客様は神様です!」と気張っていなかったりします。

店員だから常に引き締まっていなければならないというような感じがなく、どことなく友達のような雰囲気で接してくれるところも多いです。世間話をしたり、そこで仲良くなることも。だから日本よりも海外のお店の方がもっと気軽に買い物ができると言う人もいます。

友達にはHi!を使おう

友達にはHi!を使おう

「こんにちは」と言いたい場合、友達に使うのであれば「Hi」が最もポピュラーです。ここで「Hello」を使うと、あまりに堅すぎて「どうしたの・・・?」と引かれてしまうこともありますよ!初対面だけ「Hello」にしておいて、その後は「Hi」で通すのが無難でしょうね。これだけ使われるとあまりスラングという感じがしないかみしれませんが、一応「Hi」もスラングの1つとなります。

「Hi」は友達や仲間内で使われることはもちろん、同僚にも使えるのでビジネスシーンでは使ってはいけないなどの暗黙のルールはありません。初対面であっても失礼に当たらないため、もはや「Hello」は特別にフォーマルな時以外封印してしまっても良いかもしれません。これから店員さんになる予定がなかったり、電話以外でそんなフォーマルな場に出る予定がない場合は、これを期に「こんにちは」は「Hi」にしておくのもいいかもしれません。他の表現でも日本人の英語は丁寧すぎて堅すぎると思われているので、そのイメージを払しょくするのにも良いですよ!

Hiに続く挨拶表現

「Hi」はどんな時間でも使える万能表現です。しかし、この短いフレーズだけでは心もとない場合、「Hi」に続けて色々なフレーズを続けることができいます。以下に例をいくつかご紹介するので、好きな組み合わせを使ってみてくださいね。

Aさん
Hi, there!
訳)やあ!
Aさん
Hi, how are you?
訳)やあ、元気?
Aさん
Hi, how’s it going?
訳)やあ、調子どう?
Aさん
Hi, how are you doing?
訳)やあ、最近どう?
Aさん
Hi, Bob. How are you?
訳)やあ、ボブ、元気?
Aさん
Hi, guys!
訳)やあ、みんな!
Aさん
Hi, how’s life?
訳)やあ、調子どう?
Aさん
Hi, good to see you again.
訳)やあ、また会えて嬉しいよ。

元気か聞かれた時の返し

「Hi」の後には相手の様子をうかがう言葉が入りますが、元気かと聞かれた場合は一言で軽く返すことが一般的です。具体的には以下のような表現を使います。

Aさん
I’m excellent!
訳)絶好調だよ!
Aさん
Great!
訳)調子いいよ!
Aさん
Good.
訳)元気だよ。
Aさん
I’m doing well.
訳)いいよ。
Aさん
Not bad.
訳)悪くないよ。
Aさん
Fine.
訳)調子良いよ。
Aさん
I’m OK.
訳)まあまあかな。
Aさん
A little tired.
訳)ちょっと疲れてる。
Aさん
Not good.
訳)良くないね。

上から元気な順番に並んでいます。もっとたくさんの表現がありますが、これだけ覚えておけばどんな調子であっても答えられるでしょう。また、皮肉を用いることが好きな英語圏では、「めちゃくちゃに元気」と言っておきながら本当はその逆だという場合もあります。映画のワンシーンでも見られ、嫌いな相手にあえてそう言っていることもありますよ!そういうニュアンスまでわかるようになれば、相手がジョークで言っているのかそれとも本気なのかがわかりますし、自分で使い分けらえるようになれば、たとえ簡単な受け答えでも英語の上達を感じられるはずです。

まとめ

私たちが習ってきた「Hello」が「こんにちは」という意味を持つという知識は、半分本当で半分嘘でした。確かに使わなくはないものの、初対面でフォーマルな場でないとなかなか使わないことまでは教えてもらえないことが多いでしょう。挨拶表現として使うならこれからは「Hi」にしておき、その後に続く表現もセットで覚えてしまうのがネイティブスピーカーらしい英語に近づくための一歩です。その時の返しも、典型的な「I’m fine, thank you. And you?」ではおかしいものになります。もっとラフに使える本物の英語を学んでおきましょう!