「コアラのマーチ」として身近な存在ともいえる「コアラ」は、見た目がかわいくて人気の動物ですよね。
野生のコアラは日本に生息していないので、国内でコアラに会えるのは動物園だけです。また、数ある動物園の中でもたった7箇所にしかいません。
そんな貴重な存在ともいえるコアラですが、英語で何と言うのか、特徴や生態について詳しく知らない方も多いでしょう。
そこで今回は、コアラの特徴を解説したうえで、英語表現についても解説していきます。
ぜひ最後までご覧ください。
「コアラ」の特徴
意外に知られていないコアラの特徴や生態について解説していきます。
コアラの祖先と人間との関わり
現在は絶滅していますが、コアラの祖先はオーストラリアに分布していた「ディプロトドン」と考えられています。
そして6万年前からオーストラリアに住んでいた先住民のアボリジニは、コアラを食べて生活していました。ただ、アボリジニとコアラはうまく共存しており、この当時はコアラが絶滅の危機に陥ることはありませんでした。
その後18世紀以降、オーストラリアに移り住んだヨーロッパ人は、コアラの毛皮を採るために狩猟を開始したり、居住地を拡大するためにコアラの生息地を小さくしたりしてしまいます。そして、コアラの数が大きく減少してしまい、現在では絶滅危惧種に指定されるようになります。
コアラの生態
コアラは哺乳類の中で最長の2mの盲腸を持っています。というのも、コアラの主食であるユーカリの葉は硬く、毒素や油分が多く含まれているので、時間をかけて吸収・消化する必要があるのです。
また、コアラは基本的に木の上で生活しており、睡眠も木の上で行います。ユーカリの葉から摂取できるエネルギーは少ないうえに消化・吸収に時間がかかるので、一日20時間木の上で睡眠を取ります。ただ、ユーカリの木は高くて天敵に狙われにくいという利点があり、ユーカリの葉を食べて木の上で生活できるようにコアラが進化したと考えられていますよ。
さらに、木から降りるのは天敵に狙われる危険があるため、できるだけ木から降りないで済むよう、水分補給もユーカリの葉から行います。
そのほか、コアラのお腹には袋があって、袋の中で赤ちゃんを育てることや、離乳食としてお母さんの体内で半分消化された「パップ」といううんちを食べるのも特徴と言えるでしょう。
コアラの飼育にはお金がかかる
日本の動物園でも飼育されているコアラですが、実は餌代が非常に高額なことをご存じでしょうか。
日本の気候上ユーカリの葉が栽培しにくい、さらに農薬が使用できないといった理由から、コアラ一頭あたり年間1,000万円を超える餌代がかかるのです。
そのため、費用面からコアラの飼育を継続できる動物園が減りつつあります。
「コアラ」は英語で?
コアラは英語で「koala」と言います。
コアラはオーストラリアに生息しています。
コアラの生態を英語で表現してみよう
コアラの生態や特徴について解説しましたが、英語ではどのように表現するのでしょうか。
「有袋類」や「夜行性」といった英語表現を使いつつ、コアラについて英語で説明していきましょう。
コアラは有袋類です
コアラはお腹に袋がある「有袋類」ですよね。有袋類といえばカンガルーのイメージが強いかもしれませんが、オーストラリアにはなんと140種類以上の有袋類が生息しています。
というのも、オーストラリアは歴史上長く独立した大きな島国だったため、オーストラリア独自の生物が進化したのです。その中で、有袋類も進化したと考えられていますよ。
コアラはオーストラリアの象徴的な有袋類です。
「象徴的な」という意味のiconic、「有袋類」という意味のmarsupialsを使った文章です。この文章を覚えておけば、コアラに限らずさまざまなオーストラリアの有袋類を表現できますね。
最も一般的に知られている有袋類はカンガルーです。
コアラは夜行性です
コアラは一日20時間、最長で22時間も睡眠を取るので、活動時間は一日のうちたった4~5時間ほどしかありません。ちなみに、よく寝るイメージのあるナマケモノですら一日15~20時間睡眠なので、コアラの睡眠時間の長さがわかりますよね。
コアラは日中のほとんどを寝て過ごし、短い活動時間は夜間となっています。
コアラは主に夜行性です。
「夜行性」は英語でnocturnalと言います。夜行性の動物は他にもたくさんいるので、役立つキーワードですね。
コアラの赤ちゃんはお腹の袋で育つ
コアラの妊娠期間はたった35日ほどなので、短い妊娠期間を経てすぐに赤ちゃんが生まれます。しかし、コアラの赤ちゃんは超未熟児の状態で生まれ、大きさは約2cm、重さはたった0.5gしかありません。
そのため、コアラの赤ちゃんは体が大きくなるまで、約6ヶ月間をお母さんのお腹にある袋の中で過ごすのです。
コアラの赤ちゃんは出ていく準備ができるまでの6か月間、お腹の袋で過ごします。
joeyというのは有袋類の赤ちゃんを表す言葉です。そのため、joeyだけだと、コアラの赤ちゃんやカンガルーの赤ちゃんなどを有袋類全般の赤ちゃんをイメージさせます。
コアラの赤ちゃんと強調したい場合は、joeyの前にkoalaというのを付けるようにしましょう。
オーストラリアに生息する動物
最後にオーストラリアに生息するコアラ以外の動物の英語表現を紹介します。
カンガルー
オーストラリアに生息する有袋類といえば、カンガルーをイメージするのではないでしょうか。お母さんのお腹にある袋から、赤ちゃんカンガルーが顔を出している姿を見たことがある方もいるでしょう。
そんなカンガルーは英語でkangarooと言います。
メスのカンガルーは、赤ちゃんカンガルーを袋の中に入れて動きます。
ウォンバット
オーストラリア固有の有袋類で、穴を掘るのが得意なウォンバット。
ウォンバットは英語でwombatと言います。英語の名前がそのまま日本語の名称として使われているのがわかりますね。
ウォンバットはオーストラリアが原産です。
まとめ
いかがでしょうか。
今回は「コアラ」の英語表現について解説しました。
コアラは英語でkoala、コアラの赤ちゃんは英語でkoala joeyと言います。
そのほか、「有袋類:marsupials」「夜行性:nocturnal」などの単語も紹介しました。コアラに限らず、さまざまな動物を説明するときに使える表現なので、覚えておいてくださいね。
オーストラリアは日本では見られない珍しい動物たちの楽園なので、今回の記事で紹介した英語をチャックして、ぜひ一度訪れてみてくださいね。