ビジネスを中心に、意外と使用機会が多いのが「倉庫」という言葉。

とはいえ、ひとくちに倉庫と言っても、物流で使うような大型の倉庫から、お店などにある小型の保管庫や物置まで、さまざまなものがあります。日本語では全て「倉庫」の一語で表せますが、英語の場合はどうでしょうか。

ということで、今回のテーマは「倉庫」です。倉庫を表す英語表現を3つご紹介し、それぞれの表す意味合いやニュアンスの違いを詳しく説明していきます。

また、「倉庫に預ける」などの頻出表現についても扱うので、ぜひ参考にしてみてください。

それでは、早速始めていきましょう!

「倉庫」は英語で何て言う?

「倉庫に保管する」など、倉庫の関連表現

「倉庫」は英語で “warehouse”、”stockroom”、”storage” のいずれかで表現するのが一般的です。それぞれに用途や大きさなど、表すニュアンスが異なるので、1つずつ詳しく確認していきましょう。

①warehouse

日本語の「倉庫」の語感に最も近いのが “warehouse” です。発音記号は「wéɚhὰʊs」、カタカナ表記だと「ウェアハウス」となります。

warehouse に含まれる ware はもともと「製品、商品」 を意味する言葉。house は「家」という意味で有名なように「建物」を表すので、warehouse で「製品を保管する建物」という意味です。

warehouse は特に、工場などで使われるような比較的大きな倉庫を表します。街中で見かけるものというより、郊外にあるイメージですね。

Aさん
The goods have been sitting in the warehouse for a long time.
訳)その製品は長い間、倉庫に置きっぱなしになっています。

私たち日本人にとって身近な例だと、横浜にある「赤レンガ倉庫」が warehouse です。”Red Brick Warehouse” と英訳されることもありますし、地名なのでそのまま “Aka Renga” でも通じます。

とはいえ、赤レンガ倉庫が海外貿易のための倉庫として使われていたのは遠い昔の話。現在では主にショッピングや食事などができる「大型ショッピングモール(mall)」として愛されています。

Aさん
Yokohama Red Brick Warehouse used to be a real warehouse.
訳)横浜赤レンガ倉庫は、かつて本当に倉庫でした。

②stockroom

“stockroom” は、お店の在庫などを保管するような小さめの倉庫を表します。発音記号は「ˈstɑˌkrum」、カタカナだと「ストックルーム」です。

stock が「在庫」、room が「部屋」という意味なので、stockroom はそのまま「在庫を保管するための場所」という意味。

お店の裏側にある在庫保管用のスペースから、独立した建物である保管庫まで、幅広く stockroom で表すことができます。

Aさん
I’m going to the stockroom to check the left.
訳)在庫確認のために倉庫に行ってきます。

ちなみに、日本ではお店の裏側にある在庫スペースのことを「バックヤード」と言いますが、これは完全な和製英語です。英語の “backyard” は家庭の裏庭を表すので、お店の文脈で使われることはまずありません。

Aさん
I’m going to the backyard to check the left.
訳)在庫確認のために裏庭に行ってきます。
Bさん
Backyard? Why?
訳)裏庭に在庫?何で?

 

また、お店の裏側にある場所が「作業場、工房」の場合は “workshop(ワークショップ)” と表現します。

Aさん
This shop has a workshop a craftsman repairs the goods on the spot.
訳)このお店には、職人がその場で修理できる作業場が併設されています。

 ③storage

商用から家庭用まで、幅広く何かを保管するための場所を表すのが “storage” です。発音記号は「stˈɔːrɪdʒ」、カタカナだと「ストレージ」となります。

storage が表すのは、あくまで「保管するための空間」です。そのため、倉庫として独立した建物だけでなく、物置部屋などの保管スペースという意味合いで使われることもあります。日本でもよくある「トランクルーム」も、英語だと storage(storage room)と表現するのが一般的です。

Aさん
It’s getting cold these days.
訳)最近寒くなってきたね。
Bさん
Yes. Let’s take the gas heater out of our storage.
訳)そうだね。倉庫からガスストーブを出そうか。

 

また、身近なところだと、私たちが使うスマートフォンの容量も storage で表します。データを保管する「目に見えない物置」というイメージですね。

Aさん
My phone’s storage is always full.
訳)私の携帯の容量はいつもいっぱいです。

「倉庫に保管する」など、倉庫の関連表現

「倉庫に保管する」など、倉庫の関連表現

最後に、倉庫での作業などを表す表現をいくつか確認しておきましょう。

「倉庫に保管する」in English

倉庫に何かを保管する場合は “store(ストア)” がよく使われます。

ストアと聞くと、ショップと同じく「お店」が浮かぶ人も多いと思いますが、store はもともと「蓄える」という意味の動詞です。「売るために何かを蓄えている場所⇒お店」とイメージが変遷したものと考えられます。

大型の warehouse から小型の stockroom まで、幅広い倉庫への保管に store を使うことができます。

Aさん
We store many unsold goods in the warehouse.
訳)倉庫に大量の売れ残り品を保管しています。

「倉庫に入れる」in English

倉庫に何かを入れる場合は “put(プット)” が適切です。「(倉庫の中に)物を置く」というニュアンスになります。

put は時制が変わっても put のままです。そのため、「倉庫に入れた」という場合も “putted” とはならないので注意しましょう。

Aさん
I put my winter clothes into the rental storage.
訳)冬服をレンタル倉庫に入れました。

「倉庫から出荷する」in English

倉庫が特に物流倉庫(distribution warehouse)の場合、そこから製品を出荷する必要があります。「出荷」は英語で “ship(ship)” と言うので、「倉庫から~を出荷する」は “ship ~ from a warehouse” と表現できます。

ship はもともと船(ship)で出荷することを表しましたが、現在では船に限らず出荷全般を意味して使われます。

Aさん
We ship about 1,000 goods a day from this warehouse.
訳)私たちは1日約1000個の製品をこの倉庫から出荷します。

まとめ

今回は「倉庫」を表す英語表現について詳しくご紹介してきました。

「倉庫」は英語で “warehouse”、”stockroom”、”storage” のいずれかで表されます。郊外型の大きなものは warehouse、小型のものは stockroom、幅広く保管用のスペースなら storage が適切です。表したいニュアンスに応じて、これら3つの表現を使い分けていきましょう。

それでは、これからも楽しい英語学習を。

Let’s enjoy!!