シュークリームは、スーパーやコンビニでもなかなか美味しいものが手に入る、気軽に食べられるスイーツのひとつですよね。シュー生地が固いもの、やわらかいもの、カスタードだけ入ったもの、カスタードと生クリームが入ったものなど種類も色々楽しめます。

ではシュークリームは英語で何というのでしょうか。今回はシュークリームと、それにまつわる単語やフレーズ、語源や歴史などをいろいろ紹介します。

シュークリームは正しくは英語でなんて言う?

シュークリームは、英語で「cream puff」といいます。この「puff」はふわっとした、膨れたもののことを指す単語です。洋服にもパフスリーブというふわっと膨らんだ袖のついたものがありますよね。お菓子の場合、ふわっと軽く焼き上げたお菓子のことを「puff」といいます。「中にクリームが入った、ふわっと焼き上げたお菓子」、それが「cream puff(シュークリーム)」というわけです。

Aさん
Where are you going?
訳)どこか行くの?
Bさん
I’m going to the convenience store. Is there anything you want?
訳)コンビニ行くけど、何か欲しいものある?
Aさん
Get me some cream puffs. I’m in the mood for something really sweet.
訳)シュークリーム買ってきて。すごく甘いものが食べたい気分なの

シュークリームの仲間、プロフィトロールって?

「cream puff」以外にも「シュークリーム」を表す単語があります。「profiterole(プロフィトロール)」がそれで、イタリア・フランス発祥のシュークリームのことです。
小ぶりのシュークリームを積み上げ、チョコレートソースやキャラメル、粉砂糖などをかけたもので、シュークリームの中身はクリームだったりアイスだったりさまざまです。
日本でもプロフィトロールが食べられるお店があるので、ぜひチェックしてみてください。

参考:PRTIMES「プロフィットロールのおはなし」

 

エクレアは英語でなんて言う?

エクレアは、英語で「eclair」といいます。細長い形のシュー生地にクリームを挟み、上に薄くチョコレートをかけたお菓子のことです。語源はフランス語で「稲妻」という意味を持つ「éclair(エクレール)」です。どうしてお菓子に「稲妻」を意味する名前がついているのか、気になりますよね。これは、エクレアを食べる時にはクリームが飛び出す前に「稲妻」のような速さで食べる必要があることからその名前がついたといわれています。

 

シュークリームの語源って?

シュークリームの語源は、「”Chou à la crème”(シュー・ア・ラ・クレーム)」というフランス語だといわれています。この「”Chou”」は「キャベツ」のことで、シュークリームの見た目がキャベツに似ていることから、この名前が付けられたそうです。
日本にシュークリームが伝わった時、フランス語の「”Chou”(シュー)」と、英語の「cream(クリーム)」を合わせて名づけられたといわれています。

 

シュークリームは元は揚げ菓子だった?

シュークリームは元は揚げ菓子だった?

シュークリームは、オーブンがない時代にシュー生地を油で揚げて作ったお菓子「ベーニェ・スフレ」が始まりだといわれています。たしかに、生地に熱を加えるのに、揚げてしまうのが一番簡単ですよね。1581年には、料理本にクラップフェンというお菓子が登場するのですが、このお菓子はシュー生地のようなやわらかい生地を壷に入れたものを油に落として揚げる方法が記されているそうです。それが、シュー・ア・ラ・クレームのご先祖様のような存在なんですね。シュー生地からはさまざまなお菓子や料理が生まれています。

 

シュー生地を使ったさまざまなお菓子

シュー生地を使ったお菓子には、シュー・ア・ラ・クレームの他に、はつかねずみの形をした「スーリ」や、タルト生地の中にシュー生地を入れ、仕上げにフイユタージュを十文字にかけた「ポン・ヌフ」、またエクレアの小さなサイズのもので「カロリーヌ」などさまざまなシュー菓子が作られています。シュー生地を油で揚げて作る「ペ・ド・ノンヌ」もフランスで今も親しまれているお菓子のひとつです。

 

シュークリームの意味は?

シュークリームの意味は?

シュークリームが好きな人は多いですが、これが和製英語であることはご存知でしょうか。
シュークリームをそのまま英語にすると「shoe cream」となり、「靴のクリーム」という意味になってしまうのです。「シュークリームが食べたい」と英語でそのまま伝えたら、きっと驚かれてしまいますね。
もちろん、日本でシュークリームを食べたことのある人は理解してくれるでしょうが、英語名は「puff cream」だということは覚えておきましょう。

Aさん
Hey, would you like to try some? I made cream puffs yesterday.
訳)ねえ、良かったら食べない?昨日シュークリーム作ったの
Bさん
Oh, are they cream puffs? I thought it was millefeuille.
訳)あ、シュークリームなの?ミルフィーユかと思った
Aさん
Actually, the puff dough didn’t puff up. But they taste good.
訳)実は生地が膨らまなかったの。でも味は美味しいよ
Bさん
Let’s see. It’s true. It tastes good.
訳)どれどれ。本当だ。味はイケるね

シュークリームの隠語とは?

シュークリームの英語名である「cream puff」には、弱虫とか意気地なし、といった意味がある他、軽蔑的な意味での「同性愛の男性やゲイ」を指します。不用意に発言するのは止めましょう。日本と違って暴力事件に発展する可能性もあります。実際、差別的な言葉を発した場合、暴力を受けても仕方ない、という意見も多いです。あきらかにスイーツの話をしている分には問題はありませんが、そういう差別的な隠語としての意味もあることは頭に入れておいた方が良いでしょう。
また、「cream puff」には、「特別に調子の良い中古車」という意味もあります。

 

シュークリーム のシュー の意味は?

シュークリーム のシュー の意味は?

「”Chou à la crème”(シュー・ア・ラ・クレーム)」の「”Chou”(シュー)」は、キャベツという意味があることはよく知られていることですが、実はフランス語の「”Chou”(シュー)」はもっと広い意味で使われる単語です。
「”Chou”(シュー)」は、キャベツ以外にカリフラワーや芽キャベツ、ハボタン、コールラビ(カブの本体から葉っぱが生えたような独特の形をしたアブラナ科の野菜)、ロマネスコ(ローマやドイツで多く栽培される野菜。ブロッコリーやカリフラワーなどのように花蕾の部分を食べる)、ケールなど、いろんな種類の野菜を表すことができます。

 

まとめ

シュークリームは元は揚げ菓子だった?

シュークリームに限らず、普段何気なく使っている言葉が和製英語だった、ということはよくあります。伝わらないのは仕方ないとして、全然別の意味になってしまうこともありますから、色々な和製英語を調べてみるのも良いですね。英語力を上げるには、興味を持つことが大切です。外国人が日本語をアニメで覚えるように、自分の興味の持てるもので英語を学ぶのも楽しいですよ。オンライン英会話も楽しいのでぜひトライしてみて。Go for it!