英単語にも品詞があって、全ての品詞を言い当てられる人はあまり多くありません。
しかし、難解なリーディングとなると品詞理解はとても重要です。
それに品詞を理解していれば英文を読むときに、目で読むだけでセンテンスが何を伝えたいかを速読できます。
そこで、今回の記事では英語の品詞の解説をします。
あわせて品詞チェックの方法もお伝えするので、見分け方も覚えていきましょう。
英語の品詞とは?
英語の品詞とは、英文の各要素を成り立たせる英単語の分類です。
たとえば、apple(りんご)は名詞であり、主語や目的語、補語などで使われます。
一方、beautiful(美しい)は形容詞であり、補語や名詞を修飾する修飾語として使われますよ。
そのため、英単語を暗記するときに品詞も合わせて覚えると、英文の各要素が分解でき、英文の日本語訳や暗記にとても役立ちます。
では、実際に次の項目からは英文で使われる10個の品詞を、それぞれ解説します。
英語の10品詞の詳細解説
英語には10個の品詞があり、それぞれに違った使い方があります。
たとえば、名詞には主語や目的語、補語になる使い方、一方副詞には修飾語となる以外に使い方はありません。
それぞれの品詞にどういった種類の英単語があって、どのように利用していくのかを次から確認していきましょう。
名詞
名詞は主に主語や目的語、補語になる使い方があります。
具体的な英単語をお伝えすると次のとおりです。
- apple(りんご)
- orange(オレンジ)
- human(人間)
名詞は世の中に無数にあり、中には動詞を名詞化する動名詞といった使い方もあります。
ちなみに、日本でも名詞だけで問いかけをする場合もありますが、英語圏内でも「Milk.」と伝えると、牛乳をくださいといった意味になります。
代名詞
代名詞は名詞と同様の使い方をするため、主語や目的語、補語として利用します。
具体的な英単語をお伝えすると次のとおりです。
- He(彼)
- She(彼女)
- It(それ)
- We(私たち)
- I(私)
- You(あなた、あなたたち)
- They(彼ら)
相手や物の属性、人数によって利用する代名詞が異なってくる点に注意しましょう。
たとえば、「Ship(船)」の代名詞は、「She」となるといった、歴史的な背景から由来する代名詞もあります。
動詞
動詞は接続詞を利用しない場合、各文章に1つしか存在しません。
その場所も決まっていて、主語の直後になる場合が多いです。
※命令文や倒置文などの場合は異なります。
具体的な英単語は以下のとおりです。
- play(遊ぶ)
- grow(育てる)
- make(作る)
- help(助ける)
人間や物の動作全般を表す単語のため、種類も非常に豊富です。
ただ、各文章において必ず1つしか挿入されないため、区別しやすい単語でもあります。
形容詞
形容詞は利用される場面が多いです。
というのも、補語として使われたり、名詞を修飾する修飾語としても使われたりするからですね。
具体的な英単語は次のとおりです。
- beautiful(美しい)
- cute(可愛い)
- young(若い)
形容詞の見分け方はとても難しく、補語になっている場合は意味がわからないと文章全体の意味が通じません。
たとえば、次の英文で形容詞の使い方を確認してみましょう。
- 補語としての使い方:She is beautiful.(彼女は美しい)
- 修飾語としての使い方:She has beautiful eyes.(彼女の目は美しい)
仮に補語としての使い方で、「beautifu(美しい)」の意味を覚えていなければ英文の意味はわかりません。
しかし、一方で名詞を修飾している場合には、単語を隠しても意味が通じます。
このように形容詞は補語か修飾語かで英文における重要度が異なってくる点に注意しましょう。
副詞
副詞は修飾語としてのみ利用する英単語の分類です。
形容詞と異なり、補語で利用することがないため隠して英訳しても文章の意味がわかります。
具体的な英単語は以下のとおりです。
- always(いつも)
- almost(ほとんど)
- sometimes(ときどき)
英文で副詞を利用するときには、動詞を修飾したり、名詞を修飾したりとさまざまな使い方が行われます。
たとえば、次の英文を確認してみましょう。
- He always play baseball.(彼はいつも野球をしている)
- I tried almost all of them.(私はそれらのほとんどを試した)
前者は動詞の「Play(〜する)」を修飾しており、後者は名詞の「all(全て)」を修飾しています。
このように副詞は、動詞、名詞、形容詞、副詞、全てを修飾する可能性がある点に注意してください。
ただ、この項目の冒頭にもお伝えしましたが、副詞を隠しても意味が通じる英文がほとんどなので、わからない副詞が出てきても焦らずに日本語訳してみると推測できる可能性があります。
助動詞
助動詞は肯定文と否定文では動詞の直前、疑問文では主語の直前に置かれる単語です。
具体的な英単語は次のとおりです。
- Will(〜するつもりだ)
- Can(〜できる)
- Should(〜するべきだ)
助動詞を利用すると文章全体のニュアンスが変わります。
たとえば、次の英文を確認してみましょう。
- I play baseball.(私は野球をする)
- I can play baseball.(私は野球ができる)
このように文章全体の意味が変わるため、助動詞になる英単語は必ず押さえておいてください。
前置詞
前置詞は、名詞の直前において「〜に」や「〜へ」といった日本語の助詞のような使い方をします。
具体的な英単語の例を伝えると次のとおりです。
- At(場所や時間を示して「〜で」)
- On(場所を示して「〜の上に」)
- To(場所を示して「〜へ」)
前置詞はそれぞれ意味があり、同じ前置詞でもその直後にある名詞によって意味が異なってきます。
たとえば、「On」を用いた英文を確認してみましょう。
- He always comes on time.(彼はいつも時間通りに来る)
- The book is on this table.(その本はこの机の上にある)
このように「On」は時間を示す名詞が直後にある場合と、物を示す名詞がある場合とで意味が異なる点に注意が必要です。
その他にも、各前置詞にはいつも使う用法と、少し異なった用法があるため各意味を押さえておきましょう。
接続詞
接続詞は文と文、もしくは品詞と品詞をつなぐ役目をする品詞です。
具体的な英単語は次のとおりです。
- When(〜のとき)
- If(もし〜ならば)
- And(AとB)
- But(AしかしB)
これらの使い方を、英文を使ってお伝えすると以下のようになります。
- When he comes home, he always has a present.(彼は家に来るとき、いつもプレゼントを持っている)
- I like sushi and curry.(私は寿司とカレーが好きだ)
このように、文と文をつないだり、名詞と名詞といった同じ品詞をつなぐ使い方をするのが接続詞です。
間投詞
間投詞は、各使い方を学ぶだけで利用できる英単語です。
具体的な英単語は以下のとおりです。
- Oh(驚きをみせながら「おー」)
- Well(言葉につまりながら「ええっと」)
- Okey(了解・承知しました)
このように英会話でもよく使われる英単語やフレーズが、間投詞と呼ばれます。
厳密な文法が成立しているフレーズと、成立していないフレーズが存在するので、意味を押さえて利用するのが最も効率的な学習方法です。
品詞の見分け方のコツ
ここまで品詞の解説をしてきましたが、見分け方のコツをまとめて紹介していきます。
コツ①場所が決まっている品詞をまず覚える
品詞の中でも、名詞、動詞、形容詞は場所が決まっています。
特に動詞は名詞の直後に置かれることがほとんどなので、品詞の見分け方を覚えるためには動詞から覚えていきましょう。
その後、名詞から形容詞と品詞を覚えていくと見分けられるようになります。
これら3つの品詞を押さえると、残り7つも簡単に区別が可能です。
コツ②副詞は省略しても意味が通じる
動詞、名詞、形容詞の順番で品詞を覚えたら、副詞の区別にチャレンジしてみてください。
というのも、副詞は全て省略しても意味が通じる英単語だからです。
動詞や形容詞、名詞、また副詞自身に修飾語として付加されるため、区別が難しく感じますがここをマスターすれば、残りの品詞はとても簡単になります。
コツ③前置詞と接続詞は直後の単語を見よう
前置詞と接続詞の見分け方は直後の英単語と文章を必ず確認してください。
見分けがつきにくい具体的な例文は次のとおりです。
- Before you get home, you have to buy a notebook.(家に帰る前にノートを買う必要がある)
- You have to get home before sunset.(日没までに家に変える必要がある)
「before」は接続詞と前置詞両方で利用する単語ですが、品詞を区別するときには、直後の状態に注意しましょう。
前者は直後が文章になっているのに対して、後者は「Sunset(日没)」という意味の名詞が置かれています。
名詞の直前に置くのが前置詞なので、後者の「before」の使い方は前置詞であるとわかります。
まとめ
英単語の品詞は、難解な英文を理解するためになくてはならないものです。
英単語を覚えるときには品詞もあわせて覚え、英文をリーディングするときにも意識しながら覚えていくことをおすすめします。
英文の品詞分解がスラスラできるようになると、英文読解マスターになれる日も近いです。