某スポーツブランドのキャッチコピーでもある「Just do it」。よくテレビのCMや店頭で見かけるのでつい口に出して言ってみた方は少なくないはずです。

シンプルで短い言葉ですが、この表現にさまざまな意味が含まれています。今回は、「Just do it」どんな場面や状況によって使い方が異なるのかを例文を用いてご紹介いたします。

「Just do it」の意味は?

「Just do it」の意味は、一般的には

・ただやるのみだ。

・とにかくやれ

といった意味になります。

これら二つの意味にはおおまかに3つのニュアンスが含まれていて、それは

・躊躇しないで早くやれ

・とにかくやってみろ

・あとはやるだけ。行動に移すのみだ

となります。

「Just do it」のニュアンス

場面によっては、「Just do it」は強い意味になってしまい、相手を威嚇してしまうこともあります。

気軽な仲で楽しい雰囲気の中で応援するときに「Just do it」を使えば「君はもう準備OKだ!あとはやるだけだよ!」という意味になります。

またなかなか実行に移せない人に向かって「Just do it 」を使うと、「愚痴や文句を言っている暇があればとにかくやってみれば?」「ひとまずやってみよう」という背中を押す言葉になります。

某ブランドの宣伝文句である「Just do it」は、「とにかくやってみよう!」というスポーツへの挑戦する態度と共に「(自社の商品を)使ってみよう!」とダブルで消費者の背中を押す意味があるのではないかと思います。
「Use」ではなく「Do」の動詞を使っているところが、いろいろな意味を含めさせられて良いですね。
ちなみに、この「Just do it」のスローガンを使い始めて、このブランドは売り上げを25%も伸ばしたそうです。

日本語では、「習うより慣れろ」「がむしゃらにやれ」や、「実行あるのみ」とといった意味で意訳することもあります。

「Let’s do it」と「Just do it」の違い

「Let's do it」と「Just do it」の違い

「Let’s do it」と「Just do it」は一見似ているフレーズなので、使い方に困るかたも少なくないはずです。ここでは、「Let’s do it」と「Just do it」はどのように異なっていてどのように使い分ければいいのかをご紹介します。

「Let’s do it!」は「さあ、やろう!」と言う意味

「Let’s do it!」や、「やってみよう」「さあ、やろう!」「頑張ってやろう!」という意味になります。

文頭の「Let’s」は「~やろう!」と何かに挑戦してみよう、何かをしてみようという意味になります。これは、「Let us」の省略形になります。

「Let’s do it!」と似ている言い方には、「Let’s do this!」「Let’s do that!」もあります。いずれも「さあ、やろう!」と言いたいときに使います。

Aさん
I’m thinking of cooking this chicken for BBQ.
訳)BBQでこのチキンを料理しようと思っているんだけど。
Bさん
Wow, this is such a huge chicken! Let’s do it when he comes! He can help you grill this chicken.
訳)わあ、大きいチキンだね!彼が来たらやってみよう!彼ならこのチキンをグリルするのを手伝ってくれるよう!

「Just do it」は「とにかくやってみよう」という意味

「Let’s do it」は「一緒にやってみよう」と相手を誘って行動に移すイメージがありますが、「Just do it」は「相手のみ」に「やってみて」と行動を促すイメージです。

Aさん
I’m thinking of cooking this chicken for BBQ. 
訳)BBQでこのチキンを料理してみようと思っているんだけど。
Bさん
Just do it! You know how to grill, right?
訳)やってみなよ! グリルの方法は分かっているんだろう?

「Just」は、日本語で「ちょうど」という意味もありますが、命令形の前に置くと「何でもいいから」や「とにかく」というニュアンスの意味になります。以下、そんな「Just」の使い方をもっと深掘りしていきます。

「Just」の意味と3つの使い方

ここでは、「Just do it」にある「Just」の意味を深掘りしていきます。

「ただの」を意味する「just」

良く会話に使われるのが「ただの」を意味する「Just」です。
「ただの」友達、「ただ」〇〇しているといった言い方をしたい時に使います。

Aさん
Who were you talking to?
訳)だれとしゃべっていたんだい?
Bさん
Just my cousin.
訳)ただのいとこだよ。

「Just do it」の「Just」もここでいう「ただやってみろ。」というニュアンスの「Just」に当てはまると思われます。
動詞の前に「Just」を使う方法には例文としてこのようなものがあります。

Aさん
Can you hold this for a second?
訳)これをちょっと持っててくれる?
Bさん
Why?
訳)なんで?
Aさん
Just hold it!
訳)いいからただ持ってて!

「ちょうど〇〇」という意味の「just」

動詞や名詞のまえに「just」をつけることで、「ちょうど〇〇」していた「ちょうど〇〇だ」という意味になります。

Aさん
How long have you been waiting?
訳)どのくらい待っている?
Bさん
I have just arrived here.
訳)ちょうどついたところだよ。

「だけ」という意味の「just」

「だけ」という「only」に近い意味で「just」を使うこともあります。
「Just one moment!」(少しだけ待って!)や「Just a minute!」(少しだけ待って!)などに使われます。

「Just do it」の使い方

「Just do it」の使い方

ここでは、様々な場面で使える「Just do it」の例文をご紹介いたします。

Aさん
I’m not sure if I can do this tomorrow.
訳)明日これができるか分からないよ。
Bさん
Just do it. You will be fine.
訳)やってみなよ。きっと大丈夫だよ。

***

Aさん
I don’t know how to dance like you.
訳)君のように踊る方法が分からないよ。
Bさん
Don’t ask me. Just do it!
訳)聞かないでくれ。ただやってみなよ!

「Just do it」で相手の背中を押していこう

ブランドのキャッチフレーズでもある「Just do it」は、相手の背中を押したい時に便利なことです。「とにかくやってみよう!」「やってみたらいいさ!」というポジティブな掛け声になるので、相手が悩んでいたら励ます気持ちと共に伝えてみると良いでしょう。ただ、イライラした言い方で「Just do it」と言うと「やってみればいいじゃん!?」と少しネガティブでぶっきらぼうな聞こえ方もしてしまうので注意してみましょう。