「equal」は、カタカナ語で「イコール」と日常的に使うことも多く、親しみのある単語ですね。今日は、「equal」について改めて意味を確認し、数学で使う「equal」について詳しくご紹介します。また、同じような意味の「same」という単語との違いを解説します。

「equal」の基本的な意味について

「equal」には形容詞、動詞、名詞があります。それぞれについて説明します。

形容詞「equal」

数や量、大きさなどについて「等しい、同じ」、また「平等の、対等の」という意味があります。

Aさん
The two countries are almost equal in size.
訳)両国は面積がほぼ同じです。

Aさん
These apples are all equal in size.
訳)このりんごは大きさが揃っています。

Aさん
Everyone is equal under the law.
訳)人はみな方の下に平等です。

ちなみに、「男女平等」は「equal rights for men and women」
「男女の機会均等」は「equal opportunities for men and women」
と言います。

「be equal to…」は、「…と等しい」という意味でよく使われる表現です。

Aさん
One mile is equal to 1.609km.
訳)1マイルは1,609キロに等しいです。

また、「be equal to…」には、「(仕事などに)たえられる、…ができる」という意味もあります。

Aさん
He is equal to this job.
訳)彼ならこの仕事ができるでしょう。

動詞「equal」

「…に等しい」という意味で、数式などによく使われます。

Aさん
One plus two equals three.
訳)1+2=3です。

Aさん
No one can equal her in tennis.
訳)テニスでは彼女にかなうものはいません。

名詞「equal」

名詞で使うと、「同等の人、物」という意味です。

Aさん
Ken isn’t treating her as an equal.
訳)ケンは、彼女を同等に扱っていませんね。

Aさん
He has no equal in English.
No one can beat (match) him in English.
訳)英語で彼にかなう人はいません。

「equal」の数式での使い方について

先ほど、動詞のところでもふれましたが、「equal」は数学でよく使われます。
足し算、引き算などの日常的な計算式をどのように言えばいいのか、代表的な例をご紹介します。

足し算

基本的にそのまま数字と記号を読んでいけばよいです。

Aさん
One plus seven equals eight.
訳)1+7=8

Aさん
Two plus three equals five.
Two and three is(makes) five.
訳)2+3=5

分数の場合は、日本語と逆で分子から読みます。分子は「one,two,three…」と普通の数字で読み、分母は「fourth,fifth,sixth…」などで表します。分子が2以上の場合は分母を複数にするので、注意です。

Aさん
1/2 one (a) half
1/3 one (a) third
1/4 one (a) quarter, one (a) fourth
2/5 two fifths

Aさん
One half plus two thirds equals seven sixths.
訳)1/2+2/3=7/6

二乗は「square」 を使って表します。

Aさん
a plus b squared equals a squared plus two a b plus b squared.
訳)(a+b)²=a²+2ab+b²

引き算

引き算も同じくそのまま読んで大丈夫です。

Aさん
Six minus two equals (is) four.
訳)6-2=4

Aさん
Five minus three equals two.
Five less three is two.
訳)5-3=2

掛け算

掛け算は「times」を使って言うことができます。
「multiply(掛け算をする)」と言う単語も使えます。
「-2」などの「マイナス」は、「negative」で表します。

Aさん
Two times three is six.
Two multiplied by three equals six.
訳)2×3=6

Aさん
Four times negative two is negative eight.
訳)4×(-2)=-8

割り算

割り算は「into」を使うと、真ん中の数字から言うことになるので、少し混乱しますね。

「divide」を使った方が日本人には言いやすいかもしれません。

Aさん
Three into six is two.
Six divided by three equals two.
訳)6÷3=2

その他数学で使える表現

Aさん
A is equal to B in size (length).
訳)AはBと大きさ(長さ)が等しいです。

Aさん
A square has four equal sides.
訳)正方形の4辺は等しいです。

Aさん
We cut the cake into six equal pieces.
訳)ケーキを6等分しました。

簡単な数式も、慣れないとなかなか難しいですね。日本語と違うところも多くあるので、注意が必要です。

「equal」と「same」の違いについて

「equal」には似たような意味の「same」という単語があります。この2つの言葉の違いについて説明します。
「same」は、形容詞で「同じ、同一の、同様な」という意味です。前に「the」をつけます。

Aさん
Jane and I are in the same class.
訳)ジェーンと僕は同じクラスです。
※in a same classとは言いません。

Aさん
Their dresses are the same color.
訳)彼女たちのドレスは同じ色です。

また、代名詞で「同じこと、同じ人(物)」という意味もあります。

Aさん
A hamburger and a small coke,please.
訳)ハンバーガー1つとコカコーラのSサイズを1つください。

Bさん
Same for me,please.
訳)僕にも同じものを。

もう一度「equal」を使った文を見てみましょう。

Aさん
The two countries are almost equal in size.
訳)両国は面積がほぼ同じです。

この文では「equal」を「same」に置き換えて、「same in size」としても意味上の問題はありません。
ですが、「equal」を使うと、面積という「数の正確さ」にスポットが当たっているような感じがしませんか?「same」に置き換えると、国の形が「何となく同じ」というイメージになると思いませんか?
「same」は「同じ」であることを指す一般的な単語で、幅広く使えます。
例えば、物や人の外見、性質、状態などが「同じ」という時に「same」を使います。

「equal」は、量や物の大きさなど、数で表せるものが「等しい」という時に使います。ですので、数式には「same」は使えず、「equal」を使います。「equal」に「何となく同じ」というような、ぼやっとしたイメージはありません。

つまり、

「equal」→量や物の大きさなどが「等しい」。数で表せるもの。
「same」→外見、性質、状態などが「同じ」。幅広く使えるが、数式には使えない。

という違いがあります。

まとめ

Aさん
「All men are created equal.」
訳)人はみな平等につくられています。

これは、新約聖書の中の言葉ですが、アメリカ史上最も重要な演説のひとつと言われている、リンカーンの「ゲティスバーグ演説」のなかにも使われています。
「…government of the people, by the people, for the people…」という有名な一節もありますね。
「equal」という言葉は、ただ単に「same」のような気軽な感じの「同じ」ではなく、「質、量が等しい」という、ある意味厳格なイメージで、重みのある言葉なのかもしれませんね。
参照:アンカー 大人のための英語学習辞典 2016年12年20日初版第1刷発行 (株式会社学研プラス)