「drop」は「落ちる」や「しずく」という意味を持つイメージが強いですね。

また、キャンディーのことをドロップと呼ぶ場合もありますね。

今回は「drop」についての基本的な意味や基本表現、熟語などの応用表現、「落ちる」に関連する意味を持つ単語を解説します。

「drop」を使った基本表現

「drop」は名詞としても動詞としても使われます。

動詞として用いられるときは、他動詞では「(物)を落とす;(液体)をたらす」《口語で》「(乗り物から)(人)を降ろす」「(程度・勢いなど)を弱める、低くする」「(短い便り・手紙)を出す」「(文字・名前など)を落とす、ぬかす」という意味を持ち、自動詞では「落ちる;(水などが)したたる」「(温度・物価などが)下がる」という意味を持ちます。

名詞で用いられるときは「(水などの)しずく」「[単数形で]落ちること、落下;(温度・物価などが)下がること、下落」「ドロップ、あめ玉」という意味を持ちます。

この章では、その両方の時の「drop」を例文を用いて解説します。

動詞の「drop」について

「drop」が他動詞として用いられるとき、次の5つの意味を持ちます。

  1. (物)を落とす;(液体)をたらす
  2. 《口語で》(乗り物から)(人)を降ろす
  3. (程度・勢いなど)を弱める、低くする
  4. (短い便り・手紙)を出す
  5. (文字・名前など)を落とす、ぬかす

活用は「drop」(原形)「dropped」(過去形)「dropped」(過去分詞形)となり、過去形と過去分詞形は「p」が二つ並ぶことになるので、単純に「droped」と活用してしまわないように注意しましょう。
Aさん
You dropped your spoon again?
訳)またスプーンを落としたの?

Aさん
Can you drop me (off) at the station?
訳)駅で降ろしてもらえる?

解説)「降ろす」という意味の「drop」の対義語は「(人)を(車で)むかえに行く」という意味の「pick up」です。
Aさん
Jim dropped his voice.
訳)ジムは声を落とした。

Aさん
Drop me a line.
訳)お手紙ちょうだいね。

解説)旅行などに出かける人に対して言う表現です。「line」は短い手紙やせりふのことを指します。

続いて「drop」が他動詞として用いられるとき、次の2つの意味を持ちます。

  1. 落ちる;(水などが)したたる
  2. (温度・物価などが)下がる

Aさん
The book dropped to the floor.
訳)その本は床に落ちた。

Aさん
The temperature dropped suddenly.
訳)気温が急に下がった。

解説)「(温度・物価などが)下がる」という意味の「drop」の対義語は「上がる」という意味を持つ「rise」です。
Aさん
Land prices have dropped since a few decades ago.
訳) 土地の値段は数十年の間に下がっている。

解説)「few」は「[否定的に用いて]…はほとんどない 」という意味を持ち、「a few」は「[肯定的に用いて]少しの…」という意味を持ちます。
この二つの意味の違いは、文章を読むときや人と話すときなど様々な場面において重要になるので例文を紹介します。
Aさん
I have few friends in Tokyo.
訳)東京にはほとんど友達がいない。

Aさん
I have a few friends in Tokyo.
訳)東京には友達が何人かいます。

このように、「a」があるかどうかで意味が大きく変化するので使用するときには注意が必要です。

名詞の「drop」について

「drop」が名詞として用いられるとき、次の3つの意味を持ちます。

  1. (水などの)しずく
  2. [単数形で]落ちること、落下;(温度・物価などが)下がること、下落
  3. ドロップ、あめ玉

Aさん
A drop of water fell on my hand.
訳)一滴の水が私の手に落ちた。

Aさん
There was a sudden dropped in the price of oil.
訳)石油の価格が急落した.

Aさん
My grandfather gave me a cough drop.
訳)祖父が咳止めドロップをくれた。

「drop」以外の「落ちる」に関連する意味を持つ「fall」「plop」「drip」について

「drop」以外の「落ちる」に関連する意味を持つ「fall」「plop」「drip」について

「fall」、「plop」、「drip」も「drop」と同様に、「落ちる」に関連する意味を持ちます。しかし、これらの単語には落ち方などによる微妙なニュアンスの違いがあります。それぞれの使い方を例文と共に紹介します。

「fall」について

物が急に落ちるときに用いる「drop」に対して、「fall」はゆっくり落ちるときや、落ちる過程に重点を置きたいときに用います。
Aさん
Leaves fall from the trees in (the) autumn.
訳)秋には木の葉が落ちる。

「plop」について

「ポチャリと落ちる」という意味を持ち、「a plop」で「ポチャリと落ちる音」という名詞になります。
Aさん
An empty can fell into the river with a plop.
訳)空き缶が川にポチャリと落ちた。

「drip」について

日本では「ドリップコーヒー」という言葉でなじみがある単語ですね。
「滴る、垂れる」という意味と、「(液体が)ポタポタと漏れる」という意味を持っています。
Aさん
Water is dripping from the faucet.
訳)蛇口から水が滴っている。

Aさん
Gasoline is dripping from the car.
訳)車からガソリンがポタポタと漏れている。

解説)ポタポタよりも多く漏れている場合は「leak」を用います。

「drop」を使った熟語

「drop」を使った熟語

この章では「drop」を使った熟語を3つ紹介します。

  1. drop by 《口語》「立ち寄る」
  2. drop in  《口語》「立ち寄る」
  3. drop out 「(学校を)(中途)退学する;(途中で)やめる、脱落する」

Aさん
You can drop by anytime.
訳)いつでも来てね。

Aさん
Tom dropped in on me yesterday.
訳)トムは昨日私のところに立ち寄った。

Aさん
My aunt will drop in at my house tomorrow.
訳)叔母が明日私の家に立ち寄るだろう。

解説)「drop in」は人を訪ねる場合は「drop in on」 、家を訪ねる場合は「drop in at」となります。
Aさん
He wanted to drop out of university.
訳)彼は大学を中退したかった。

まとめ

今回は「drop」についての基本的な意味や基本表現、応用表現、「落ちる」に関連する意味を持つ単語を紹介しました。

2章で紹介した「drop」と「fall」の使い分けは、自然な会話の流れを作るために必要なのでしっかりと押さえてくださいね。

また、「drop」の活用は難しくありませんが、過去形と過去分詞形の「dropped」は「p」が2つ並ぶので、英語で手紙や書類を作成するときには綴の間違いをしないように注意してください。
参照:アンカー 大人のための英語学習辞典 2016年12年20日初版第1刷発行 (株式会社学研プラス)