皆さんは「麺」が好きですか?

私はラーメンから蕎麦、うどん、パスタに至るまで何でも好きです。以前某番組で「麺を今後1種類しか食べられないとしたら?」というテーマで討論されていましたが、未だにこの答えが出せずにいます。皆さんだったら、生涯1つの麺として、どの料理を選びますか?

さて、そんなわけで今回のテーマは「麺」です。英語で麺を何と言うかについて、語源やスラングについても交えつつ、詳しく解説していきます。

また、記事の後半では「ラーメン」や「つけ麺」などの具体的な麺料理の名前や、「麺の硬さ」、「麺が伸びる」などの応用表現についても扱います。

それでは、早速始めていきましょう!

「麺」は英語で何て言う?

「麺」は英語で何て言う?

「麺」は英語で “noodle” と言います。発音記号は【ˈnuːdəl】で、カタカナだと「ヌードル」と聞こえます。日本でも商品名などで使われているので、聞き馴染みがある方も多いでしょう。

なお、実際に食事をする際、麺を1本1本食べる人は少ないでしょう。そのため、noodle と単数形で言うことは少なく、ほとんどの場合 “noodles(ヌードルズ)” と複数形で表現します。

Aさん
I love noodles around the world!
訳)私は世界中の麺を愛している!

noodle の語源は?

noodle の語源には諸説ありますが、一説によるとドイツ語で「塊(かたまり)」を表す “knode” という単語に由来しているとされています。

「細長い麺なのに、何で塊?」と感じますが、麺はもともと、生地をこねて丸くしたものを、麺棒などで引き延ばして切ったものです。そのため、丸い塊状のものも、細長い麺状のものも、成分的にはどちらも同じ noodle なのです。

おそらく、noodle はかつて「蕎麦がき」や「すいとん」のような団子状のものを指していたのでしょう。それが、時代が下るに従って、細長く加工する技術が発達し、現在では細長い形状のもののみを表すようになったと推察されます。

Aさん
The other day when I went to a soba restaurant, a dish that looked like mochi came out.
訳)この前蕎麦屋さんに行ったら、餅のような料理が出てきたんだ。
Bさん
That’s called “sobagaki”. It’s made from the same ingredients as regular soba, but it’s kneaded into a round shape instead of being cut into thin noodles.
訳)それは「蕎麦がき」だね。材料は普通の蕎麦と同じなんだけど、薄く切るんじゃなくて、丸くこねて作られてるんだ。

 

Aさん
I see. So, just because it’s noodles, it doesn’t mean they’re all long and thin.
訳)なるほどね。麺だからといって、全部が長くて細いとは限らないわけだ。

noodle には「麺」以外の意味もある?

noodle は「麺」以外にも、スラングとして「頭」や「馬鹿者」を表すことがあります。

なぜ noodle が頭なのかには諸説ありますが、脳の形状が麺に似ているというのが有力な説です。ちょっとグロテスクなイメージですね。この意味では、”Use your noodle(頭を使いなさい)” などと、noodle を単数形で使うのが通例です。

また、noodle や wet noodle(濡れた麺)の形で、「馬鹿者」を表すこともあります。この場合も、根底にはふやけた麺(脳)というイメージが効いています。

しかし、非常にカジュアルな印象のスラングなので、相手に失礼な印象を与える可能性が高いです。そのため、日常生活ではあまり積極的に使わないようにしましょう。

Aさん
Use your noodle!
訳)頭を使ってよ!
Bさん
Huh? What are you going to do with noodles? Cooking?
訳)え? 麺を使って何をするって? 料理?

 

Aさん
Oh, you’re such a noodle!
訳)あーもう、ほんとにバカ!

「ラーメン」や「つけ麺」など、色々な麺を英語で表現してみよう!

承知いたしました。 よろしくお願い致します。

ここからは、「ラーメン」や「つけ麺」などの、具体的な麺類を英語で何と言うか詳しく確認していきましょう。また、後半では「麺の硬さ」や「麺が伸びる」などの発展的な表現も取り上げているので、余裕のある人はぜひ覚えてみてください。

「ラーメン」in English

「ラーメン」は今や英語圏でも有名な麺なので、そのまま “ramen” で十分通じます。発音もそのままでよいですが、国や地域によっては「ラーマン」に近い発音なこともあります。万一 ramen で通じない場合は、“ramen noodles” と言えば問題ないでしょう。

なお、ラーメンを漢字表記すると「拉麺」ですが、「拉」は引き伸ばすことを、「麺」は小麦粉を表しています。引き伸ばさずに切った形状の麺は「切麺」と呼ばれ、日本ではあまり一般的ではありませんが、中国ではポピュラーな食べ物です。

「つけ麺」in English

「つけ麺」は英語で “dipping noodles” と言います。発音は「ディッピングヌードルズ」です。dip が「(液体に)浸ける」を表すので、つけ麺をそのまま英訳したような表現だといえます。

つけ麺はラーメンと比べると、まだまだ海外での知名度が低い状態です。しかし、多くのラーメン店が海外出店を果たし、“tsukemen” の名前でメニューを提供し始めているので、今後は tsukemen のままで世界的に通用する時代が来るかもしれません。

「カップ麺」in English

「カップ麺」は英語で “instant noodles(インスタントヌードルズ)”、あるいは “cup noodles(カップヌードルズ)” と言います。

instant noodles はもともと「即席麺」を表す言葉なので、袋麺も含めて表しますが、一般的にはカップに入ったものを主に表すようです。

また、cup noodles はもともと某社のブランド名として浸透しましたが、その名称がそのまま、他社製品も含めた通称名として使われるようになりました。携帯音楽プレイヤーを、メーカー問わずに「ウォークマン」や「アイポッド」と呼ぶのと同じようなイメージですね。

「パスタ」in English

イタリア料理で使われる麺である「パスタ」は、英語でもそのまま “pasta” と言います。パスタはラーメン以上に世界的な麺なので、わざわざ pasta noodles などと言わなくても、十分通じます。

ちなみに、日本ではパスタとスパゲッティ(spaghetti)がほぼ同じ意味で使われていますが、これらは厳密には違う言葉です。pasta がイタリア語で麺類全般を表す一方、spaghetti は細長い形状になった麺のみを表します。つまり、pasta の中に spaghetti が含まれているということです。

イタリア語では、spaghetti の他にも macaroni(マカロニ)や fettuccine(フェットチーネ)、linguine(リングイネ)など、色々な種類の pasta があり、その総数は500種類以上にも及ぶとされています。

「麺の硬さ」in English

日本のラーメン文化では、麺の硬さをよく確認しますが、英語でこれを表現するなら “firm” や “hard” が適切でしょう。

たとえば、「麺の硬さをどうしますか?」と店員側が聞く場合は “How firm(hard)do you want your noodles?” でOKです。それに対して客側が応じる際は、硬さに応じて以下のように答えるとよいでしょう。

  • バリカタ:very firm(very hard)
  • 硬め:firm(hard)
  • 普通:normal
  • やわらかめ:soft

「麺が伸びる」in English

茹でてから時間が経ってしまって「麺が伸びる」ことを、英語では “noodles get soggy” と表現します。

ここで使われている soggy(ソギー)は、水で全体が濡れることを表す単語で、日常的には「身体が雨でずぶ濡れになった状態」などを指します。つまり noodles get soggy の形で、麺がずぶ濡れになったようにふやけてしまった状態を、比喩的に表現しているわけです。

まとめ

今回は「麺」を英語で何と言うかについて、詳しく確認してきました。

麺は英語で “noodle” ですが、1本ずつ食べるわけではないので、“noodles” と複数形にするのが一般的です。

今回ご紹介したことを参考に、ラーメンやパスタなど、世界中の色々な麺を英語で表現していきましょう。

それでは、これからも楽しい英語学習を。

Let’s enjoy!!