「内容」をいう抽象的な言葉を英語にするとしたら、ちょっと難しくなります。英語は英語で考えた方が良いと言われることもありますが、まず日本語で文章を考えてから英語にしようと思っても、単語を知っていなければ難しいですよね。やはり語彙力は何においても最優先事項であり、知らなければ英語はできません。今回は、「内容」を英語でどう表現するのかについて見ていきます。
和英辞書で「内容」を調べてみると・・・?
ではまず、和英辞書で「内容」を調べてみましょうか。
1〈中に入っているもの〉 content(s)
- 胃の内容物を調べる
examine the stomach contents 《of a dead animal》.
「内容」であると同時に、「中身」という意味で紹介されているのがcontentでした。こちらは後で詳しく説明しますね。
2〈書物などの〉 content(s) 〈意味〉 【形式ばった表現】 import
- 事件の内容:the details of a case
- 手紙の内容:the text of a letter
- 話の内容:what somebody said、what was said、the gist [import] of the story [of what was said]
- (話などに)内容がある[ない]:be rich [poor] in content [substance].
【用法】
「本の内容」という場合, その「内容」が充実しているとか貧弱であるとかいうように, 本の「内容」を全体としてとらえたり, あるいは抽象的に考えている時には, 単数形の content を用い, 本の目次などに記載されているような種々の事項を念頭に置いていう場合, いいかえれば「内容」を具体的にとらえていう時には, 複数形の contents を用いる.その本は内容がある. 【形式ばった表現】 The book is rich in content.”
書物などに使われる「内容」にもcontentが使われることをここで説明していますね。用法のところを見てみるとなんだかややこしいですが、ネイティブ的にはこのようなニュアンスも理解して喋っているのですから頑張って理解したいところです。
3〈実質〉 substance; matter
- 形式と内容【形式ばった表現】: form and substance [matter].
- 内容見本〈本の〉: specimen pages
- 内容証明郵便:contents‐certified mail.
content以外の単語も出てきましたが、英語表現の例を見てみるとそれでもcontentは出てきますね。content以外の単語についても以下で説明していきますよ!
content
content は「中身」や「内容」という意味を持つ一般的な英単語です。ですから、特に細かくニュアンスを制限したいということでないならば、「内容」といったらcontentだなと覚えておけば大丈夫です。単数形でも複数形でも使われますが、「中身」という訳で使う場合には普通複数形になるので注意しておきましょう。
「話の概要・目次」などはtable of contentsと表現されるので、こちらは熟語として暗記しておきましょうか。「~の内容」と言いたいのであればcontents of ~と言うのでこちらもセットで暗記です。以下のように使えます。
I don’t know the contents of his speech.
訳)彼のスピーチ内容を知らないの。
substance
基本的には「内容」と言えばやはりcontentなのですが、それを「要旨」というニュアンスが強い訳として言い換えたいのならsubstanceを使います。
ちょっとフォーマルな単語で、「物質」という意味でも使われます。どちらかというとこちらの訳の方が知られていると思います。
gist
gist は、「要点」や「要旨」という意味です。短い単語ではありますが、あまり見聞きしないかもしれませんね。使う時にはthe gist (of~) と言うので、これは熟語として覚えておきましょう。
I can’t understand the gist of the study.
訳)その研究の要点が理解できない。
summary
「内容」を「大まかな概要」と捉えるのであれば、「まとめ」や「概要」といった意味を持つsummaryが使えます。その内容を手短に、要点をまとめたものという意味合いが強い単語です。
物語で使えばそのあらすじを言うことができますし、経歴で使えば略歴になります。動詞のsummarizeも覚えておくと便利です。
details
内容は内容でも、その詳細という意味を伝えたいのであればdetailsがぴったりです。日本語訳では「詳細」や「細部」になります。一般的にこちらは複数形で使われるものなので、複数形のsありきで覚えてしまっても支障はないでしょう。
contentとの組み合わせでdetails of contents 、detailed contentsと言い、その内容の詳細という意味を伝えることもできます。
「授業内容」を英語で言うなら?
「内容」という単語はわかりましたよね。では、「授業内容」というような単語と単語を繋げた日本語を英訳したらどうなるのでしょうか。色々な表現方法があるので、それぞれをひとつずつ紐解いていきましょう。
Content of the lesson
先ほどご紹介したcontentを使い、後にofという前置詞を付けて修飾するとこんな感じ。一番簡単で基本的な言い回しです。
I was pleased with the content of the lesson.
訳)授業内容に満足しています。
The topic of the lesson
「授業内容」の「内容」をトピックで言い換えることもできます。日本語にもなっている単語なので、topicのイメージは付きやすいでしょう。これを使えば授業で取り上げた話題、内容が面白かったなどと言うことができます。
The topic of the lesson today was so interesting for me!
訳)今日の授業内容、私にはすっごく面白かった!
まとめ
基本的に「内容」を英語で表すならcontentで良いとわかりましたね。それ以外を使えるようになったらそれはあなたの英語力が各段にアップしたという証拠。「内容」から少し外れて、「概要」や「まとめ」、「詳細」といった意味に派生すると違った単語を使うので、自分が言いたいニュアンスを細かく伝えるなら色んな単語を覚えておくべきでしょう。