“sacrifice”は「犠牲」といった意味で使われる英語表現です。動詞・名詞として使うことができます。
”sacrifice”ですが「聞いたことや見たことはあるけど、よく使い方や意味が分からない。」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
そこでこの記事では「”sacrifice”について詳しく知りたい。」という方に向けて、“sacrifice”の意味や使い方、”sacrifice”に似た英語表現の意味や使い方について例文付きで詳しく解説しています。
記事を最後までチェックすれば、”sacrifice”に関することは一通り分かりますよ。”sacrifice”について知りたくてこの記事にたどり着いた方は、最後までぜひ目を通してみてください。
“sacrifice”の語源
“sacrifice”は、「聖なる」を意味する”sacer”と「行う」を意味する”facere”が由来と言われています。
「神聖な儀式をする」ことが“sacrifice”の語源となっています。
“sacrifice”の意味や使い方
“sacrifice”の基本的な意味は、「犠牲」です。
自分にとって重要な人・物や価値のある人・物のために、大切なことを諦めるときに使う英語表現です。
自分自身が望んで犠牲になることを示す場合に、使用することが多い表現です。
他人に対して使用する場合は注意が必要です。
“sacrifice”は、動詞・名詞として使用します。
それぞれ品詞別に意味や使い方を詳しく見ていきましょう。
動詞としての“sacrifice”
自動詞・他動詞として使用することができます。
各々、意味と使い方を例文付きで確認しましょう。
自動詞
「いけにえをささげる」、「犠牲になる」という意味を持ちます。
“sacrifice+to+名詞”や“sacrifice+for+名詞”の形で使われます。
She sacrificed to support her career.
訳)彼女は自分のキャリアを支えるために犠牲を 払った。
Aさん
Most mothers would sacrifice for the life of their child.
訳)多くの母親は子供のためにはわが身も顧みません。
他動詞
「いけにえとしてささげる」、「犠牲にする」、「投げ売りする」という意味を持ちます。
Aさん
They sacrificed a calf and a lamp to God.
訳)彼らは神に子牛と子羊をいけにえとしてささげました。
Aさん
She sacrificed his outstanding career to retain her dignity.
訳)彼女は自分の尊厳を守るために、すばらしい経歴を犠牲にしました。
Aさん
Your mother is willing to sacrifice everything for you.
訳)母親はあなたのためにすべてを犠牲にしています。
名詞としての“sacrifice”
「犠牲」、「いけにえ」、「損失」、「投げ売り」といった意味を持ちます。
意味によって、不可算名詞や可算名詞の扱いが変わる単語なので使用には注意が必要です。
「犠牲」の意味で使用する場合は、不可算名詞の扱いになります。
Aさん
Her father achieved his success at great sacrifice.
訳)彼女の父は多大な犠牲を払って成功を勝ち得ました。
「いけにえ」、「犠牲になったもの・犠牲的行為」、「投げ売り」という意味の場合は、可算名詞として扱います。
Aさん
They killed a goat as a sacrifice to the gods.
訳)彼らはやぎを神へのいけにえとして殺しました。
Aさん
Parents make sacrifices to give a good education to their children.
訳)親は子に立派な教育をうけさせるために犠牲を払います。
上記の例文では、”sacrifice”は「犠牲的行為」を示しているため、可算名詞として複数形になります。
Aさん
He had to sell his house at a considerable sacrifice.
訳)彼は自分の家をかなり投げ売りしなければなりませんでした。
この例文では、「投げ売り」という意味で用いられているため、可算名詞扱いです。
“sacrifice”に類似した英語表現
“sacrifice”に似た以下5つの英語表現を解説します。
- ”victimize”
- ”victim”
- ”casualty”
- ”scapegoat”
- ”at the expense of”
それぞれ例文付きで、意味と使い方を確認しましょう。
”victimize”
”victimize”は「不当に苦しめる」、「だます」、「犠牲にする」といった意味を持つ動詞です。
Aさん
My sister has been victimized by his employer.
訳)私の妹は雇用主から不当な扱いを受けています。
Aさん
He victimized himself in an effort to save his children.
訳)彼は子どもたちを助けるために自分自身を犠牲にしました。
”victim”
”victim”は「犠牲者」を指す名詞です。
事故や災害の被害者など、当事者が望んでいない犠牲を意味します。
自らの意思で捧げる犠牲を意味する”sacrifice”とは使用場面が少し異なります。
Aさん
They supplied the war victims with food.
訳)彼らは戦争の被災者達に食料を提供しました。
Aさん
The victims of the natural disaster are numerous.
訳)自然災害の被災者が大勢います。
”fall victim to”の形 で、「の犠牲になる」を意味します。
Aさん
They help you avoid falling victim to account fraud or identity theft.
訳)口座詐欺や個人情報盗難などの犠牲にならないように手助けします。
”casualty”
「犠牲者」、「犠牲になったもの」を表す名詞です。
「偶発的な」という意味を持つ”casual”が語源で、偶然による事故や災害の犠牲者を表すようになったといわれています。
Aさん
The earthquake casualties were reportedly more than one thousand.
訳)伝えられるところによると、その地震の犠牲者は1000人以上に達しました。
Aさん
There was not even one casualty in the car accident.
訳)その自動車事故では犠牲者が一人も出なかった。
”scapegoat”
「身代わり」の意味を持つ単語です。
本人は悪くないのに、責任や罪を本人だけに負わせるような場合には、「犠牲者」という表現でも使われます。
Aさん
She was made a scapegoat of a political agenda.
訳)彼女は政治的策略の犠牲者にさせられました。
”at the expense of”
「犠牲にして」を意味する表現です。
犠牲の対象は人・物で、何かを犠牲にして達成したことを表します。
Aさん
We cannot pursue a profit at the expense of the environment.
訳)自然環境を犠牲にして、利益を追求することはできません。
Aさん
She achieved her success at the expense of everything else.
訳)彼女はすべてを犠牲にして自身の成功を収めました。
まとめ
本記事では、“sacrifice”の意味や使い方、”sacrifice”に似た英語表現の意味や使い方についてご紹介しました。
“sacrifice”の意味や理解は深まりましたでしょうか?
知らない単語に出会ったら、意味や使い方を調べる習慣を付けましょう。さらに、似た表現を合わせて調べることで、ニュアンスの違いまで理解できます。実際に英語での会話や英作文で使用することで語彙力や表現が増え、自分の表現の幅が広がります。地道な作業ですが、ご自身の英語力の基礎力の向上につながりますよ。