2019年に中国で初めて発見された新型コロナウイルスの感染者は、その後日本だけでなく世界中に感染が拡大していますね。
現在は収束に向かいつつありますが、今でも行動を制限されるケースがあるでしょう。
2020年1月に日本で初めて感染例が確認され、同年4月に「緊急事態宣言」が発令されました。緊急事態宣言下では飲食店の営業が制限されたり、さまざまなイベントが中止になったりしたため、「楽しみにしていたイベントが中止になってしまった」と残念な思いをした方も少なくないでしょう。
そんな「緊急事態宣言」ですが、英語で「何て言うんだろう?」と疑問に思ったことはありませんか?
そこで今回は、「緊急事態宣言」の英語表現について解説します。
「発令」「解除」などの英語についても紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
「緊急事態宣言」や「まん延防止等重点措置」は英語で?
まずは「緊急事態宣言」と「まん延防止等重点措置」をどのように英語で表現するのか解説します。
また、「緊急事態宣言」と「まん延防止等重点措置」の内容は混同されがちなので、確認しておきましょう。
「緊急事態宣言」と「まん延防止等重点措置」の違い
・緊急事態宣言…都道府県単位、感染状況が最も深刻なステージ4に相当するかどうか
・まん延防止等重点措置…対象の都道府県知事が市町村などの地域を限定できる、ステージ2~3で適用が検討される
また、「緊急事態宣言」の場合、時短や休業の要請・命令が可能であるのに対し、「まん延防止等重点措置」の場合は時短のみの要請・命令が可能です。
このように発出の目安や対象地域、内容などに違いがあります。
緊急事態宣言
「緊急事態宣言」は英語で「declaration of a state of emergency」です。
stateが「状態」「ありさま」、emergencyが「緊急」「非常時」という意味なので、「state of emergency」で「緊急事態」「非常事態」という意味になります。
そして、「宣言」はdeclarationと言うので、「declaration of a state of emergency=緊急事態宣言」となるのです。
ただ、宣言という意味のdeclarationを省略して「state of emergency」だけで表現されることも多く、日常会話ではこちらの表現の方がよく使われています。
まん延防止等重点措置
「まん延防止等重点措置」は、緊急事態宣言のように決まった英語表現がありません。
そのため、英語メディアによっていくつか表現があります。
英語メディアでは、新型コロナウイルスに対する重点的な措置・対策のことを「まん延防止等重点措置」としており、以下のような表現が使われます。
・Stricter measures to prevent the spread of the virus:ウイルスの拡散を防ぐためのより厳格な措置
・Priority measures to prevent the spread:まん延防止のために優先する措置
・semi-state of emergency:準緊急事態宣言
このように表現が統一されておらず、メディアによって言い方が異なるのです。
「緊急事態宣言」に関する英語表現
「緊急事態宣言を発令する」「緊急事態宣言を延長する」などこれまでにさまざまな措置が取られていましたよね。
ここでは、緊急事態宣言に関する英語表現を紹介します。
緊急事態宣言を発令する
緊急事態宣言を発令するというのを表現するときは、「宣言する」という動詞のdeclareを使うのが一般的です。
政府は緊急事態宣言を発令しました。
declareは他動詞で「宣言する」「発表する」という意味のため、受け身の形にすれば「宣言される」「発表される」という意味も表現できますよ。
日本に緊急事態宣言が発令されました。
緊急事態宣言を解除する
緊急事態宣言が解除されるときに使える表現が「lift」です。
liftは日本語で「リフト」という言葉がある通り、「持ち上げる」というイメージがあるでしょう。
イメージ通りliftのコアイメージは「持ち上げる」なのですが、これは「規則・制限を出している状態」→「“持ち上げて”解除する」という意味合いでも使われるのです。
そのため、stopやfinishではなく、「解除する=lift」という動詞を使うのが一般的です。
緊急事態宣言が全国的に解除されました。
nationwideは「全面的な」「全国的な」という意味です。
緊急事態宣言が解除されてから初めての海外です。
緊急事態宣言を延長する
これまで何回か緊急事態宣言を解除するまでの期間が延長されましたよね。
「延長する」は動詞でextendと言います。また、受け身の形にすれば「延長される」という意味も表現できますね。
緊急事態宣言が延長されました。
また、どれくらいの期間延長するのかという「延長の期間」を英語で表現できると、さらにコミュニケーションがスムーズになりますよね。
いつまで延長するのかという期間を表現する場合、「for」や「for another~」を使います。
・for 2 weeks:2週間
・for another two weeks:さらに2週間
また、「まで」は「until」を使って表現できます。
・until the end of January:1月末まで
・until this month:今月末まで
・until 15th January:1月15日まで
政府は緊急事態宣言を1月末まで延長しました。
緊急事態宣言が出ている
緊急事態宣言中のことを表現するときは、「be in~」または「in place」といった言葉が使われます。
「be in=~に居る」、「in place=実施されて」といった意味で、渦中にある状態を表現できます。
日本では緊急事態宣言が出ています。
日本は緊急事態宣言が発令されています。
まとめ
いかがでしょうか。
今回は「緊急事態宣言」や「まん延防止等重点措置」の英語表現について解説しました。
「緊急事態宣言」の場合、「declaration of a state of emergency」や「state of emergency」といった決まった表現が使われていますが、「まん延防止等重点措置」はメディアによって表現がわかれています。
また、「発令」「解除」「延長」なども英語で表現できるとコミュニケーションがスムーズになりますので一緒に覚えてみてくださいね。