どこでもいつでも、スマホやタブレットで英会話力をアップさせる「オンライン英会話」が大変人気です。
さて、英語上級者にとってもオンライン英会話を利用するメリットはあるのでしょうか？
この記事ではメリットや選ぶ際のポイントなど、様々な角度から上級者のためのオンライン英会話について解説していきましょう。
目次
上級者がオンライン英会話を活用するメリット
英語のなかでも日本人にとって難しいと言われる英会話。上級者とは、どのようなレベルを指すのでしょうか？
上級者の持つ語彙数は1万語程度と言われ、ネイティブで2万〜3万語と言われるので約半分です。しかし、語彙数だけ持っていればよいということでないことは皆さんにも明白でしょう。語彙やフレーズを使う力が必要です。
英会話力があれば、プライベートだけでなくビジネスのシーンで相手の話すことを理解し、それに対して自分の言いたいことをしっかり伝えることができる、またはその逆のパターンでも対応できます。
これを一言で言えば「コミュニケーション」。英語での意思疎通ができればネイティブスピーカーとだけでなく、色々なアクセントを持つ色々な国の外国人との英語によるやり取りをも理解し、ストレスなくやりとりできることになります。また、英語でジョークを言って外国人と楽しい時間を持つことができる、こういったことも上級者なら自然にできるでしょう。英語または英会話が上級者レベルともなれば就職や転職にも大変有利ですが、ここではあえてTOEICなら何スコアが上級者かという話はやめておきましょう。
さて、このようなレベルの人にとって、オンライン英会話を活用する大きなメリットは2つあります。
- 上級者レベルの会話力の維持
- 多く在籍する外国人講師とのレッスン
上級者レベルの会話力の維持
上級者と言えども、英会話をしないでいればその英語は自然とラスティ（下手になる・さびついた）になってしまいます。継続することが重要と言われる語学。英語に関しても同様であり、忘却曲線（※）によると機会の感覚を開けずに学べば忘れにくくなることが分かっています。
しかし、国内にいると英語を使う機会はそれほどありません。海外で英語を毎日使った経験も日本に帰国すれば英語環境は一変してしまうのです。そこで、価格が安く気軽なオンライン英会話を頻繁に活用することで、せっかく身につけた英会話力の実力維持に大いに役立ちます。
※忘却曲線：心理学者ヘルマン•エビングハウスによって表された中期記憶の忘却を表す曲線のこと。
在籍する多くの外国人講師とのレッスン
英会話の機会があっても会話の相手がいつも同じ人である場合、その人のアクセント、また考え方やリアクションに慣れていく部分があります。すると英会話力のアップは頭打ちになってしまう可能性があります。
一方で、様々な人たちと話すことで英会話力がさらに鍛えられ、色々なアクセントを持つ相手でも問題なく意思疎通をする上の鍛錬となります。これこそ、上級者がネイティブのような英語を目指すときの大きな目的です。
オンライン英会話であれば日常生活ではなかなか得られない英語を話す環境も、そして多くの講師が在籍することからも、上級者のレベル維持または向上のための練習に最適です。気軽なアプリもありますが、講師とのマンツーマンレッスンだからこそのメリットがオンライン英会話のもつ大きな強みでしょう。
オンライン英会話の一般的なメリット
上記に加え、その他のオンライン英会話のメリットも挙げておきましょう。
マンツーマンレッスンである
トレーニングを受けた講師陣
英会話に加え、発音や文法などのレッスンもある
コスパが良い
通学不要、スマホで受講できるレッスン
オンライン英会話で勉強が必要な「英語上級者」のタイプ
英語上級者と一口に言っても、大きく以下の2つのタイプに分けられます。
タイプ1：TOEICでハイスコアを出せたり英検で1級ホールダーであると同時に、自信を持って外国人との意思疎通ができる。
タイプ2：TOEICでハイスコアを出せたり英検で1級ホールダーであるが、外国人との意思疎通に自信がない。
このタイプのはっきりとした違いは、英語の「コミュニケーション能力」です。タイプ2は、日本人に比較的ありがちではないでしょうか？
従って、英語上級者のなかでもオンライン英会話が必要な人はタイプ2と言えるのです。英語4技能のうちスピーキングおよびリスニングをメインにしているのがオンライン英会話、タイプ2の英語上級者が自信をつけるべきエリア「英語のコミュ力」を伸ばしていくために必要な理由です。
さらに加えたいのが「積極性」の問題です。本人の性格などから積極的に英語を使えないときでも、オンライン英会話の講師ならうまく話を引き出し、学習者にとってアウトプットの機会が増えていくことになります。
英語上級者がオンライン英会話を選ぶ際のポイント
語彙数やフレーズを知っていても、英語は使ってナンボです。上級者が英語を使う機会を積極的に作ることが難しい場合、オンライン英会話のレッスンを受ける様々なメリットが注目されます。
現在は様々なオンライン英会話があり、どこにしようか迷うこともあるでしょう。オンライン英会話を選ぶ際のポイントには次のようなものが挙げられます。
自分に必要なコースがある
上級者が求めるレッスンとは日常英会話に限らず、時事関係のニュースについて話せる機会を求めたり、苦手とする発音を一つ一つ直していくことなど、初心者にはない課題があるでしょう。自分にとっての必要性に応えられるコースのあるオンライン英会話を選ぶことは必須です。
トレーニングを受けた講師のレッスンが受けられる
オンライン英会話も色々ですし、講師にも様々な人がいます。講師に対し、トレーニングを実施しているオンライン英会話を選ぶことがおすすめです。企業が責任を持って運営をしているという信頼性が継続すべき学習にとっては大切だからです。
英語上級者は初級者よりも「上達した」と感じにくい
英語に限らずどんな分野でも、上級者が指導を受けることは少なくなっていくものです。そして、自分が上達しているのかという疑問を持つことになりますし、上達していると感じることも難しくなっていきます。
例えば、剣道六段の先生が自分で道場を運営している場合、自分が直すべき基本的なことについて、道場メンバーの誰がその間違いを伝えられるでしょう。それでも七段、そして八段を目指す上では常に鍛錬が必要です。自身による稽古、指導することで得られる知識などは外せません。その上で、この先生は出稽古という方法を取ります。自分より高段の先生のいる道場へ出掛けて稽古の機会、アドバイスを得るのです。その上で、上達に向けてまた稽古を続け、また高段者の元へと戻っていきます。こうすることによって、上級者でも上達していく過程を得られ、実際に更なる成長の可能性が生まれます。
英語上級者にしても同様でしょう。自分だけで学習を続けていたり、外国人の友人との会話で終わってしまえば英語が上達したと感じることは難しくなります。しかし、プロの外国人講師の指導やアドバイスを受け、それに向かって具体的に学習していくことが上達へのキーとなり得るのです。オンライン英会話なら、すべてのやり取りが英語であることから、英語脳をさらに確実に作っていくことにも有効です。
このように、自分の英語力が上達しているか分からないときは、ぜひ他人の力を利用することが一つの方法です。
英語の上級者となればどんな発音でも聞き取れるのか？
英語上級者がどんな発音でも聞き取れるのか？という質問には、It depends onと答えましょう。それは各個人がそれまでどれくらいの時間をかけて英語を使ってきたのか、また何カ国の外国人とそれなりの関係を持ってコミュニケーションをとってきたかによるからです。もちろん、個人差もあります。
筆者はイギリス在住ですが、ロンドンに多く住むインド人の発音は聞き取れても、スコットランド出身の人の英語は難しかったりします。これは、普段からどれだけその発音と接しているか、そして慣れていくスピードによるものが大きいからです。
ここでも、日本国内において英語を使う機会を増やしたいとき、オンライン英会話が有効だという話に繋がるのではないでしょうか？
上級者でも英語の勉強を続けないと、英語が話せなくなる？
英語でもなんでも、自分の英語が完璧と思えばそれ以上の上達の道は閉ざされます。長年かけて話せるようになった英語も、数ヶ月使わないでいることでどんどんレベルが衰えてしまうことは小さい頃に海外で暮らし日本へ戻った帰国子女の話でもよく聞く話です。
一旦、失ったものを元に戻す労力は大きいです。それよりも、今のレベルを維持、そしてさらに上達させていくためには日頃、どのように英語の勉強を続け、インプットのみならずアウトプットしていくかが鍵となることは………疑いの余地はありませんね。
しかし、そこは英語上級者。やればやるほど、英語を使う面白みを感じていくでしょう！
まとめ
英語初級者や中級者にとって上級者は憧れであり、あの人のようにスラスラ話せたらなぁなんて思われています。しかし、本人には本人の悩みがあるもの。
自分の必要とするコースが見つかったら頻繁にレッスンを受け、プロのアドバイスを得ながら上達するとともに、どんどん英語脳にしていくことが大切です。
皆さんはすでに英語を使えるポジションにいます。さらに英語に触れ、ご自分の可能性も伸ばしていきましょう！
2006年からイギリス・南ロンドン在住。 イギリス人夫と剣道道場を運営し、おかみとして日々80人の多国籍メンバーと関わりながら、チャリティや日本文化を紹介をするグループのリーダーをしています。英語コミュニケーションでひろがる世界を日々実感。使える英語、伝わる英語、異文化とあわせて一緒に学んでいきましょう！