オンライン英会話のレッスンでは、英語耳が身についていると非常にスムーズ受講することができます。
英語耳とは、英語の発音をしっかりと聞き取れるリスニング能力を持った人の耳のことを指します。
この記事では、そんな「英語耳」を身につけることのメリットや、英語耳を養うための具体的な練習方法を紹介します。
英語耳ってなに?
「英語耳」とは、一般的に英語学習者が使う「英語を聞き取るのに特化した耳」、「英語のリスニング力が高められた耳」といった意味で使われることが多いです。
「使われることが多い」というのは、「英語耳」という言葉が辞書に載っているわけではなく、英語学習者の中で使われる「造語」だからです。
実際に耳の仕組みが物理的に変わるわけではなく、「耳から入った英語を聞き逃さずに、正確に頭脳へ伝達して理解する」ことを指していることを理解していればOKです。
特に「英語耳」という英語学習参考書がベストセラーになったことが、「英語耳」という言葉が大きく英語学習者に浸透した要因のひとつだと言えるでしょう。
訳)『英語耳』という本の中で、著者は「発音できると、聞き取りもできる」と言っています。
訳)その通りだと思います。自分の母国語について考えてみてください。母国語は発音できるし、聞き取りもできますよね。
訳)オンライン英会話でトレーニングすると、英語の発音もできるようになるし、聞き取りもできるようになります。
英語耳が身につくことの、オンライン英会話での重要性
英会話学習で英語耳で聞く重要性は以下のとおりです。
- 聞き取りのストレスを大きく左右する
- 発音が流暢になる
- 相手に与えるストレスを大きく左右する
順番に見ていきましょう。
1.聞き取りのストレスを大きく左右する
英語耳を身に着けて英語を聞き取るかどうかで、英語を聞き取る際のストレスを大きく左右します。
なぜなら、英語耳が身につくことで、英語の発音と英単語のスペル(つづり)が一致するからです。
日本語を母国語として話す私たち日本人は、英語を聞き取る時に「音声→英単語のつづり(スペル)」に変換して理解している人が多いです。
例えば、「アァポゥ」という音声が聞こえたら、「あぁ、アップル、つまりAppleのことか」と頭の中で変換して意味を理解します。
一見なんでも無い処理のように思えますが、英会話では話し手が英語をハイスピードで話し続けるので、「アァポゥ→アップル→Apple」のような処理を毎回していると、グッタリと疲れてしまうわけです。
英語耳を身につけるということは、「アァポゥ」の時点で「Apple」として耳から頭の中に入ってくることなので、「アァポゥ→アップル→Apple」の処理をまるまるスキップできるようになります。
以上のことから、「英語耳を身につけることが英語の聞き取りのストレスを大きく左右する」と言えます。
2.発音が流暢になる
英語耳を身につけることで、英語の発音が流暢になります。
なぜなら、英語耳を身につけるプロセスで、発音の仕方も身につくからです。
英語耳を身につけるということは、つまり英語の発音に敏感になり、かつ正確に聞き取れるようになるということです。
そのために、例えばLとRの発音の区別や、SとTHの発音の区別を学ぶことになります。
LとR、SとTHなどの音声の違いは、音だけじゃなく実際の発音の仕方を実演した方が体感でわかるようになるので、聞き分けだけじゃなく自分が発音する方法も身につくわけです。
3.相手に与えるストレスを大きく左右する
英語耳を身についているかどうかで、英会話の際に相手に与えるストレスが大きく左右されます。
なぜなら、会話のテンポが自然になるからです。
英語耳が身についていないと、「アァポゥ→アップル→Apple」のプロセスがあることは先述しましたね。
「アァポゥ→アップル→Apple」のプロセスを毎回挟んでいると、当然会話のテンポが悪くなります。
英語を理解するのに数秒かかり、その後あなたが英語を返すために数秒使って英語を構成するので当然ですね。
ですから、英語耳が身につくと、相手の発話した英語をそのまま理解できるようになるので、会話のテンポが良くなり相手に与えるストレスがグッと下がるわけです。
英語耳で英会話を学習するメリット
英語耳を意識して英会話を学習するメリットは以下のとおりです。
- リスニング力が上がる
- スピーキング力が上がる
- リーディング力にも応用が効く
順番に見ていきましょう。
1.リスニング力が大幅に上がる
英語耳を身につけることで、リスニング力が上がります。
「耳」はもちろん、音や声を「聞く」器官ですから、英語耳を養って英語の「聴力=聴解力=リスニング力」が上がるのはイメージしやすいですよね。
英語耳を養うことで、英語の発音を敏感に聞き取れるので、スムーズに相手の話す英語を理解できるようになります。
2.スピーキング力が上がる
英語耳を身につけることで、スピーキング力も向上します。
なぜなら、英語耳を身につけるプロセスで、自分が発音する感覚も身につくからです。
例えばLとRの発音の区別、SとTHの発音の区別も、ただ音の違いを理解するだけじゃなく、自分で発音するときの方法を理解していると、より体感的に深く理解をしやすいわけです。
英語耳は英語を自分で発音する時の感覚も使って養われるので、自分の発音も改善されてスピーキングにも役に立つわけですね。
3.リーディング学習にも応用が効く
英語耳が身につくと、リーディング学習にも応用が効くようになります。
なぜなら、スペル(つづり)と音声が一致するからです。
例えば、中学1年生の時に、「Bath(お風呂)」と「Bus(交通機関のバス)」を、同じように「バス」という音で覚えたのではないでしょうか?
そしてBathとBusの意味の違いを区別するために、スペル(つづり)の違いを使っていたでしょう。
しかし、英語耳が身につくことで、BathとBusのスペル(つづり)を見た時に、意識しなくても頭の中でBathはTHの発音で、BusはSの発音で再生されるようになります。
頭の中で英語の発音が再生されるようになると、スペル(つづり)と音声の紐付けがされて、頭の中で効果的に英単語が整理されるようになります。
その結果、英語耳を身に着けたことで、リーディングの勉強にも応用が効いて効果的に学習ができるようになるわけですね。
英会話が聞き取れる英語耳の作り方
英会話が聞き取れる英語耳は、主に以下の方法で作ることができます。
発音の知識を身につける
英語耳を作るには、まずは発音の知識を身につけると効果的です。
「LとRには、こんな発音の違いがある」という前提知識を知っていると、より敏感に聞き取った発音がLかRかを聞き分けられます。
知らない単語は聞き取れないけど、知ってる単語は聞き取れるのと同じですね。
まずはLとR、SとTHの発音の違いなどの「日本人が苦手な発音」に焦点を当てて学ぶだけでもかなり効果が出ますから、少しずつ確実に自分の耳を英語耳に近づけていきましょう。
発音を実演する
発音の知識がある程度身についたら、身についた発音を「実演」してみましょう。
”L”ightと”R”ight、”Th”inkと”S”inkを交互に発音してみるなどの方法が効果的ですね。
覚えた発音を実演することで、英語らしい発音を「より体感的に」身につけることができます。
「知っている」状態を、「使える」状態にするということですね。
こうして「体感的に」英語らしい発音が身につくことで、英語耳も身についていくわけです。
英語耳で聞く英会話学習のポイント
英語耳を養う英会話学習には、主に以下のポイントがあります。
苦手な発音ほど大げさに発音する
英語耳を身につけるための「発音の実演」をする際に、苦手な発音を大げさに発声すると、とても効果的です。
I ”th~”ing、That’s ”R~”ightといった感じで、ターゲットにしている発音を長めに、大げさに発音してみる勉強法です。
大げさに発音することで、苦手な発音をよりしっかりと身に着けることができます。
身振り手振りを取り入れる
身振り手振りを取り入れるのも、英語耳を身につける上で効果的です。
これは先述の「苦手な発音を大げさに発音する」練習法を、もっと効果的に行う勉強法で、身振り手振りを取り入れることで苦手な発音に、より意識を集中させられるのがポイントです。
この身振り手振りの取り入れは、「シャドーイング」などの方法で英語上級者も取り入れている勉強法です。
「自分は英語上級者と同じ土俵で勉強しているんだ!」という自覚で実践できますよ。
リスニングと発音(話す)の重要性
昨今、日本では英語4技能が重視される傾向があり、英検などの資格取得においても、4技能の力がバランスよく伸びていないと、なかなか合格できないというのが現状です。
英語4技能とは、「聞く」「話す」「読む」「書く」の4つの力のことで、文部科学省の公式サイトにも、「高等学校卒業時に、生涯にわたり「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能を積極的に使えるようになる英語力を身に付けることを目指す。」という文言が見られます。
以前の日本の英語教育は、「読む」「書く」に重点が置かれていましたが、近年特に「聞く」「話す」が重視されています。「聞く」「話す」は、意識的に機会を作って練習しないと、なかなか上達しません。
実際、英検の上位級でも、二次試験で「聞く」と「話す」が重視されており、その2つの技能が求められる基準に達していないと、合格するのが厳しくなっています。英語の「聞き取り」ができないと、試験官の質問に適切に答えられず、「話す」のが苦手だと、自分の言いたいことが相手にうまく伝わりません。
英検1級の二次試験では、プレゼンテーション力、質問に対する応答の論理性、英文法の正確さに加えて、「発音」という審査項目があり、「発音」を伸ばすことも合格のカギになってきますので、ぜひ「発音」力を伸ばしていってほしいです。
英語耳の習得に役立つKiminiオンライン英会話のコース
Kiminiオンライン英会話には、2024年11月時点で162コースあり、さまざまなコースが用意されていますが、英語耳の習得に効果的なコースもあるので、紹介させていただきます。
発音コース
オンライン英会話の中でも、発音に特化したコースがあるスクールは珍しいですが、Kiminiオンライン英会話には、「発音コース」があります。
「発音コース」は全45レッスンで、日本人が苦手とする英語の発音を、フォニックスを用いて丁寧に勉強していくコースです。
以前は、発音を学ぶ上で発音記号を用いながら教えていたりもしていましたが、英語ネイティブがやっていると同様にフォニックスを用いて発音を学んでいけます。アルファベットそのものの発音を学び、それがスペリングの中でどんな風に発音されるかを確認していきます。
日本人が苦手な英語の発音というと、LとRの音を連想しがちですが、それ以外にも難しい英語の発音はあります。適当に発音のではなく、正しい発音をきちんと学ぶことによって、リスニング力がアップすることが期待できます。
「発音コース」を受講すると、英語のスペリングと発音の関係性を理解し、より正確な発音で英語を話すことができるようになります。
また、英語のアクセントやイントネーションについても学べるので、文を読む時の英語の発音が良くなり、スピーキング力も上達して、英語がうまくなったことを実感できます。
短期集中トレーニングコースの発音特訓コース
先ほど紹介した「発音コース」は全45レッスンですが、「短期集中トレーニングコース」の「発音特訓コース」は全10レッスンです。
LとRやBとVの音の違いなど、日本人が苦手としている発音を短期集中で特訓するコースになっており、手軽に受講できます。その4つの音だけでなく、Xの音、THの音、SHの音、NGの音、AUとAWの音の発音なども学べます。
英語は何とか通じればいいものではなく、正しい発音を身につけることで、英語耳が身につき、英語を話すのも上達して、英語でコミュニケーションをとるのが楽しくなってきます。
まとめ
この記事では、オンライン英会話における「英語耳」の大切さや、英語耳を身につけるための具体的な勉強方法をお伝えしました。
「英語耳」とは、英語の聞き取りができる耳のことを指しますが、英語耳を身につけることはリスニング力が上がるだけでなく、「話す」ことや発音とも密接に関連しています。
「英語耳」を身につけるために、ぜひオンライン英会話を活用してみてください。
この記事でお伝えしたことが、あなたの英語学習をより充実したものにできれば幸いです。