はじめて人と出会ったとき、「What do you do?(職業は何ですか?)」は、よく聞かれる質問です。
あなたの答えは学生、会社員、フリーランス、アルバイト、主婦もしくは主夫などでしょうか?
では、あなたが「公務員」だったら?
公務員を英語で表現できますか?
今回はその「公務員」についてご紹介します。
職業をたずねられたときに、スムーズにこたえられるよう、準備しておきましょう。
英語の「公務員」 覚えておきたい表現3つ
英語で「公務員」というときに覚えておきたいのは次の3つの表現です。
それぞれ確認しましょう。
public officer
public officerは一般的な「公務員」を表す言葉です。
publicには「公共の、公立の」など、officerには「役員、警察、将校」などの意味があります。
The public officer must act promptly.
公務員は迅速に行動しなくてはならない。
promptlyは「速やかに、即座に」の意味の副詞です。
次の英語表現もpublic officerと同じ意味で使えます。
- public official
- public employee
- public worker
officialもofficerと同じように「役人」を意味しますが、一般的にofficerは高い地位の役人に使われる表現です。
civil servant
civil servant は主にイギリスなどでよく使われる言葉で、略して「CS」とも呼ばれることもあります。
civilは「市民の、民間の、国内の」、servantは「召使い、使用人」といった意味です。
そのため、civil servantを直訳すると「市民の使用人」。日本語の「公僕」が公務員を意味するのと似ていますね。
His father was a career civil servant.
彼の父はキャリアのある公務員だった。
最近では「使用人」の意味合いのあるservantを避け、officialやofficerが使われることも多いです。
次の英語表現もcivil servantと同じ意味で使えます。
- civil service workers
- civil officer
- public servant
government employee
governmentは「政府、行政」、employeeは「従業員、会社員、雇用者」を意味し、government employee の直訳は「政府に雇われている人」です。
まさしく「公務員」を意味ですね。主にアメリカで使われる表現です。
Government employees are not permitted to apply for this benefit.
公務員はこの給付金に申請することはできない。
次の英語表現もgovernment employeeと同じ意味で使えます。
- government worker
- government officer
「公務員」 専門職の表現は?
専門職の公務員の場合、決まった英語表現がある場合もあります。
その表現を確認しましょう。
- 警察官 Police Officer
- 消防士 Firefighter
- 裁判官 Judge
- (公立)学校教員 School Teacher
- 国会議員 Member of the Diet
- 地方議員 Local Assembly Member
- 外交官 Diplomat
- 救急救命士 Emergency medical technician
- 刑務官 Provost / Prison guard
- 裁判所職員 Court official
- 自衛隊員 Self-Defense Force personnel
「自衛隊」は英語ではSelf-Defence Force。personnelには「人事課や人事部」「(会社などの)全職員」といった意味のほかに「兵員、隊員」という意味もあり、Self-Defense Force personnelで自衛隊員を意味します。
ちなみに陸上自衛隊はJapan Ground Self-Defense Force、海上自衛隊はJapan Maritime Self-Defense Force、航空自衛隊はJapan Air Self-Defense Forceと表現します。
地方公務員や国家公務員は何て言う?
次に公務員のなかでも地方公務員と国家公務員の表現を確認しましょう。
どちらも公務員であることに違いはありませんが、公務員の中でも国家公務員であることを言いたい場合は、頭に「国家の」という意味のあるNationalをつけると良いでしょう。
同様に地方公務員の場合は、「地方の」を意味するLocalをつけましょう。
- 国家公務員 National public official
- 地方公務員 Local public official
ほかにもwork for(「〜に務めている」) を使った表現もあります。
I work for the national government.
わたしは政府に勤めている=わたしは国家公務員です
また、city hall(市役所)や、prefectural office(県庁)などを使うと次の用にも表現できます。
I’m a city office worker.
わたしは市役所職員です。
公務員に関係するスラングを2つご紹介
英語には「公務員」を意味するスラングもあります。
ここではそのうちの2つをご紹介しますね。
paper-pusher
一般的に事務仕事をする人のことを意味しますが、そこから、公務員のことを指すことも。あまり良い意味では使われず、決まり切ったつまらない仕事をする人というニュアンスが強い言葉です。
jobsworth
“It’s more than my job’s worth”.(それはわたしの担当外です)というフレーズから生まれた言葉、。指示された仕事しかしない人という意味から、公務員を指すことがあります。
英語を使う公務員を5つご紹介
公務員の中にも英語を使う仕事はたくさんあります。英語を使った仕事をしたいなら、次のような公務員の職種も検討してみてはいかがですか?
入国審査官
空港や港などに勤務する入国審査官は出入国する外国人や出帰国する日本人の審査、在日外国人の管理などを行います。
さまざまな外国人の対応をするため、英語はもちろん中国語や韓国語などほかの外国語の能力が必要となる場合も多いです。
入国管理局はImmigration Bureau、入国審査官はImmigration officerと言います。
航空管制官
航空管制官は管制塔から、レーダーや無線を使って宙や空港の状況を把握し、パイロットと交信します。航空管制官とパイロットとの間で使われている言語はすべて英語ため、高い語学力が求められます。
管制塔は control tower、航空管制官は air traffic controller といいます。
外務省専門職員
外交官は外務省本省や世界各国にある大使館などに勤務し、国との交渉や文化交流、法人保護活動を行う公務員。各国の文化や歴史、社会に精通したスペシャリストになるため、非常に高い語学力が必要です。
外務省はMinistry of Foreign Affairs、外交官はDiplomatといいます。
公立学校の英語教師
公立の学校に勤務し、英語を指導する教員です。児童や生徒に英語を通じて、さまざまな価値観を伝えることができます。
教員はTeacher、小学校の教員ならElementary school teacher、中学校はJunior high school teacher、高校はHigh school teacherといいます。
国連職員
日本の公務員ではありませんが、国連の関連機関で働く職員のことを「国際公務員」と言います。国際公務員の仕事は開発途上国への技術援助、難民救済、教育の普及など、さまざまな分野に渡ります。国連の公用語は英語とフランス語。さまざまな分野に精通している必要があります。
国連は「国際連合」の略でUnited Nations、国際公務員はInternational civil servantといいます。
まとめ
今回は公務員の英語表現をご紹介しました。
職業は日常会話でもよくあがる話題なので、流暢に答えられるように前もって準備しておくと安心ですよ。
また、公務員で英語を使う仕事もたくさんあります。英語を使った仕事をしたいと思う方はぜひ、公務員もひとつの選択肢として検討してみてくださいね。