皆さんは、何か動物を飼ったことがありますか?
幼少期、私の家には犬やハムスターがいましたが、それらは姉が飼っていたもので、自分の意志で動物を飼った経験はありません。個人的には柴犬が好きで、道などですれ違う度にときめいているのですが、なかなか飼う踏ん切りがつかない今日この頃です。
さて、そんなわけで今回のテーマは「飼う(飼育する)」です。動物を飼うことを英語で何と言うかについて、詳しく確認していきます。
それでは、早速始めていきましょう!
「飼う(飼育する)」は英語で何て言う?
「飼う(飼育する)」を英語で表す場合、英語で “have”、“get”、“keep”、“raise”、“breed” の5種類が使われます。
一括りに「飼う」と言っても、それぞれに表すニュアンスや、飼育の目的が異なります。以下で、1つずつ詳しく確認していきましょう。
飼う①:have
“have” は、「飼う」の意味で最も一般的に使われる表現です。基本単語ではありますが、念のため発音記号は【hæv】、カタカナだと「ハヴ」となります。
have は多くの方が既にご存知の通り、「持っている」を表します。そこから、犬や猫など、家で飼っているペットを表す際には have が最もよく使われています。
I have two cats.
訳)私は2匹の猫を飼っています。
ひとまず「飼う」を表す英語表現が1つ知りたいという人は、have を覚えておけばOKです。以下に挙げる4つの表現は、それぞれに使用シーンやニュアンスが限定的になるので、表現の幅を広げたい人はぜひ覚えておきましょう。
飼う②:get
“get” は、「まだ飼っていない、これから飼う」ことを表す際に使われます。こちらも基本単語ではありますが、念のため発音記号は【ɡɛt】、カタカナだと「ゲット」となります。
get の本来の意味は「手に入れる」です。そこから、ペットや動物を「飼う」という意味でも使えますが、基本的に「飼いたい」や「飼う予定」などと、未来形でしか使わない点に注意しましょう。
なお、「今飼っている」としたくて be getting としても、「今飼おうとしているところ」という近い未来を表す意味になります。
Have you ever had pets before?
訳)今までにペット飼ってたことある?
No, I haven’t. But I’m thinking about getting a Shiba Inu someday.
訳)ないんだよね。でも、いつか柴犬を飼いたいと思ってるんだ。
飼う③:keep
“keep” は、「檻などに閉じ込めて動物を飼う」ことを意味する表現です。発音記号は【kip】、カタカナだと「キープ」となります。
keep の原義は「保つ、保持する」です。そこから、意識的に何かを持ち続けることを意味するようになり、動物を飼育する意味でも使われるようになりました。
しかし、keep には、動物が逃げないように檻や柵、水槽などで囲っておくイメージがあります。そのため、たとえば水槽で金魚を飼う際には適切ですが、犬や猫を飼う意味で使うと、誤解を与える可能性があるので注意しましょう。
Wow, you keep a ton of goldfish! How many are there?
訳)うわ、めっちゃ金魚飼ってるね。何尾くらいいるの?
Um, around a hundred, I guess. They just multiplied when I started winning them at the goldfish scooping game.
訳)うーん、100尾くらいかな。金魚すくいで取ってたら、いつの間にかこんなに増えちゃった。
飼う④:raise
“raise” は、「何かしらの目標をもって動物を育て上げる」ことを意味する表現です。発音記号は【reɪz】、カタカナだと「レイズ」と読みます。
raise の原義は「上げる」で、たとえば “raise your hand(手を挙げて)” などでも使われます。そこには上昇のイメージがあり、「飼う」の意味で使うと、特定の目標を目指して、動物を一定の状態まで育て上げていく印象を与えます。
たとえば、”raise a Dobermann(ドーベルマン)” と言えば、「警察犬にでもするのかな?」という印象を相手に与えるでしょう。しかし、単に “raise a dog” と言った場合、「何の目的で?」と相手は混乱してしまう恐れがあります。
そのため、特定の目標があって動物を飼うならよいですが、愛でるためのペットとして飼う場合は、have などを使う方が適切だといえるでしょう。
When I was little, I used to raise hamsters, trying to make them look like Pikachu.
訳)小さい頃、ピカチュウにしようと思ってハムスターを育ててたんだ。
You were such an innocent child.
訳)純粋な子どもだったんだね。
飼う⑤:breed
“breed” は、「繁殖のために飼う」ことを意味する表現です。発音記号は【briːd】、カタカナだと「ブリード」となります。
breed は古英語で「子孫を生む」を意味していた “bredan” という単語が語源です。そのため、繁殖目的で雄と雌を一緒に飼う際には適切な表現ですが、1匹だけで飼うなど、繁殖目的でない場合は不適切なので注意しましょう。
Since they wouldn’t evolve into Pikachu, the number of hamsters just kept increasing.
訳)なかなかピカチュウに進化しないから、ハムスターの数がどんどん増えちゃって
That’s how you became a hamster breeder now.
訳)そうして、今ではハムスターブリーダーになったわけだ
なお、一般的には犬や猫などはペット(pet)として、鶏や豚などは家畜(livestock)として飼うイメージが強いです。しかし、中には豚をペットとして飼う人もいるでしょう。そのような場合は、単に have だけだと breed の意味に取られかねないので、as pets などと添えて表現することをおすすめします。
I have a giraffe as a pet indoors.
訳)私は、ペットとしてキリンを室内で飼ってるよ。
Wow, how high is your ceiling?
訳)え、どんだけ天井高いの!
【補足】「飼う」の英語の過去分詞は?
ここまで、英語で「飼う」を表す単語として “have”、“get”、“keep”、“raise”、“breed” の5種類について説明してきましたが、これらの単語は過去分詞が少々難しいので、この機会にぜひ覚えておきましょう。
以下の表は、それぞれの単語の原形(現在形)、過去形、過去分詞形をまとめたものです。
原形(現在形) | 過去形 | 過去分詞形 |
have | had(ハッド) | had |
get | got(ガット) | gotten(ガトゥン)、got |
keep | kept(ケプト) | kept |
raise | raised(レイズド) | raised |
breed | bred(ブレッド) | bred |
まとめ
今回は「飼う」を英語で何と言うかについて、詳しく確認してきました。
「飼う」を意味する英語表現は、主に “have”、“get”、“keep”、“raise”、“breed” の5つです。このうち、最も一般的に使いまわしやすいのは have なので、まずはこの1語を使えるようにするとよいでしょう。
それでは、これからも楽しい英語学習を。
Let’s enjoy!!