普段の生活では、輸入や輸出時の検査を行なう税関との関わりがある人は多くないかもしれません。しかし税関は、海外旅行、留学や駐在など外国での出入国時に避けられない存在です。

海外の空港で、税関が英語でどのように表現されているか知っていますか?
この記事では、税関という機関や空港での税関や入国に関しての英語表現を紹介します。
楽しい海外旅行や夢が叶った留学先などでトラブルを避けるためにも、ぜひ最後までお読みください。

「税関での審査」は英語で何て言う?

税関は国の行政機関、日本では財務省の内部組織です。
通関という言葉がありますね。通関とは、輸出入業者が品物の検査を受け、輸出入の許可を得ることを言います。この審査や検査業務を行なっているのが「税関」です。税関は、税金がかかるものの判断をします。

税関の英語

まず、税関の英語表現を抑えましょう。次に解説する空港のシーンにも使えるフレーズですので、ここで覚えてください。

税関は「customs」です。カスタムを辞書で調べてみると税関(手続き)に加え、関税の意味を持っています。ちなみに単数にしてcustomであれば、地域などの風習・慣習で、こちらのほうが馴染みがある単語かも知れませんね。

日本の税関はJapan customs、東京税関ならTokyo customs、イギリスの税関であればUK customsという感じで使います。

税関での審査というときの英語

次に、税関で行なわれる審査についてみていきましょう。
税関審査は「customs declaration」「customs declaration service」で表現します。declaration(デクラレイション)には税関での申告の意味があるからです。物の輸出入には必ず申告をし、審査を受けなければならないイメージで覚えましょう。

また、declare(デクレア)と動詞にして使うほうが一般的とも言え、以下のような例文で表現できます。イギリス政府のページから紹介します。

Check if you need to declare goods you bring into or take out of the UK.
(英国に持ち込む、または持ち出す物品を申告する必要があるかどうかを確認してください。)

Whether you need to declare goods to UK customs depends where in the UK they start or end their journey.
(英国の税関に物品を申告する必要があるかどうかは、英国内のどこで旅を開始、または終了するかによって異なります。)

この例文の意味は、brexit以降で国内とEUでのルールに違いがあるからですね。

参考:GOV.UK Check if you need to declare goods you bring into ir take out of the UK

「空港の税関」に関する英語

「空港の税関」に関する英語

ここからは、多くの人に関わる空港のシーンについて必要となる英語をみていきましょう。
様々な理由で海外に行くことがありますが、空港に到着し搭乗手続き、荷物をチェックイン、身体や手荷物のセキュリティチェックを受けると一安心です。そして、その後の流れとしてすべきものが「出入国審査」と「税関手続き」です。これらの手続きのために飛行機が到着してからも空港から出るまで、ある程度の時間を要すんですね。

税関手続きの英語

まず、税関手続きをどこでするかについて、イギリスを例にしてみていきます。手続きはUK Border Forceで、英国国境の管理と制限、安全に入国するための手続きをスタッフが行ないます。

Aさん
Customs officials may ask for the receipt or confirmation number at the UK Border.
訳)税関職員は、英国国境で領収書または確認番号を尋ねる場合があります。

この例文から、税関の人はCustoms officialsであることが分かります。officialsには、公務員・役人・政府機関などの当局者の意味があるからです。

続いて、税関に関する他の例文もみていきましょう。各国に免税範囲というものがあり、それを超えると税金(関税)が発生します。例えば、酒類は760mlが3本まで、香水は2オンスまでなら税がかからないといったルールです。多額の現金にも税がかかりますし、遂行するものでも高価なブランド品であれば手続きが必要です。

Aさん
A customs official asked me if I have something to declare at the UK Border.
訳)税関職員はUKボーダーで申告するものがあるか尋ねました。
Aさん
I don’t have anything to declare.
訳)申告するものは何も持っていません。
Aさん
I had to pay duty on perfume.
訳)香水の関税を支払わなければなりませんでした。
Aさん
I went through customs at the Heathrow airport.
訳)ヒースロー空港で税関を通りました。

法人の税に関する英語表現

法人の税に関する英語表現

法人が海外で事業を行なうときには税金に関する知識が不可欠です。
世界をみると、法人税を極端に低くし海外企業を誘致している国もあります。タックスヘイブンと呼ばれ、多くの企業や裕福な人たちが節税目的で利用しています。イギリスでも、ディビット・キャメロン元首相がパナマ文書に名前が挙がっていたとするニュースを見聞きした人もいるかもしれませんね。

以下、法人の税に関する英語表現です。税・税金taxが使われています。

  • 外国法人税 foreign tax
  • 控除対象外国法人税額 creditable foreign tax
  • 税額控除 tax credit
  • 輸出免税 export exemption
  • 免税 tax exemption
  • 脱税 tax evasion

切手関連の税を英語で表現

日本の税関では、様々なものが輸出・輸入を禁止または規制しています。
例えば、麻薬や児童ポルノは輸出も輸入も禁止されていたり、拳銃や爆発物ももちろん輸入禁止です。

輸入が禁止されている意外なものに郵便切手があります。規制ではなく禁止ですから厳しいですね。切手は金券類に含まれお金と同じ価値を持っている、マネーロンダリングで所有者が分かりにくく、犯罪につながるということが理由のようです。麻薬や拳銃と同じように、犯罪の可能性がある危険なものと考えられています。

さて、印紙税という税があります。stamp dutyと呼ばれ、英語表現には切手と同じstampが使われます。契約書や領収書など、特定の文書に課税される税金です。この税金を支払うため、政府が発行する収入印紙(revenue stamp)を購入します。日本だけでなく、似たような法律がある外国もあります。

Aさん
Revenue stamps are known as tax.
訳)収入印紙は税金として知られています。
Aさん
Revenue stamps are stamps used to designate collected taxes and fees.
訳)収入印紙は、徴税された税金や手数料を指定するために使われる印紙です。

入国審査関連の英語表現

「空港の税関」に関する英語

入国審査は空港に限らず、国境や港などでも行なわれ、その人が到着国に入れるかどうかパスポートで身元や過去の渡航歴などを確認します。

最後に、空港での入国審査にまつわる英語フレーズを紹介しましょう。
税関を通った後の入国審査は「passport control」または「immigration」で表示されます。通常、到着国のパスポートを持っている人、外国人としてその国に入る人で並ぶカウンターが分かれています。国よっては便名や個人情報を記入する入国カードを求められる場合もあります。1人づつ呼ばれパスポートの提示を求められると、ちょっとドキドキしますね。

入国審査時に聞かれる質問内容には、メインとして以下が想定されます。

  1. where you are travelling from(どこから来たのか)
  2. where you are staying(どこに滞在するのか)
  3. the purpose of your visit(旅の目的)
  4. how long you will be staying(どの程度の期間滞在するのか)
  5. your occupation(仕事)

係員が真っ先にMay I see your passport?と聞いてくるのでパスポートを渡します。ぶっきらぼうにPassportと一言でいう人もいますが、ここで動揺する必要はありません。

上の質問に対して、解答例を紹介します。完璧な英語を話せそうにない場合には答えだけをシンプルに言うやり方で問題ありません。明確な答えを持っているという点こそ重要だからです。

  1. from Japan.
  2. XX hotel in London.
  3. for sightseeing/for business.
  4. for 5 days.
  5. office worker/teacher/student

質問が終わるとパスポートを返され、これで空港ですべきことはすべて終了!チェックインしたスーツケースを受け取って、英語を使うアドベンチャーがスタートです。

まとめ

海外旅行が好きな人なら空港の税関も入国審査にも慣れているでしょう。慣れていない人でも事前準備でスムーズにすることができます。
税関はcustoms、申告するはdeclare、税関の担当者はcustoms officials、税はtax、入国審査はpassport controlまたはimmigration、普段使わないこの辺りの単語やフレーズをしっかり覚えていきましょう。